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第十話 高鳴る
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「レオン様、おはようございます」
「!ノア、おはよう。今日は俺よりも早く着てくれたのだね」
「……いつも待たせているわけにはいかないですよ」
ある朝の日、俺は使用人たちに呼ばれる前にダイニングルームに来ていた。
いつもレオンを待たせているのが申し訳なくなり、レオンの少し前に来ていただけで、レオンは少しだけ眠たそうにしていたレオンは表情を変え、とても嬉しそうな顔をしてくれた。
「そうか~。ありがとう」
ありがとうなんてこっちの言葉ですよ。
「……そういえば、記憶はまだ――」
「……うん。やっぱりちょっとずつ思い出しているのだけれど、ノアのことはまだ……。ごめん」
「謝らないでください。大丈夫ですよ」
レオンが記憶喪失になってから約2カ月。レオンは少しずつ記憶を取り戻していっているらしく、最近は、公務の方もレオンひとりでこなせるようになったようだった。想像したくないが、もしまた何か時のために最近、少しずつ俺も手伝うようにしている。
だが、相変わらず俺のことは思い出せないとレオンは言っていた。
ここまでくると、記憶をなくす前から俺のことに全く興味がなかったのではないかと思ってくる。
仮にそうだった場合は正直、俺のことを忘れたままでいてほしい。
「あ、そうだ。レオン様。俺、この後……早ければ午前中に実家に帰省したいのですが」
「午前中?随分と急だね、どうかしたのかい」
「はい、昨日の夜に家族から手紙が届いたのですが、父が流行り病にかかってしまったようで家が大変だとあって……」
昨日、使用人の一人が部屋まで届けてくれた手紙を開けて俺は居ても立っても居られなくなった。
母が書いたと思われるその手紙は、いつもと少し字が違っていて、気になったが、多分急いで書いていたのだろう。
「それは心配だね。俺もついて行こうか?」
「いえ、レオン様はお忙しいでしょうし、一人で行ってきます。父の容体が大分重いようなら数日泊ってこようと思っています」
「分かったよ。気を付けて行ってきてね」
優しい顔でレオンに言われた。
ドキッと高鳴る胸に、完全にレオンに落ちているのだな。とどこか他人ごとに自分の気持ちを思う俺。
「はい。レオン様もお仕事頑張ってください」
「ありがとう」
朝食を食べ終えた後、荷物を用意し、レオンが急いで手配してくれた馬車に乗って俺は久しぶりに実家に帰った。
「!ノア、おはよう。今日は俺よりも早く着てくれたのだね」
「……いつも待たせているわけにはいかないですよ」
ある朝の日、俺は使用人たちに呼ばれる前にダイニングルームに来ていた。
いつもレオンを待たせているのが申し訳なくなり、レオンの少し前に来ていただけで、レオンは少しだけ眠たそうにしていたレオンは表情を変え、とても嬉しそうな顔をしてくれた。
「そうか~。ありがとう」
ありがとうなんてこっちの言葉ですよ。
「……そういえば、記憶はまだ――」
「……うん。やっぱりちょっとずつ思い出しているのだけれど、ノアのことはまだ……。ごめん」
「謝らないでください。大丈夫ですよ」
レオンが記憶喪失になってから約2カ月。レオンは少しずつ記憶を取り戻していっているらしく、最近は、公務の方もレオンひとりでこなせるようになったようだった。想像したくないが、もしまた何か時のために最近、少しずつ俺も手伝うようにしている。
だが、相変わらず俺のことは思い出せないとレオンは言っていた。
ここまでくると、記憶をなくす前から俺のことに全く興味がなかったのではないかと思ってくる。
仮にそうだった場合は正直、俺のことを忘れたままでいてほしい。
「あ、そうだ。レオン様。俺、この後……早ければ午前中に実家に帰省したいのですが」
「午前中?随分と急だね、どうかしたのかい」
「はい、昨日の夜に家族から手紙が届いたのですが、父が流行り病にかかってしまったようで家が大変だとあって……」
昨日、使用人の一人が部屋まで届けてくれた手紙を開けて俺は居ても立っても居られなくなった。
母が書いたと思われるその手紙は、いつもと少し字が違っていて、気になったが、多分急いで書いていたのだろう。
「それは心配だね。俺もついて行こうか?」
「いえ、レオン様はお忙しいでしょうし、一人で行ってきます。父の容体が大分重いようなら数日泊ってこようと思っています」
「分かったよ。気を付けて行ってきてね」
優しい顔でレオンに言われた。
ドキッと高鳴る胸に、完全にレオンに落ちているのだな。とどこか他人ごとに自分の気持ちを思う俺。
「はい。レオン様もお仕事頑張ってください」
「ありがとう」
朝食を食べ終えた後、荷物を用意し、レオンが急いで手配してくれた馬車に乗って俺は久しぶりに実家に帰った。
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