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第九章【紡ぐ言葉】
第五十節 与えられたもの、与えたもの
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――ハルとビアンカは寄り添い合いながら、穏やかで優しい時間を過ごしていた。
暖かな風が吹き、樹々の葉を揺らす騒めきを耳にしながら――、互いに同じ想いを持ち、今この時を一緒にいられることに、細やかな至福の気持ちを二人は抱いていたのだった。
「ねえ、ハル……」
ハルの肩に頭を寄り添わせながら、ビアンカはハルの名前を呼ぶ。
「んー?」
「私ね。四年前――いや、もう五年前になるのよね。あの時にハルに出会えて良かったって、思うの」
「ビアンカ……?」
ビアンカの突然の言葉に、ハルは不思議そうな表情をしていた。
「あの頃の私は――、ウェーバー邸の悪戯令嬢。それを腫れ物のように扱ってくる大人に囲まれて――、凄く荒れていた……」
ビアンカは昔の――、幼かった頃の自分自身を思い返し語る。
ハルと出会う前――、齢10歳ほどだったビアンカは、当時ウェーバー邸に仕える誰もが手を焼く悪戯好きの存在だった。
虫やカエルといった生き物をメイドたちの布団の中に仕込んでみたり、料理番の使用する調理器具に悪戯をしたり――。時には供も連れず、勝手に城下街へと一人で出て行ってしまったりと、好き勝手に行動をしては大人である使用人たちを困らせていた。
そんなビアンカをウェーバー邸に仕える使用人たちは、仕えるべき主――ミハイルの娘である手前、厳しく叱責することもできず、まるで腫れ物を扱うかのようにビアンカの機嫌を窺いながら接していた。
そのことを、幼い頃より敏かったビアンカは察していた――。
そして、それが更にビアンカを荒れさせる結果になっていたのだった。
――本当は誰かに悪いことなのだと諭して、叱ってほしかった。
それが当時のビアンカの――、本音でもあったのだ。
そんな折に現れたのが、リベリア公国の将軍――ミハイルに連れられてきたハルであり、ハルは出会ったばかりのビアンカに、彼女の本当に望んでいた――諭しの言葉をくれた。
出会ったばかりの少年――ハルに、自分自身が望んでいた言葉を与えられたビアンカにとって、それは青天の霹靂とも言えたが――、ビアンカには、嬉しいと感じる出来事でもあった。
「――ハルに出会えたことで、今の私があると思っているの」
ビアンカは静かな声音で言葉を続ける。
「ハルは、私が危ないことをしたり――、誘拐された時にも助けてくれて……」
そこまで口にすると、ビアンカはハルの肩に預けていた自身の頭を動かし、ハルの顔を覗き込む。
ビアンカの翡翠色をした瞳は、真っ直ぐにハルを見つめていた。
「私は……、ハルに何かしてあげられたのかな――?」
真剣な眼差しで問いかけてくるビアンカに、ハルは目を瞬かせる。
そして次の瞬間に――、ハルは可笑しそうに笑い出した。
唐突に笑い始めたハルに、ビアンカはキョトンとした表情を浮かべる。
「――そんなの。沢山良いものを貰ったに決まっているだろう」
ハルは笑いながらビアンカに言う。
だが、ハルの口から出た言葉に、ビアンカは何をだ――、と言いたげな表情を今度は見せた。
「――安息と、優しい日々。穏やかな時間……」
ビアンカの表情を目にして、ハルは小さく呟く。
「旅の合間には決して手に入れられなかったものを、俺は沢山貰ったよ……」
ハルは言いながら、自らの左手の甲に右手を添える。
ハルが一つ処に長く留まれない理由――、革のグローブで常に隠されている左手の甲に刻まれる痣の正体。
身近な人々に不幸を呼び込み、魂を貪欲に貪り死に至らしめる呪い。死に至る呪い――“喰神の烙印”と呼ばれている力。
この呪いの力のせいでハルとは永い時に渡り無縁であった、温かな家庭や安息の日々といった優しい想い出。それらは全てウェーバー邸で――、ハルは教えて貰っていた。
「あとは最後に――ビアンカが傍にいてくれるだけで、俺は毎日楽しかったし……、満たされた気持ちになっていたんだぜ」
「うん。それは私も同じよ。――ハルがいてくれて毎日楽しかったし、充実していたなあ……」
ハルとビアンカは互いに言い合い、顔を見合わせて笑い出した。
笑いながらハルは不意に、ビアンカの身体を引き寄せて抱きしめ――、ビアンカの肩に顎を乗せる。
「――このまま、時が止まってしまえば良いのに……」
ハルはポツリと小さく言葉を零す。
ハルは身に宿す人々に不幸を撒き散らし死に至らしめる呪いを持つ故に、その身体は不老不死となり、老いを知らない。
――時が止まってさえすれば、ビアンカも老いを知らずに、一緒に生きられるのにな……。
ハルは心中で、決して叶わない夢を思う。
いくら想いを通じ合ったと言っても、いずれビアンカはハルが身に宿す呪いと関係なく、――老いという死に直面するのはわかりきっていた。
そうして――、やはりハルの持つ身近な人々を死に至らしめる呪いは、ビアンカの魂を貪欲に欲していることを――、ハルは無意識の内に感じている。
如何にしても――、ビアンカの周りには“死の影”が付き纏っていた。
それに対して、どうにもできないハルは、歯痒い思いを抱く――。
「……このまま一緒に、逃げちゃう?」
ハルが思考を巡らせていると、ビアンカがボソッと呟いた。
「へ……?」
「ハルが……、身分差とか――、そういうのを気にしているのかなって思ったんだけど……」
ビアンカは、ハルの思考とは的外れな答えを出してきた。
ビアンカの発したそれは――、“駆け落ち”を比喩させる答えだった。
ハルはビアンカの言葉に苦笑しつつ、抱き寄せているビアンカの背中を優しく撫でる。
「いやあ。残念ながら……、考えていたことはそういうことじゃ――」
ビアンカの的外れな答えに対して口を開いたハルは――不意に言葉を切った。
「おい、ビアンカッ! リベリア公国の方から火の手が上がっていないかっ?!」
ビアンカの肩越し――、そこから見える景色を目にして、ハルが声を張り上げた。
「えっ?!」
ハルの張り上げた声に、ビアンカは弾かれたように身体をハルから離し――、リベリア公国の見える方へ目を向ける。
穏やかな空気に包まれているファーニの丘から見えるリベリア公国――。
普段は平穏な雰囲気を持つリベリア公国は――、ハルが口にしたように火の手が上がり、辺りに黒煙を漂わせていたのだった。
ハルとビアンカは、そのリベリア公国の様相を――愕然とした表情で見つめていた。
暖かな風が吹き、樹々の葉を揺らす騒めきを耳にしながら――、互いに同じ想いを持ち、今この時を一緒にいられることに、細やかな至福の気持ちを二人は抱いていたのだった。
「ねえ、ハル……」
ハルの肩に頭を寄り添わせながら、ビアンカはハルの名前を呼ぶ。
「んー?」
「私ね。四年前――いや、もう五年前になるのよね。あの時にハルに出会えて良かったって、思うの」
「ビアンカ……?」
ビアンカの突然の言葉に、ハルは不思議そうな表情をしていた。
「あの頃の私は――、ウェーバー邸の悪戯令嬢。それを腫れ物のように扱ってくる大人に囲まれて――、凄く荒れていた……」
ビアンカは昔の――、幼かった頃の自分自身を思い返し語る。
ハルと出会う前――、齢10歳ほどだったビアンカは、当時ウェーバー邸に仕える誰もが手を焼く悪戯好きの存在だった。
虫やカエルといった生き物をメイドたちの布団の中に仕込んでみたり、料理番の使用する調理器具に悪戯をしたり――。時には供も連れず、勝手に城下街へと一人で出て行ってしまったりと、好き勝手に行動をしては大人である使用人たちを困らせていた。
そんなビアンカをウェーバー邸に仕える使用人たちは、仕えるべき主――ミハイルの娘である手前、厳しく叱責することもできず、まるで腫れ物を扱うかのようにビアンカの機嫌を窺いながら接していた。
そのことを、幼い頃より敏かったビアンカは察していた――。
そして、それが更にビアンカを荒れさせる結果になっていたのだった。
――本当は誰かに悪いことなのだと諭して、叱ってほしかった。
それが当時のビアンカの――、本音でもあったのだ。
そんな折に現れたのが、リベリア公国の将軍――ミハイルに連れられてきたハルであり、ハルは出会ったばかりのビアンカに、彼女の本当に望んでいた――諭しの言葉をくれた。
出会ったばかりの少年――ハルに、自分自身が望んでいた言葉を与えられたビアンカにとって、それは青天の霹靂とも言えたが――、ビアンカには、嬉しいと感じる出来事でもあった。
「――ハルに出会えたことで、今の私があると思っているの」
ビアンカは静かな声音で言葉を続ける。
「ハルは、私が危ないことをしたり――、誘拐された時にも助けてくれて……」
そこまで口にすると、ビアンカはハルの肩に預けていた自身の頭を動かし、ハルの顔を覗き込む。
ビアンカの翡翠色をした瞳は、真っ直ぐにハルを見つめていた。
「私は……、ハルに何かしてあげられたのかな――?」
真剣な眼差しで問いかけてくるビアンカに、ハルは目を瞬かせる。
そして次の瞬間に――、ハルは可笑しそうに笑い出した。
唐突に笑い始めたハルに、ビアンカはキョトンとした表情を浮かべる。
「――そんなの。沢山良いものを貰ったに決まっているだろう」
ハルは笑いながらビアンカに言う。
だが、ハルの口から出た言葉に、ビアンカは何をだ――、と言いたげな表情を今度は見せた。
「――安息と、優しい日々。穏やかな時間……」
ビアンカの表情を目にして、ハルは小さく呟く。
「旅の合間には決して手に入れられなかったものを、俺は沢山貰ったよ……」
ハルは言いながら、自らの左手の甲に右手を添える。
ハルが一つ処に長く留まれない理由――、革のグローブで常に隠されている左手の甲に刻まれる痣の正体。
身近な人々に不幸を呼び込み、魂を貪欲に貪り死に至らしめる呪い。死に至る呪い――“喰神の烙印”と呼ばれている力。
この呪いの力のせいでハルとは永い時に渡り無縁であった、温かな家庭や安息の日々といった優しい想い出。それらは全てウェーバー邸で――、ハルは教えて貰っていた。
「あとは最後に――ビアンカが傍にいてくれるだけで、俺は毎日楽しかったし……、満たされた気持ちになっていたんだぜ」
「うん。それは私も同じよ。――ハルがいてくれて毎日楽しかったし、充実していたなあ……」
ハルとビアンカは互いに言い合い、顔を見合わせて笑い出した。
笑いながらハルは不意に、ビアンカの身体を引き寄せて抱きしめ――、ビアンカの肩に顎を乗せる。
「――このまま、時が止まってしまえば良いのに……」
ハルはポツリと小さく言葉を零す。
ハルは身に宿す人々に不幸を撒き散らし死に至らしめる呪いを持つ故に、その身体は不老不死となり、老いを知らない。
――時が止まってさえすれば、ビアンカも老いを知らずに、一緒に生きられるのにな……。
ハルは心中で、決して叶わない夢を思う。
いくら想いを通じ合ったと言っても、いずれビアンカはハルが身に宿す呪いと関係なく、――老いという死に直面するのはわかりきっていた。
そうして――、やはりハルの持つ身近な人々を死に至らしめる呪いは、ビアンカの魂を貪欲に欲していることを――、ハルは無意識の内に感じている。
如何にしても――、ビアンカの周りには“死の影”が付き纏っていた。
それに対して、どうにもできないハルは、歯痒い思いを抱く――。
「……このまま一緒に、逃げちゃう?」
ハルが思考を巡らせていると、ビアンカがボソッと呟いた。
「へ……?」
「ハルが……、身分差とか――、そういうのを気にしているのかなって思ったんだけど……」
ビアンカは、ハルの思考とは的外れな答えを出してきた。
ビアンカの発したそれは――、“駆け落ち”を比喩させる答えだった。
ハルはビアンカの言葉に苦笑しつつ、抱き寄せているビアンカの背中を優しく撫でる。
「いやあ。残念ながら……、考えていたことはそういうことじゃ――」
ビアンカの的外れな答えに対して口を開いたハルは――不意に言葉を切った。
「おい、ビアンカッ! リベリア公国の方から火の手が上がっていないかっ?!」
ビアンカの肩越し――、そこから見える景色を目にして、ハルが声を張り上げた。
「えっ?!」
ハルの張り上げた声に、ビアンカは弾かれたように身体をハルから離し――、リベリア公国の見える方へ目を向ける。
穏やかな空気に包まれているファーニの丘から見えるリベリア公国――。
普段は平穏な雰囲気を持つリベリア公国は――、ハルが口にしたように火の手が上がり、辺りに黒煙を漂わせていたのだった。
ハルとビアンカは、そのリベリア公国の様相を――愕然とした表情で見つめていた。
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