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しおりを挟む「なあ。ゴブリンの赤ちゃん、何匹産んだ?」
男の言葉にドクン、と心臓が跳ねた。
同時に、ゴブリンの醜い顔と筋肉質な体を思い出して、じわりと体の奥が熱くなり、フレイヤは舌打ちをした。
(なぜ、それを知っている……!)
それはフレイヤにとって、誰も知るはずがない、トップシークレットだった。
救出されて、かなりの時間が経つのに、ゴブリンに種付けされ続けたフレイヤの体はゴブリンとの性交を忘れることはなかった。
オスを求める体の熱に、苦しめられ続けていた。
「これ、なーんだ?」
「これは……!!」
男はフレイヤに紙切れを見せた。それはフレイヤがメスの顔をしてゴブリンと交尾している写真だった。
フレイヤはそれを即座に破り捨てたが、男は薄い笑みを崩さなかった。
「気に入らなかった? いくらでもあるよ。見たい?」
男は何枚も写真を取り出した。あらゆる角度で撮られたそれは、フレイヤの心を握り潰した。こんなものが出回れば、フレイヤの評判は地に落ちるだろう。
「私を脅迫するというのか!?」
フレイヤの言葉に、男はにこりと笑った。
「ゴブリンのちんこが入ったんだから、人間のちんこが入っても余裕だろ? これを撒き散らかされたくなければ、裸になってもらおうか」
男はフレイヤの体を堪能した後、宿に連れ込み、その体を貪った。
「今日は中出し5回か。ま、俺にしては少ないほうだな。フレイヤ、股を広げて、ピースしろよ」
「こ、こうか?」
Aランク冒険者フレイヤは悠哉の手に落ち、性奴隷となった。
「あのフレイヤが、こんな変態だったなんて知ったら、みんなびっくりするだろうなあ?」
悠哉は冒険者として活動しながら、フレイヤを様々な魔物と交尾させた。
「これとか、すごい良く撮れてない? 高く売れそうだよね。フレイヤ、この写真、売ってもいい?」
「そ、それだけは……! なんでもするから……!!」
「そう? フレイヤが、そこまで言うなら、やめようかなあ」
悠哉のコレクションは日に日に増えていった。
悠哉はフレイヤの一件で味を占めて、冒険者から情報家に転身した。冒険者や貴族の弱みを握り、大金と権力を手に入れた。
「金さえあれば、欲しいものは大抵手に入れられる。どんな良い女でもな」
悠哉は凄腕の情報家として暗躍し、多くの若く美しい女を手に入れた。
「ついにエルフの生娘を手に入れたぞ。抱くのが楽しみだ……。なんだ? お前も抱いて欲しいのか? フレイヤ」
だが、悠哉の興味関心を最も惹くのはフレイヤだった。
フレイヤは悠哉に抱かれるうちに、その子を身籠った。
「何ヵ月目だろ? 腹がでかくなってきたな」
悠哉は誰もが羨むような豪邸で、思うがままのハーレムを築いた。
「悠哉様。今夜は私を愛してください」
「いいえ、私ですわ」
女たちは悠哉の寵愛を得ようと、競うように、牽制しあった。
「……なんでだろ。なんか、そんな気分になれないなあ……」
ハーレムの女たちを抱こうとしたが、悠哉の頭に浮かぶのは、女たちから嫌がらせを受けて気弱になっているフレイヤの顔だった。
気がついたら、自然とフレイヤの部屋に通い詰めていた。
「フレイヤ。俺に何かした?」
「何もしていないが? ……今日はずっといるのか?」
「……あ~、もういいや。せっかく男の夢、ハーレムを築いたのに! フレイヤが可愛すぎるのがいけないんだからな!!」
嬉しそうなフレイヤの顔に、悠哉はしかめ面をしながら抱き締めた。
「悠哉、まだ食べないのか?」
「待って。写真の整頓してるから」
それ以降、悠哉のコレクションはフレイヤの笑顔と子供たちの写真で埋め尽くされるようになった。
「あっ、全部捨てたって言ってたのに!」
「こ、これだけは残しておきたいんだ! だ、だめ……?」
「だめだ! 捨てるって約束しただろ!」
フレイヤへの恋心を自覚してからは、悠哉の立場は極めて弱いものとなった。
悠哉は冒険者に戻り、フレイヤと共に魔物を駆除して生計をたてるようになった。
豪邸は処分し、こじんまりとした、だが温もりのある家を町に建て、たまに喧嘩をしながらも、冒険者夫婦として、魔物から町を守った。
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