【完結】塩対応だった旦那様が記憶喪失になった途端溺愛してくるのですが

詩河とんぼ

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第十三話 手紙

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「ノア、3人の勉強を見てくれてありがとう。家庭教師もいるのだけど、あなただから3人ともいつもより張り切っていたわ」

「ならよかったよ」

 ソファの上で勉強で疲れたからかすやすやと眠る3人を見ながら母と話した。

「じゃあ、俺は父さんのお見舞いに……」

「ノア、おかえり!帰ってきた時に叩き起こしてくれればよかったのに」

 部屋のドアの方を見ると、そこには父がいた。
 その姿は元気そうだった。

「父さん!体は大丈夫?」

「体?ああ、昨日釣ってきた魚を自分で調理したらそれがあたってしまったな。症状は全然もうないがな。仕事で忙しくて寝たのが今日の朝の5時ごろだったからついさっきまで寝てしまったよ」

「え?流行り病にかかったのじゃないの?」

「「え?」」

 母と父は顔を見合わせた。
 さっきから2人と話が合わない。

「父さんが流行り病にかかったって昨日手紙を送ってくれたじゃないか。ほら、これ」

 2人に昨日届いた手紙を見せると、

「こんなの知らないな」

「ええ。子供父たちの字とも違うわね」

 と2人に言われた。

 どういうことだ?
 2人は違うと言うが、うちの、アストン家の名義でその手紙は出されていた。

「じゃあこれは誰が……?」

「……せっかく来てくれたのに悪いが、今日は帰った方がいいんじゃないか?ノア」

「ええ。なんとなくそんな気がするわ」

 父と母から嫌な予感がする、と言われる。

「……そうだね。今日は一回帰って、また来るね」

 俺はラインドール家に帰ることにした。
 弟と妹たちが昼寝をしている間に広げていた荷物をバックにつめ、帰りの馬車に乗った。
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