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『夢見る蝶々(4)』 ※友人視点
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「フィレン……」
「んっ……!?」
顎に手を添えて、キスをする。思っていたよりも、フィレンの抵抗がないことに、どす黒い何かが心の底に生じた。
無理やり歯の隙間をこじ開け、逃げ戸惑う舌を絡め取る。愛しい人の瞳が潤み、頬が薔薇色に染まった。
あぁ、もっと早くこうすれば良かったのだ。そうすれば、エミリオなんかに先を越されることもなかったのに。
「エミリオ、フィレンの手を持ってて。はやくフィレンとセックスしたい」
「はいはい」
ちりちりと胸の奥が焼けるようだった。
嫉妬心が沸きあがり、意地悪したくなる。自分という存在を認めさせたくて、わざと直接的な言葉を投げかけた。
ようやく、私が何をしようとしているか察したのだろう。フィレンは、ボロボロと涙を流して私を拒絶した。
「待って、アミル、や、やだ、」
「フィレン、エミリオから話は聞いたわよ」
びくりと肩を揺らすフィレンに、私は続ける。
「なんで、私に頼ってくれなかったの?
「それ、は」
エミリオから、フィレンが売春婦として働いていたと聞いて、ショックだった。全然そのことに気がつかなかった私の鈍感さにもだが、何よりフィレンがそのことを私に隠していたことが腹立たしかった。
「フィレン、愛してるわ……だから、私のものになって」
露わになっているフィレンの豊満な胸に、手を伸ばした。
ああ、なんて柔らかさなのだろう。
まるでマシュマロのようだ。
エミリオが、つい触りたくなってしまうと言っていた気持ちがわかるような気がした。丹念に舌を這わせていると、フィレンは恥じらっているのか、顔を背けた。
ふと、とろとろとした愛液で溢れている秘所に、視線は釘づけになる。物欲しげに、ヒクヒクと収縮を繰り返す濡れた花弁を見て、理性は崩壊寸前だった。
逸る心を押えながら、硬くそそりたったものを取り出す。
「や、やめて、そんな大きいの……はいるわけ……」
「エミリオのは挿れたのに、私のは駄目なの?」
「そ、それは」
「……私もフィレンを感じたい」
もう、我慢は出来ない。
先端を押し付けると、肉壁を押し広げるように埋め込んでいく。途中、あまりの気持ち良さに、思わず射精してしまいそうになったので、一気に根本まで差し込んだ。
「最高よ、フィレン……素晴らしい体ね」
なんてフィレンの中は気持ちが良いのだろう。
フィレンと体を繋ることにより、今まで感じたことがないほどの充足感を得て、私はため息を零してフィレンを見た。
頬を真っ赤に染めて感じている癖に、声を必死でかみ殺そうとしている。そんな姿に愛しさが増して、何度も角度を変えて貫いた。
「あッ、あッ、やぁッ」
胸を揺らして悶えるフィレンが愛おしくてたまらなかった。いくら嫌がっていても、身体は正直だ。徐々にフィレンの嬌声が大きくなっていくことに、心地よささえ覚えた。
そう、今、この時間だけはフィレンは自分のものなのだ。そう思うだけで、ゾクゾクと背筋が粟立つ。ずっと否定していたけれど、やはり自分にも獣の血が流れているらしい。
フィレンを知って、私の世界は色を変えた。それなのにフィレンにとって私は、隠し事を共有できない程度の、その他大勢に過ぎない。
私は、その現実を知って、打ちのめされた。
こんなに、フィレンのことを愛しているのに、フィレンは私のことを愛してくれない。
喉から手が出るほど欲しくても、私が私である限り、手に入らない。そう思うと、あれほど大事にしていた相手だというのに、地面に叩き落として、めちゃくちゃにしてやりたくなった。
「すごい顔してるぜ、アミル」
「そう?」
エミリオの言葉に、そっけなく答えたが、きっと、そうだろうな、と思う。
獣人は快楽に弱い。
それは野生の本能が、人間よりも残っているということなのだろう。
子孫を残したいと思うのは、本能だ。同じ籠に鳥を閉じ込めておけば、父娘であっても交尾をする。
そこに理性などない。
ただ、野生の本能に忠実なのだ。人間が獣と違うのは、そこに貞淑さを求めるか否かだろう。
「なぁ、俺も出したいんだけど……」
困ったように大きく膨らんだ肉棒を取り出すエミリオに、しばらく考えてから私はこう答えた。
「自分の手があるでしょ」
「ひでぇ」
他でもない、エミリオなら、フィレンを共有してもいいかもしれない。けれど、今日1日ぐらい、フィレンを独占したかった。
抑制されていた狂気が渦を巻いて燃え上がった。ただ執拗に快楽を追い、フィレンの中に何度も出した。
「アミル……私、あなたのこと……」
けれど、最後の最後に、フィレンの口から零れ落ちた言葉に、私は涙を流した。
それは、何と言い訳しようとも、私が最も欲していたものだった。
いくら抱いても満たされなかった想いが溢れて、体は火照り、目は冴えわたって眠れなくなった。
「あらら、可愛い顔しちゃって」
「う、うるさいわねッ」
どんなに強がっても、やっぱりアミルは女だね、とエミリオは笑った。
「私の、フィレン……」
夜が明ける頃、私は気を失って眠っているフィレンを抱きしめながら、眠りに落ちた。
ようやく自分の手に転がり落ちてきた、大事な人。
もう放さない。
そう、心に誓いながら。
「んっ……!?」
顎に手を添えて、キスをする。思っていたよりも、フィレンの抵抗がないことに、どす黒い何かが心の底に生じた。
無理やり歯の隙間をこじ開け、逃げ戸惑う舌を絡め取る。愛しい人の瞳が潤み、頬が薔薇色に染まった。
あぁ、もっと早くこうすれば良かったのだ。そうすれば、エミリオなんかに先を越されることもなかったのに。
「エミリオ、フィレンの手を持ってて。はやくフィレンとセックスしたい」
「はいはい」
ちりちりと胸の奥が焼けるようだった。
嫉妬心が沸きあがり、意地悪したくなる。自分という存在を認めさせたくて、わざと直接的な言葉を投げかけた。
ようやく、私が何をしようとしているか察したのだろう。フィレンは、ボロボロと涙を流して私を拒絶した。
「待って、アミル、や、やだ、」
「フィレン、エミリオから話は聞いたわよ」
びくりと肩を揺らすフィレンに、私は続ける。
「なんで、私に頼ってくれなかったの?
「それ、は」
エミリオから、フィレンが売春婦として働いていたと聞いて、ショックだった。全然そのことに気がつかなかった私の鈍感さにもだが、何よりフィレンがそのことを私に隠していたことが腹立たしかった。
「フィレン、愛してるわ……だから、私のものになって」
露わになっているフィレンの豊満な胸に、手を伸ばした。
ああ、なんて柔らかさなのだろう。
まるでマシュマロのようだ。
エミリオが、つい触りたくなってしまうと言っていた気持ちがわかるような気がした。丹念に舌を這わせていると、フィレンは恥じらっているのか、顔を背けた。
ふと、とろとろとした愛液で溢れている秘所に、視線は釘づけになる。物欲しげに、ヒクヒクと収縮を繰り返す濡れた花弁を見て、理性は崩壊寸前だった。
逸る心を押えながら、硬くそそりたったものを取り出す。
「や、やめて、そんな大きいの……はいるわけ……」
「エミリオのは挿れたのに、私のは駄目なの?」
「そ、それは」
「……私もフィレンを感じたい」
もう、我慢は出来ない。
先端を押し付けると、肉壁を押し広げるように埋め込んでいく。途中、あまりの気持ち良さに、思わず射精してしまいそうになったので、一気に根本まで差し込んだ。
「最高よ、フィレン……素晴らしい体ね」
なんてフィレンの中は気持ちが良いのだろう。
フィレンと体を繋ることにより、今まで感じたことがないほどの充足感を得て、私はため息を零してフィレンを見た。
頬を真っ赤に染めて感じている癖に、声を必死でかみ殺そうとしている。そんな姿に愛しさが増して、何度も角度を変えて貫いた。
「あッ、あッ、やぁッ」
胸を揺らして悶えるフィレンが愛おしくてたまらなかった。いくら嫌がっていても、身体は正直だ。徐々にフィレンの嬌声が大きくなっていくことに、心地よささえ覚えた。
そう、今、この時間だけはフィレンは自分のものなのだ。そう思うだけで、ゾクゾクと背筋が粟立つ。ずっと否定していたけれど、やはり自分にも獣の血が流れているらしい。
フィレンを知って、私の世界は色を変えた。それなのにフィレンにとって私は、隠し事を共有できない程度の、その他大勢に過ぎない。
私は、その現実を知って、打ちのめされた。
こんなに、フィレンのことを愛しているのに、フィレンは私のことを愛してくれない。
喉から手が出るほど欲しくても、私が私である限り、手に入らない。そう思うと、あれほど大事にしていた相手だというのに、地面に叩き落として、めちゃくちゃにしてやりたくなった。
「すごい顔してるぜ、アミル」
「そう?」
エミリオの言葉に、そっけなく答えたが、きっと、そうだろうな、と思う。
獣人は快楽に弱い。
それは野生の本能が、人間よりも残っているということなのだろう。
子孫を残したいと思うのは、本能だ。同じ籠に鳥を閉じ込めておけば、父娘であっても交尾をする。
そこに理性などない。
ただ、野生の本能に忠実なのだ。人間が獣と違うのは、そこに貞淑さを求めるか否かだろう。
「なぁ、俺も出したいんだけど……」
困ったように大きく膨らんだ肉棒を取り出すエミリオに、しばらく考えてから私はこう答えた。
「自分の手があるでしょ」
「ひでぇ」
他でもない、エミリオなら、フィレンを共有してもいいかもしれない。けれど、今日1日ぐらい、フィレンを独占したかった。
抑制されていた狂気が渦を巻いて燃え上がった。ただ執拗に快楽を追い、フィレンの中に何度も出した。
「アミル……私、あなたのこと……」
けれど、最後の最後に、フィレンの口から零れ落ちた言葉に、私は涙を流した。
それは、何と言い訳しようとも、私が最も欲していたものだった。
いくら抱いても満たされなかった想いが溢れて、体は火照り、目は冴えわたって眠れなくなった。
「あらら、可愛い顔しちゃって」
「う、うるさいわねッ」
どんなに強がっても、やっぱりアミルは女だね、とエミリオは笑った。
「私の、フィレン……」
夜が明ける頃、私は気を失って眠っているフィレンを抱きしめながら、眠りに落ちた。
ようやく自分の手に転がり落ちてきた、大事な人。
もう放さない。
そう、心に誓いながら。
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