凌辱夫を溺愛ルートに導く方法

riiko

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第四章 アニメ本編主役登場

28 執務室で

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 ここはガリアードの執務室。
「んン、もう入らないっ……」
「まだ入るだろう? ほらもう少しだけミルクを飲もう」
「あ、んん、ゴクンっ、ぷはっ、おいしい」
「ああ、可愛い、可愛い私の妻。美味しそうにミルクを飲む姿がたまらない」
 紛らわしい会話をしているが、ガリアードは通常運転。飲んでいるのはただの飲用ミルク、余談だが俺はミルクをいまだ飲んだことはない。
 仕事中は、お仕事モードの怖いリチャードが書類を山ほど持ってくる。普段のガリアードはすぐに外に出て、家仕事よりも領地の偵察や国境付近の警備など、自ら騎士団を率いて体を使う仕事に出てしまう。屋敷にずっといるのは珍しいらしく、仕事をここぞとばかりにふられていた。
 俺が来る前のガリアードは「もうお外いくー」と剣を持って馬に乗って出てしまうらしいが、リリアンが屋敷にいるから出ていかない。騎士団員たちは鬼訓練がなくてホッとしているとリチャードが言っていた。たまには騎士たちに休みを与えたかったので、奥様が来てくれて助かりましたと感謝された。
 そういうわけで、ここ最近のガリアードはリリアンをはべらせて仕事をしている。はかどると言われれば、辺境伯夫人として夫のモチベーションアップのサポートをするのは当たり前。結果、放置された騎士達はリリアンに感謝する。リチャードも、仕事をしてくれて助かると喜ぶ。ヤンは騎士仕事を休み、リックとの変態プレイお披露目を俺の部屋で楽しんでいる。一応、第一王子に見せるというお仕事としてだけど……。とにかく、リリアンが嫁いでからのオスニアン家の皆は幸せに暮らしていた。
 実に、ウィンウィンウィーンだ。
 ついでに言うと、ジュリも楽しんで仕事をしている一人。
 閨で疲れたリリアンの体のマッサージに気合を入れている。オイルの調合が楽しくて仕方ないと言っていた。男を知ってどんどん美しくなるリリアンが自慢だとも。
 辺境伯領でリリアンが皆に褒められるたびに、ジュリは鼻が高いと喜んでくれる。ジュリが公爵家にいるときよりも生き生きしているのは嬉しい。ガリアードはジュリなら仕方ないと、初夜から数日で俺の体を触る許可がおりたので良かった。そうでもしないとリリアンの身体が回復しないから、ガリアードも実はジュリのマッサージの腕に感謝をしていた一人。行為後のダルさは魔法じゃ治らないから、交わりはジュリ頼みでもあったわけだ。
 リリアンとしては最近職務怠慢だったから、やばいと思っていたけれど、ただガリアードに愛されることこそが、皆が楽しく暮らせる最大の仕事だった。
 リリアンは自他ともに、溺愛妻になった!
 自分自身で未来を変えるという仕事をさぼりがちだが、自ら動かなくても既にそういうルートに入ったらしい! 祝ガッタイ効果。やはり溺愛初夜の力は大きかった。そこから終始ガリアードが優しくて、今のところ初夜前の演技以外では一度も凌辱をされていない。
 今のガリアードは休憩時間だと言って、リリアンにお菓子を食べさせていた。リリアンは常に休憩モードだけど、ガリアードはリリアンに餌付けをすることこそが休憩らしい変わった奴だ。腹いっぱいケーキを口に運ばれ、最後にミルクまで自分の手を使わずに、ガリアードがカップを口元に器用に持っていき飲ませてくれた。
「ガリアード様、僕の話を聞いていました?」
「なんだっけ、ああそうか。第二王子の話だったか?」
 ミルクを飲み終えた俺は、話に戻った。
「違いますって、第一王子殿下の話!」
「ああ、そうだった。第一だか第二だか、王子が二人いるのは紛らわしいな。早くあの変態王子、仕事しないか煽ってやるか」
「……」
 すいません。我が国に王子は二人いて、変態も二人いるのですが、どちらの変態でしょう?
「ああ、変態王子は二人いたな、すまない。第一王子とどう対峙するかを話していたね。ただリリアンを連れていきたくない」
 俺の心の声、聞こえていたらしい。
 俺がガリアードにしていた話は、第一王子主催の夜会に夫夫ふうふ揃って招待されたことだった。敵地に乗り込むのには勇気がいるが、貴族なら断れない。
「でもそれが終わらないと、僕たちの安全な未来はこないですよ?」
「でもなぁ。第一王子主催の夜会だなんて、いくらリリアンに私という夫がいようとも、人妻になったリリアンの美しさに、王都の男の視線を奪わせるのは苦痛だ」
「ふふ、僕も苦痛ですよ? いくら妻がいようとも、こんな逞しくてカッコいいガリアード様が現れたら、きっと女性たちの目はあなたに行ってしまう。僕はその人たちに嫉妬をするんです。そんな醜い僕を見せたくないな」
 ガリアードは驚いた顔をする。
「リリアンが嫉妬?」
「しますよ。だって僕は自分の下着にさえも、ガリアード様の目が奪われることが許せない心の狭い人間ですよ」
「ああ、あれは可愛かった。だからあれからあの素敵な下着を履いてくれないの?」
「だって、ガリアード様は僕じゃなくて下着を見るでしょ。嫌だもの」
 本当はあのいやらしい下着を履くのが嫌なだけ。あの下着を履くと三割増しにエッチがしつこくなるから、ちょっと困っていた……嬉しいけど。
 ガリアードが普通の下着を見るたびに、少しだけ寂しそうにしていたから罪悪感はある。だからこういう理由を作ってみた。誰も傷つかずに穏便にすます方法を俺は考え出したのだ。ちょっと恥ずかしいけど、エロ下着を履くよりはマシだろう?
「リリアンは結婚して日が経つにつれ、どんどん可愛らしくなっていく。演技の通り本当に私の部屋で軟禁生活を一生できたらいいのに」
 怖いことを言っていらっしゃる。
「僕も一生ガリアード様にお部屋で囲われたいですけど、それじゃオスニアン家の名前に傷がつきますよ。僕もこれからはオスニアン夫人として、この屋敷を切り盛りして、社交界でもガリアード様の自慢の妻になりたいですから!」
「賢くて旦那想いの妻を持つと、夫としてはもっと頑張らなくては。今のところ夜は二人きりだし満足しているからいいか」
「昼も一緒ですよ? 朝も目覚めた瞬間も最初にあなたを見ます。僕はこんなに妻と過ごしてくれる夫がいて、幸せです」
「リリアン!」
「ん、んん、ガリ…ア、ドさま」
 深いキスをされた。ガリアードは何を言っても喜ぶ。なんて扱いやすい夫なのだろう。まあ俺の頑張りの成果だ。喜ぶワードを自然に口に出せるスキルができた。愛され妻が自然になってきた。
 キスがどんどん深くなり、うっとりしてそのままもっと、そう思っていたら「ごほんっ」という渋い声が聞こえてきた。
「ガリアード様、休憩時間は終わりです」
「くそ、リチャード!」
 いつの間にか華麗に家令登場。この人、隠密スキルない? ガリアードがキスを邪魔されて不服そうにした。
「奥様は、これから夜会用の服の採寸があります。もう十分堪能されたでしょう? あとはお一人でお仕事をこなしてください」
「うう、仕方ない。リリアン、採寸付き合えなくて悪いな」
「いえ、ガリアード様もお仕事頑張ってくださいね!」
 ずっと一緒だったけど、時に離れることも愛を育むのには必要な行為。しばし別行動をすることに俺は、ほっとした。これも愛ゆえの試練、がんばれっ、ガリアード!
 ガリアードに可愛くガッツポーズを送った。するとデレた笑顔がくる。俺も微笑みを返し、部屋を出た。
 ガリアードの雄叫びが聞こえたよ。ふふ、今夜は燃えるかな? いや、今夜も? 愛のエッセンスを適度にいれること。これ夫夫ふうふ生活に大事なこと。
 クスクスと俺の隣で笑うリック、採寸の部屋まで連れていってくれるらしい。
「リリアン様もだいぶガリアード様の扱いに慣れてきましたね! 小悪魔だか無垢なんだか、俺もリリアン様を見習って旦那デレさせたい!」
「ふふ、リックの方がヤンを上手く扱っているでしょ。僕から見たらいつもヤンはリックを見てデレているよ。二人とも仲が良くて見ていて微笑ましい」
「俺もお二人を見ていて微笑ましいですよ。はやく旦那に会いたくなる」
 俺たちは仲良く会話しながら、居心地のいい辺境伯の屋敷を歩いていた。平和だ。
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