凌辱夫を溺愛ルートに導く方法

riiko

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第三章 ファースト凌辱

17 侍女たちの朗読劇

 ガリアードにガウンを着せられて部屋を出ると、そこに待機していた専属侍女のジュリと、オスニアン家護衛騎士のヤンの二人。彼らは初夜の警護と、リリアンがガリアードの妻になった事実を見届ける役目という設定だ。俺はガリアードに抱っこされながら二人を見た。
 ジュリが俺に頷き、手に持っている台本を見て悲鳴をあげる。
「いやぁぁぁー。リリアン様ぁー」
「うるさいぞ、ワインバーグの侍女の分際で」
 ヤンがすかさず次のセリフを吐く。たしかにうるさい。ジュリ、そんな演技できたんだね。上手いじゃない! 俺はくすりと微笑み、手に持っている紙を読み上げる。
「ジュリ、助けて」
「ガリアード様ぁ、どうかリリアン様を解放してください」
「だめだ、まだ初夜の続きが残っている。この後は俺の部屋で抱く。リリアンのはしたない液体で汚れたこの部屋の片づけをしっかりしておくように」
 ジュリとヤン、ガリアードと一緒に、部屋のドアのところで朗読劇を始めた。二人とも熱が入っていい朗読をしている。それを見守る現場監督の家令。
 声だけだと、いやらしいことをしたガリアードと、いやらしいことをされたリリアン。
 ジュリとヤンは、よく見ると少しだけ顔が赤い。俺たちが抜きあいっこをしていたのは知られているはずだ。その部屋をこれから二人に片付けてもらう。
 それもこの凌辱朗読劇の一部。
 この部屋がどれだけの血と精液で汚れているかを、力説する要員でもある。
 ジュリが会話を続けながら、俺の体を確かめていた。
 ガリアードに抱っこされているから全ては見えないけれど匂いを嗅がれた。精液の匂い……ではなく、どこからも流血していないかの確認だろう。少しだけ心配した表情を見せるジュリは、あの本気の朗読劇が本当にただの演技が気になったのだろう。
 それほど俺とガリアードはうまく演技したと思うんだ。
 ジュリは少しだけガリアードを睨んだ。
「ガリアード様、せめてリリアン様の中から、その欲望を抜いてくださいませ」
「きたな……、だめだ、リリアンのココは俺を欲しがって離さないからな。オスニアンの侍女、お前がしっかりと繋がっている部分を確認するんだ」
 繋がっていませんけど? 
 そしてジュリまでアドリブ! 見てもないのに俺の旦那のナニを汚いだなんて……たしかにグロくて大きいけどさ、汚くはないよ。これから俺の尻に入るんだからな。
「お二人の繋がりは、私が責任を持って確認いたしました。もうよろしいでしょう、リリアン様をお返しください」
 ジュリがちょっと怒ってる。そりゃそうだよね、大事に育ててきた俺がガリアードの精液まみれになってるなんてね。俺のも混ざっているけどな! 
 さぁ、リリアンの最後の演技をするぜ!
「ガリアード様! お尻が苦しいです。お願いですからもう抜いてください! ジュリ、助けてっ」
「リリアン様!」
 そしてここでやっと、ヤンが次のセリフを待ってましたーという顔をして言う。
「ガリアード様、ご移動はお早めに。奥様の太ももから血と愛液が垂れてきております。このままではオスニアン家の神聖な床が汚れてしまいます」
「ああ、そうだな。後始末を頼む」
 神聖な床って何? 
 このシナリオのセリフ所々おかしくない? ヤンがガリアードに話した「愛液、血」それはもう凌辱した証拠を第三者が確認したという言葉だった。
 この声はきっとあの手鏡まで届いている。ドアを少し開けっぱなしにしてわざと大きな声で騒ぎ立てていたからね。
 全てのパートをやり遂げたガリアードは、ヤンとジュリに目配せをしてから、大きな足音をわざと出して俺を抱っこしたまま去った。
 後は任せたよ! ジュリ、ヤン! という気持ちを込めて、俺は二人にウィンクした。
 そしてうっとりした顔でガリアードを見つめた。ガリアードも愛おしい目を向けていた。この部屋で凌辱があったなど、俺たちの満足げな顔を見たなら絶対に誰も思わないだろう。そう……見ていたら、だけどね! 聞いていただけなら、それはもう立派な犯罪行為のオンパレードだ。
 俺たちがガリアードの部屋に入る前に、二人が凌辱現場に足を踏み入れた。少しだけ彼らの最後の演技が気になる俺は、こっそりガリアードに耳打ちする。
「ねぇ、ガリアード様。せっかくだから最後まで朗読劇を見ていきませんか。それが終わったら安心して、僕はあなたの妻になれると思うんです」
「そうだな。では、あなたをこのまま抱き上げたままでいいなら。もうひとときも離れたくない」
「ふふ、もちろん僕もです」
 俺とガリアード、そして家令はドアの前からジュリとヤンを見ていた。家令の目は監督! という厳しめの表情だった。
 さあ、第二幕のはじまりだ。凌辱お片付け編!
 ヤンがルンルンと楽しそうに部屋に入っていき、手に持っている台本を読んだ。
「ジュリ、片付けるぞぉぉ!」
 声が弾みすぎだよ、ヤンは楽しんでいるみたいだ。隣にいる家令が舌打ちした。真面目にやれという意味が込められているのだろう。映画監督ばりな真剣な家令の顔だった。
「あっ、はい!」
 ジュリが慌ててそれに続く。ヤンは片付ける気がなさそうで、椅子に腰を掛けてシナリオを読みあげる。ジュリはさすが専属侍女。すぐにベッドの清掃に入った。台本を近くのテーブルに置いて、器用に見ながら手を動かす。
「ああー。こんなに酷い状況だったなんて!」
「これは……酷いな。俺でも妻にここまでやらないわ」
「ベッドに、こんな量を出すなんて、それにこれはリリアン様の血……」
「男同士だからな、勢いに任せて抱けばそうなる。奥様の尻が切れたんだろう。ガリアード様も酷い抱き方をする」
 もちろん血はどこにもない。だが精液らしき跡は、それはもうべったりと残してきた。
 ごめん! ジュリと、俺は心の中で謝罪をする。
 ジュリが一人いそいそと片付けながら話すと、ヤンはダルそうにセリフを吐き出した。
「リリアン様も酷いよな。王家から来た医者のチェックで、処女じゃないって診断されたらしい」
「えっそんなはずは」
「医者がそういうんだから、間違いないだろう」
「そんな……リリアン様がそんなことするはずないですわ。きっと何かの間違いです」
 仕事の早い家令は、あの医者の尋問を始めていた。それでわかったことは、第一王子の指示で処女じゃないと報告をしろと言われたこと。何のためにって、想像通りだったが、ガリアードがリリアンに不信感を持つため。第一王子からの御使いのくせにペラペラしゃべるとは、なんとも情けない男だろう。
 それと、あの媚薬は医者が勝手に使って、あわよくばリリアンとそれで楽しもうとしたと白状した。ゲスだが、医者は証拠として生かしておくことになった。
 朗読劇をしながらも手際のいいジュリは、ベッドメイキングを終えて窓を開けて換気を始めた。
「これからリリアン様はきっともっと酷い状況になるぞ。あんなに泣いていたってことは、ガリアード様は体だけは気に入ったってことだろう」
「そんな! リリアン様は公爵家のご子息なのに、そんな扱いなんてっ」
 短時間でジュリの演技力が抜群に上がっていたことに俺は驚いた。鏡はしまってあるので、今のジュリの姿が第一王子に見えてない。だから緊張感がなくなったのだろうか。
「ジュリ、そろそろ掃除すんだか? ガリアード様の部屋でもシテいるだろうから、そこを掃除したら、またこの部屋を使うかもしれない。明日も掃除大変だぞ、さぁ今度はあちらの部屋の前で待機だ、行くぞ」
「……はい」
 そう言って、二人でドアをしっかりと閉じてこの部屋を出てきた。
 俺とガリアードは全てを見届けて、ガリアードの私室に姿を消した。これから、俺たちの本当の夫夫ふうふの時間が始まる。
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