【完結】塩対応だった旦那様が記憶喪失になった途端溺愛してくるのですが

詩河とんぼ

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第二十一話 ラインドール家へ

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 あの日の夜、俺は父と母に包み隠さず今までの話をした。

 サザンカ嬢のこと、ラインドール家でのこと、そしてレオンのことを話した。

「……そうか」

「今まで話せなくてごめん」

「ううん。いいのよ、話してくれてありがとう」

 母の言葉に父もうんうんと頷いていた。

「ノアはこれからどうしたい?離婚という選択肢もあるけれど――」

「もし、その選択肢をとるのなら、揉めたとしてもそれが出来るように最大限の協力はするぞ」

「……まずは、まずはちゃんと話したい。怖くて……今まで思っていただけでちゃんと行動にそれを出来ていなかったから」

 俺は、二人の目を見て言った。

「……そうか。分かったよ」

「頭の中をもう数日かけて整理してから話したい。だから――」

「ええ。それまでここにいなさい」

「ありがとう」

 そういうと、二人は俺の頭にポンと手を乗せた。

「いつでも、父さんに母さん、ライやナナ、ルカはノアの味方だからな」

「――うん」

 胸がいっぱいになってそれ以上何も言えなかった。


 それから数日間、実家でのんびりと過ごしていた。
 兄弟たちの面倒を見ることもあったが、それよりも一人の時間が多く、自分の考えをまとめることができたように思う。

「じゃあ、行ってきます」

 一週間程実家に滞在し、ラインドール家へ帰ることとなった。

「終わったら、どうなったか教えてくれ」

「頑張ってね」

「「ちゃんと気持ちを伝えるんだよ」」

 父、母、ライとナナの順に俺に声をかけてくれる。
 ルカは、俺の手をぎゅっと握り、

「ノア兄が幸せになれますよーにってお祈りしとくね」

 と言ってくれた。

 この家の子として生まれられてよかったと心の底から思った。

 ラインドール家までの道中では心臓が飛び出しそうなほどドキドキとしていた。
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