トレジャー&マイン 〜宝探しサバイバル〜

mine

文字の大きさ
2 / 2
第1幕

六人

しおりを挟む
-次の日-
 今日も学校を休んだ俺の元に、また封筒が届いた。開封すると、手紙が入っている。読むと、こんな内容だ。
「招待状にご捺印、大変感謝します。五日後、書かれている場所に来てください。この手紙を、忘れずに持ってくるよう、お願いします。忘れれば、大金を入手する権利を失ってしまいます。集合時間を破っても、失われてしまいます。勇気ある参加、お待ちしております」
 本文の下には、集合場所と時間が書いてある。
「大金を手に入れるチャンスって、 詐欺じゃないよな...」
 ここまで来て、不安が込み上げてくる。
「ま、行ってみるだけの価値はあるかな」
 俺はそう言い、眠りについた。起きると、外が暗くなっている。時計を見ると、もう七時だ。
「一食も食べてないから、流石に腹減ったな...何か食べるか」
 立ち上がり、冷蔵庫に向かう。扉を開け、中から昨日の残りの、野菜炒めを手に取った。一口、口に運んだ。
「美味しくない。もう、寝よう」
 加奈が入院してから、腹は減るのに食べ物が喉を通らない。加奈、早く助けてやるからな。そう呟き、眠りについた。

-次の日の朝-
「無理するなよ。来たいときに来ればいいからな。じゃあ、そろそろ授業が始まるから切るぞ」
「はい。ありがとうございます。では、失礼します」
 俺はそう言い、電話を切った。
「はあ...。今日もやる事がないな。とりあえず、寝るか」
 加奈が居なくなり、やる事がない俺は一日中寝るのが、日課になっていた。今日も退屈な一日が過ぎていく。

-四日後-
「そろそろ、出発するか」
 俺は靴を履き、家を出た。書いてあった集合場所までは、徒歩で三十分ほどだ。学校に行かなくなってから、外に出る機会が無くなってしまった。久しぶりの外の空気を吸い、身体が軽くなった気がする。集合場所に着く。他にも人がいる。ぱっと見、自分を合わせ六人ほどだ。俺が来て五秒ほど経った頃、突如頭に衝撃が走った。意識が遠のいていく。

 俺は、ゆっくりと目をひらいた。両手両足を縛られ、身動きができない。
「何だこれ。てか、ここどこだ」
「ここは、海の上を走る船の上です。抵抗されないよう、少々手荒な真似をさせて頂きました」
 黒服の男が言う。体格は良く、サングラスをかけている。
「他の人は何処にいるんだ」
「他の参加者は、他の船に乗っています」
「何処に向かってるんだ」
「とある、無人島です」
 全ての質問を、表情一つ変えずに答える。
「そろそろ着きますよ」
 黒服の男がそう言い、三十秒ほど経った頃、船が止まった。
「さあ、こっちだ」
 黒服の男に引っ張られ、船から降りる。無人島に足を踏み入れた。他の参加者も、船から降りてくる。
「ここで待ってろ」
 横一列に並んだ俺たちを置いて、黒服の男達は去っていく。するとすぐに、奥から男が向かってきた。笑みを浮かべたピエロの、不気味な仮面をかぶっている。
「ようこそ!参加者の皆さん」
 大きく、太い声が響いた。
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

意味が分かると怖い話(解説付き)

彦彦炎
ホラー
一見普通のよくある話ですが、矛盾に気づけばゾッとするはずです 読みながら話に潜む違和感を探してみてください 最後に解説も載せていますので、是非読んでみてください 実話も混ざっております

(ほぼ)5分で読める怖い話

涼宮さん
ホラー
ほぼ5分で読める怖い話。 フィクションから実話まで。

意味が分かると、分からないと怖い話【体験談+】

緑川
ホラー
ショートショートの寄せ集め。 幻想的から現実味溢れるものなど様々、存在。 出来の良し悪しについては格差あるので悪しからず。

女子切腹同好会

しんいち
ホラー
どこにでもいるような平凡な女の子である新瀬有香は、学校説明会で出会った超絶美人生徒会長に憧れて私立の女子高に入学した。そこで彼女を待っていたのは、オゾマシイ運命。彼女も決して正常とは言えない思考に染まってゆき、流されていってしまう…。 はたして、彼女の行き着く先は・・・。 この話は、切腹場面等、流血を含む残酷シーンがあります。御注意ください。 また・・・。登場人物は、だれもかれも皆、イカレテいます。イカレタ者どものイカレタ話です。決して、マネしてはいけません。 マネしてはいけないのですが……。案外、あなたの近くにも、似たような話があるのかも。 世の中には、知らなくて良いコト…知ってはいけないコト…が、存在するのですよ。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?

意味が分かると怖い話【短編集】

本田 壱好
ホラー
意味が分かると怖い話。 つまり、意味がわからなければ怖くない。 解釈は読者に委ねられる。 あなたはこの短編集をどのように読みますか?

上司、快楽に沈むまで

赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。 冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。 だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。 入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。 真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。 ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、 篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」 疲労で僅かに緩んだ榊の表情。 その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。 「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」 指先が榊のネクタイを掴む。 引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。 拒むことも、許すこともできないまま、 彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。 言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。 だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。 そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。 「俺、前から思ってたんです。  あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」 支配する側だったはずの男が、 支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。 上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。 秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。 快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。 ――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。

処理中です...