虹色アンティーク

赤尾ロマ

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その17 作戦、開始!

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「このボローの絵が、じつはニセモノであることを証明しようと思うのです」
「ニ、ニセモノ!?」
 みんながザワザワと騒ぎ出す。
 そのなかから、伊吹のお母さんと二階堂さんが飛び出してきた。
「ちょっと、伊吹! いったいどういうことなの!?」
「おい、伊吹くん。私ときみのお母さんが買い付けてきた絵に、ケチをつける気かね?」
「いいえ。そうではなく、ニセモノだと言いたいだけなのです」
 伊吹がこっちを見た。私はコクンとうなずき、おじさんに声をかけた。
「行きますよ」
「えっ! あ、はい」
「つぼっち、あんたはここにいて」
「えーっ! なんでだよぉ!」
「あんたが出てくると、みんなが大騒ぎになるの!」
 なんとかつぼっちを説得して、私はおじさんといっしょに出ていった。私のうしろでモジモジしているおじさんを引っ張り、伊吹の横にならぶ。
「では、この人に、説明してもらいます!」
 私はみんなに向かって言ったあとで、横にいるおじさんに顔を向けた。
「この絵は、あなたが描いたんですよね?」
「……え? この絵って……」
「これですよ、これ!」
 私がうしろにあるボロー(偽)の絵を指さした。おじさんはふり返って、びっくりしたような顔をした。
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