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次の人妻

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女性は泣き崩れてしまった。

こうなると面倒なので、とりあえず家から追い出して、

その足でキープしていた唯さんの元へ向かった。

鍵は渡していないから問題ない。

「ゆーいさん!」

「あら。ちとくんじゃない」

桜の木のような髪の色。

しっかりしてそうな目。

豊満な体。

凄く好みだ。

「今日はいいお知らせがあったんですよ」

唯さんにはかっこいい旦那さんが居るらしい。

俺よりかっこいいだろうに俺を選んでくれるなんて凄く可愛い人だなぁと思った。

「なになに?」

「やっと唯さんと付き合う覚悟が決まりました!」

「え!?本当に·····?」

せっかく告白して貰っていたのにすぐ返すことが出来なかったのが申し訳なかった。

「はい!2週間も待たせてしまってすみません····。俺でよければ·····」

「嬉しい·····。」

涙が落ちる。

俺とした事が唯さんを泣かせてしまった。

あの女のせいで唯さんを泣かせてしまった。

「不倫という罪を犯してまで付き合ってくれるの·····?」

「はい!俺·····唯さんのことが本気で好きなので!」

嬉しそうに微笑む唯さん。

はぁ·····うっとりするほど美しいなぁ·····

ほーんと可愛いひとだ。

旦那さん·····ほうっておくなんで見る目ないな·····

その後は簡単だった。

遊びに行って、何度かデートして、旦那さんの愚痴を沢山聞いて、慰めて。

いつもこうだと飽きてくるが、でも、余裕を感じる大人感が飽ききれない魅力だ。
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