【完結】塩対応だった旦那様が記憶喪失になった途端溺愛してくるのですが

詩河とんぼ

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第二十話 アドバイス

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「まあ、どうしたの?ノア」

「どうかしたのか?」

 実家に帰ると、母と父に驚かれた。

「……今は、言いたくない」

 俺がそういうと、母と父はなんとなく察したのか、

「そうなの。言える時に言ってね」

「ああ。ゆっくりでいいからな」

 と優しく声をかけてくれた。
 今はその優しさがすごくありがたかった。

「「「ノア兄……」」」

「……ごめんね、3人とも。今は遊べないかも」

 妹と弟たちは心配そうな顔をしていた。

「はぁ……」

 自室に着くと、荷物の整理もしないまま、実家のベットにうつ伏せで寝ころんだ。

 レオンのあれから続いたであろう別れ話を聞きたくなくて、逃げてしまったことにレオンと、いきなり帰って来て心配をかけてしまった家族に申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 俺はどうしたいのだろうか。

 レオンと別れたいのか。サザンカ嬢とのことを考えると、そうした方がいいんじゃないかと思うが、そうしたくない。

 レオンとやり直したいのか。そりゃあできるならそうしたいが、レオンを見ると、サザンカ嬢の姿が頭にちらつく。

 延々とそれを考えていると、気が付いたら俺は眠っていた。
 起きたのは、外が暗くなってきたころ、ライとナナが俺を夕食に呼びに来てくれたからだった。

「「ノア兄、夜ご飯の時間だよ」」

「――んぁ?ライ、ナナ?あれ、俺寝ちゃってたか」

「うん!それはもうぐっすりとだったよ」

「私たちが入っても全く起きる気配なかったしね」

 くすくすとライとナナは思い出し笑いをしていた。

「あ、そうだ。ノア兄が今日帰ってきたのってもしかして、レオン様関係?」

 唐突にライが聞いてきた。

「……なんでだい?」

「さっき、『レオン様……ごめんなさい……』って寝言で謝っていたからねー。ライ」

「そうだよねー、ナナ」

 ね、寝言……。

「そう言われたら反論もできないね。うんレオン様と色々あってね」

「そっかぁ……」

「そうなのね……」

 そういうと二人はうーんと考える素振りをした。

「なぁ、ノア兄はレオン様のこと今も好き?」

「……うん。す、好きだよ」

「それ、レオン様に言ってるの?」

「え?」

 二人の言いたいことがよくわからずに俺は思わずそう言ってしまった。

「好き!って伝えないのが悪いとかじゃなくて、ちゃんと思ったことをレオン様に言ってるの?」

「もしかしたらどこかですれ違ってるとかじゃないの?」

「…………」

 ライとナナの言葉に返す言葉がなかった。

「動かなきゃ事態はいい方向には向かっていかないのよ?」 

「そうだよ、ノア兄が怖いと思っていたとしてもね」

「……ありがとう」

 二人のアドバイスを聞いて、少し勇気が出てきたように感じれた。
 今日は自分の頭を冷やして、ちゃんと話し合おう。

 そう決意することが出来た。
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