ゴブリン転生【完結】

ちゃむにい

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生贄

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おそらくは、あの世界の人間どもは、俺を退治するのが不可能だと判断したのだろう。俺は魔王を凌駕するゴブリンで、次々に勇者を召喚しては孕ませ、食い殺しているのだから。
銃や核といった未知の武器がある世界なら対応できるかもしれないと、一縷の可能性に賭けて送りだした奴らの判断は、相手が俺でなければ正しいのかもしれない。まさか俺も転生者だとは思ってもいないだろう。彼らの願いとは裏腹に、俺はこの世界の事を良く知っている。

色々と考えて疲れたので、俺も女をつまみ食いしてみた。
中でも女教師が具合が良かった。
まだ大学を出たばかりの若い女に見えるが、結婚指輪を薬指にしている。これだけの美人だ、男には不自由しなかっただろう。

3人ほど女を抱いたところで、俺は校長室のソファーに座って、たばこを吸った。これは教室のバックを漁っていた時に見つけたものだ。
生徒には煙草を吸うなというのに、先生は煙草を吸うとか、説得力がないなと思う。

召喚士の情報を集めに行って、先ほど戻ってきたAエイCシーを交えて、情報交換をした。

「どうやら、我々に便乗する不逞の輩がいるみたいなんですが」
「ああ、それはな、さっき俺が許可した。女を抱きたい人間はいないか、って聞いたら手を上げたものが居てな。惚れている女がいいって言ってるやつもいたが、体の相性なんて抱いてみないと分からないだろう?」
「まぁ、そうですね……」

なんかCシーのトーンが下がった気がする。Cシーはこの手の話題はあまり好きじゃないだろうし、手短に終わらせるか。

「我々ゴブリンだったら女と見たらすぐに勃つが、人間はそうじゃない。いくら精神支配したとしてもセックスレスになったら意味がないし、実際、以前精神支配して番わせてみた人間は、相性が悪かったのか、しばらくすると中折れしたりしたしな。吟味してから妊娠させる相手を選べと言った。儀式には、人間の胎児が3人必要なんだ。念のために6人ほどを孕ませる予定だ」
「ゴブリンの胎児ではだめなんですか?」
「この世界の生き物でなければ、女神への生贄にはならない」
「妊婦を他所から攫ってくればいいのでは……」
「フィリップが言うには、妊娠1か月以内から儀式を行って魂を浄化しないと、女神へ捧げる生贄としては使えないそうだ」
「なるほど。それでは人間に任せるしかないですね」

生贄は女ではなく、胎児である。いくら生贄とはいえ、倫理的に問題がある。だからこそ、秘匿とされていたのだろう。フィリップが黙っていたのは、俺が転送のやり方を知ってしまうと、こちらの世界に戻って帰ってこなくなってしまうのではないかという疑念があったかららしい。

「話はまとまったか、Cシー? 俺、もうちょい寝てくる」

Aエイは大きな欠伸をしている。
昨夜は漫画に夢中になって徹夜したらしい。おかげで、深夜まで付き合わされたCシーも多大なる迷惑を被ったそうだ。
しかも、今日の外出時、Aエイは公園のベンチで爆睡したらしく「役立たずどころか、お荷物です。もう漫画を読んであげません!」とAエイに怒っていた。

ゲームは1日1時間までと言ったのだが、漫画にも制限をかけたほうがいいのだろうか? 
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