凌辱夫を溺愛ルートに導く方法

riiko

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第七章 セカンド凌辱

49 断罪劇 ~第一王子視点~

「これはなんだ!? なぜ父上にサリファスまでいるんだ!」
「兄上、いくらなんでもやりすぎです。ワインバーグ公爵のお気持ちを考えてください。息子の閨をこっそり見て、さらには息子夫妻の性癖まで知ってしまった親の気持ちを!」
「き、貴様っ!」
 勝ち誇った顔のサリファスが、扉の前で腕を組み、こちらを楽しそうに見ていた。
 サリファスの前には、憤怒した顔の父上が私を睨んでいた。
 病に倒れたのではなかったのか? しっかりと立つ姿は、国王陛下という最上の地位にふさわしい堂々とした佇まいだった。
 父が口を開くと、公爵たちが膝をおり頭を下げた。
「よくも王家の恥を晒さらしてくれたな。英雄である辺境伯領に私兵を送ったとはいったいどういうことだ! お前を王族から除籍する。本来なら秘宝を盗んだ者は絞首刑だが、一応だ。命だけは取らないでおこう。平民として生きていくといい」
「ち、父上!?」
 私の言葉を何も聞かずに裁きを下された。
「お前はもう私の息子ではない。よくも宰相の息子を――この国を救った英雄を陥れようとしてくれた。辺境伯が王家に敵意を持ったらどうなるか、お前には彼の恐ろしさがわからないとは……。サリファスがなんとか辺境伯を宥めてくれるらしい、感謝するんだ。お前と王妃の悪政に目を瞑っていたが、もう限界だ。平民として権力のなき世界で人としての生をまっとうしなさい。それが親としての最後の指導だ」
 父が言い終わると、騎士がこちらに来た。
「そんな、は、離せっ!」
 騎士に捕らえられ、身動きが取れない。父は冷めた視線を送ると部屋を出ていった。
「殿下、残念です。私の可愛い息子を後妻になど、なんてことを考えてくれたのでしょう。本当に残念で仕方ありません。後妻どころか、殿下はこれから嫁を持つこともできなくなるでしょう」
「え? どういう……」
 公爵は憐れむような視線を私に向けてから、父上の後をついて行く。侯爵はもはや何も言わずに出て行ってしまった。
 私が騎士に拘束されたまま、サリファスだけが部屋に残った。
「兄上、あなたは人にどれだけのことをしたか、その身で知るといい。俺の恋人の弟は、あなたの指示で兄上の私兵に強姦されそうになった。寸前で騎士に救われたが、間に合わなければ男たちに姦まわされて命を落としただろう。あやうく俺の大切な人を復讐に燃えた女にするところだった」
「あぁ。お前の女が目障りだから、まずは弟から汚してやろうと思ったが……失敗したのか。それは残念だ」
 私はサリファスが市井でしていることを探らせていた。一人の下級貴族の女と恋に落ちたことを知り、壊してやることにした。
 こいつは人気があるくせに、なんの役にも立たない女と結婚をするつもりだった。王族の仕事を舐めている。私は母のいいつけで好きでもない女と結婚して、愛しのリリアンを諦めた。だからせめて後妻にできるように努力をしていた。
 こいつは努力をせず、好きな女を娶れるとでも思っていたのか? 現実を兄自ら教えてやるために、女を破滅に導こうとした。女が大切にしている弟を殺すことで、サリファスなんかと関わったことを後悔させてやろうと思ったのだが、そうか、失敗したのか。
 たかだか男爵子息一人死のうが生きてようが、もはや興味がなかった。
「私はこの国を思い、公爵家という強い勢力を王家に引き入れるためにリリアンを後妻に迎えるはずだった! 私の方が国を思っている。お前が身分の卑しい女にうつつを抜かしている間にも、王族として私は動いていた」
「後妻って、あんたまだ奥さんいただろう。それにリリアンは旦那を愛しているんだよ。兄上の出る幕なんてないからな」
「貴族の結婚は愛など必要なく、利益だけを見て結婚する。妻には子を産んでもらったら離縁するつもりだった。あの女は孕むことか価値がないからな」
「相変わらずゲスだな。でもあなたはもう貴族ですらない」
 そこで一人の騎士に連れられてきた汚い男が入ってきた。とてつもなく匂う。風呂に入っていない浮浪者が、なぜ王宮へ入ることができたのだろうかと疑問だった。
「なんだ、その汚い男は」
「この人は、今日から兄上の旦那になる人です。平民になったら一人じゃ生きていけないから、この人の妻になるように戸籍を変えておきました」
「な、何を言っている。私にはまだ妻がいる」
「ああ、義姉君は離縁に承諾をして実家に帰られましたよ。妻だからって不当に扱うと後が怖いですね。俺はそんなことしないけど、一応勉強になりました。兄上に捨てられるのがわかっていたみたいで、新しい旦那候補を紹介したら感謝されましたよ。安心しました?」
「は?」
 弟は何を言っているんだ。そもそもおかしい。
 リリアンの凌辱劇からしておかしかったが、こんなタイミングよく父上とサリファスが現れるのはおかしい。さらには、妻までもが他の男と逃げただと? 私ははめられたのか?
 サリファスは、汚らしい男を私に差し出し、男に話しかける。
「ほら、あなたの地位を落とした兄上だよ。好きにしていいからね? ああ、もここにあるから好きに使うといい」
 なにやら怪しい液体を男に渡していた。地位を落としただと? いったいこの汚い男と私に何の関係が……
「ほ、本当に、私が第一王子殿下の夫でいいのですか? 凌辱しても?」
「もちろんだよ! あ、もう王子じゃないかね。今後は医者として、街で平民の皆様のためにご奉仕することと、妻を調教することさえ誓えば、お前の命は奪わない。ただし兄を調教できず逃がしたとなったら二人ともここにいる騎士に殺される。元王族なので一応監視はつけるから不備があればすぐに報告がくる。あと、この騎士も凌辱には参加するから三人で仲良くするんだよ!」
 サリファスの後ろには屈強な騎士が一人いる。
 見覚えがある。彼は私の兵だった。こいつは諜報部として、汚い裏仕事を散々させた。あるときから姿を見せないと思っていたら、弟に寝返ったのか。
 汚い男を医者と言った。思い出した。汚すぎてわからなかったが、こいつはリリアンが処女ではないと初夜を前にオスニアンに伝える役目を言い渡した医者だ。仕事をしないで、こいつは何をやっていたのだ!
 どいつもこいつも使えない人材がなぜ今ここに集められている。そして凌辱を三人でとはいったいどういうことだ。
「サリファス! 貴様何好き勝手に言ってる! そんなこと第一王子である私にできると思っているのか!」
「だから、もう兄上は王子じゃないってば。ちなみに元王妃様は兄上を捨てて一人で逃げたよ。すぐ捕縛されると思うけど。二人そろって暮らせなくなって残念だね。でも兄上はラッキーだよ。夫が二人もできるんだから! 可愛がってもらってね」
「貴様ぁ、あっ、やめろ、離せっ!」
 騎士に押さえられた。汚い医者がよだれを垂らして私に近づく。リリアンではなく、私にそんな目を向けるというのか⁉ 
「兄上は、これから俺が用意した家に移動するから、医者と騎士が兄上の旦那様だよ。これからは彼らに奉仕してあげてね。生活は大丈夫。そこの医者が平民相手に仕事して稼いでくれるから。兄上は嫁として夫を支えてあげるんだよ。男はね、妻が家にいるだけで仕事を頑張れるんだ。オスニアン(変態伯・傍点)がそう言ってた。だから兄上は、リリアンの立場をこれから味わってね。じゃあ、初夜楽しんでね!」
「やだ、やだ、やめろぉぉー」
 騎士が私の服を脱がせてくる。サリファスは笑って部屋を出ていった。
「私は汚されていい人間じゃない。触るな、やめてくれぇー!」
 扉はかたく閉ざされた。
 これから、私はどうなるのだろうか。ただわかることがある。この二人は私を恨んでいる。そして同時に、欲情の目を向けられていた。
 リリアンが受けるべき凌辱は、私がこれから受ける――そう理解した。
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