56 / 59
異世界はクリエイティブを尊敬する
しおりを挟むそう言えば、買取専門店の社員さんから金の精度が凄く良いと褒められました。
フォーナインって言うんですか、僕は24Kと言っていたんだけど、
専門的にはフォーナインとか社員達が口々に言っていました。
そんな訳で、ホント空いた時間に豊洲ビル2階の片岡さん事務所にダンジョン何処(どこ)でもドアを出して何時(いつ)も違った、
だけど取引し易い全国チェーン店近くに出口を出して、
取引ですからセキュリティー的にも万全な態勢で、東京だったり横浜だったり、大阪だったりと、
基本的には日本の五大都市の買取専門店で金を現金に換え、
今では片岡さんの金庫の中は金塊が札束に変わり、金よりも札束の方が場所を取るので、
金塊は僕の借りている3階の空き部屋に置いた。
因みに、僕が王立芸術劇場に打ち合わせ参加しているのも、
異世界の方達にとってはりっぱな関係者として、
王立芸術劇場の音響システム企画運営でも金塊で100枚、
日本円にして1億円がシャーロンを通してキサナ国芸能ギルドから報奨金が出され、
これも断ることが出来なかったので、
取敢(とりあ)えず僕の隣の空き部屋にはどんどんと金塊が増えて行き、
遂には片岡さん事務所の金庫に札束も入りきらなくなり、
僕のメインバンクと片岡さんの会社㈱スクール・オブ・シネマのメインバンクにも預けることを、
片岡さんに相談することになった。
片岡さんも、金庫内を見る度に、金塊が現金に替えられ、
しかも日に日に多くなっている現象に驚愕していたので、
最初はその相談に乗って頂いたが、法人税のことか何かで色々とあるみたいで、
結局、僕が他の銀行にも口座を作ることでなんとか解決した。
今ではダンジョンがあるから、地方の銀行や信用金庫にも口座を作った。
僕の通帳には既に複数の口座に1億2,000万円の現金を振り込んでいて、
片岡さんの個人口座にも3,000万円は振り込んでいた。
また、西田佳代や前田カメラマンから今まで渡していて、
まだ買取店で現金に替えていないのを僕が変わって現金で引き換えると、
やっぱり現世ニッポン人です、日本の1万円札で渡すと、
実感がこもった嬉しい顔になった。
西田佳代からは30枚の金塊を預かり、現金300万円を渡し、
「直ぐに銀行に預けないと何だか怖い」
と言われたので、ダンジョンで一緒に銀行まで着いて行った。
そして、前田カメラマンには撮影費の前金半分の一応50万円を渡すと、
やはり前田カメラマンも現金には目が無いって感じで、かなり嬉しそうだった。
なんでも、前田カメラマンの話しだと、最近は仕事が減って来て、
家族との関係もギクシャクしていて、借金もしていたので、
2年前から前田さんは事務所で生活していて、
家族のマンションには暫(しばら)く帰っていないらしかった。
そんな話しを聞くと、
シャーロンが以前に言っていた撮影料200万円を有難く頂戴するかとも考えたが、
それよりもこれからも異世界からの前田カメラマンに仕事を頂けるように僕が企画しないとな、
と、前向きに捉(とら)えて日々のやるべきことを行っていた。
そんなある日、先日クレア国で開催した異世界両国芸術芸能セレブ達の撮影をした前田カメラマンが次の日には、
各テーブル席の王族、貴族、
芸能ギルドの重鎮たちも撮った画像をA4サイズの写真プリントにした人数分100枚位を受け取った僕がシャーロンに渡したら、
まずは100枚以上の写真プリントを見て、驚き驚愕し、
シャーロンのイメージとしては、前田カメラマンが一人でこの精巧な絵を描いたのだと、
僕が違うと説明しようが、僕の話しなんか聞く耳も持たずに、
シャーロンはシャーロンで興奮して、
マイダンジョンの何処(どこ)でもドアを使って配り始め、
遂には僕の手を取って一緒に異世界の芸能セレブ達にA4サイズ写真プリントを届けがてら挨拶周りを彼女と行った。
そして、もしかしたこうなるだろうな~、な感じで、会うセレブ、会うセレブから
「こんな精巧な絵を頂き感謝に堪えません」
とか、大感動され、お次は決まって、その写真プリント、が異世界では超精巧絵画と認識され、
この写真型絵画の代金を払おうと異世界の金貨を差しだされ、僕がサービスですので、
とか、貰うとしても1枚500円位の金額を提示しようとしたら、
シャーロンが僕に凄い形相で睨んで
「そんな金額をクレア国の芸術芸能関係者に伝えるのは止めてください。
今後とも金額に関しては私、シャーロンを通してからにしてください」
僕は挨拶中のカスナ国のセレブ達から手を引っ張られ、小声で彼女にそう耳打ちされた。
僕がそれでも、
「元々はサービスなのだから」
と、小さな声で反論すると
「この絵は、もはや立派な芸術です。
クリエイティブです。
創造性があります。
そう皆様が判断し感動しているのですから、
それに対しての対価も彼ら彼女らが決めることですので、
こちら側の考えや価値で対価を決めることや、決めにかかる態度は傲慢です。
それに、やはり彼らの沽券(こけん)に関わるのです」
と、シャーロンは何時に無く真面目な顔で真剣に僕に語った。
要は、郷に入れば郷に従えなのでしょう。
確かに、僕ら現世ニッポンの常識だって、異世界にしたら非常識に違いない、
なので、ここはシャーロンに全て任せることにした。
そこからは、シャーロンと僕は両国の芸術セレブ達と社交を続け、
1枚の写真が平均して日本円にして100万円前後で買い取られた。
中には300万円~1,000万円も支払うと言うセレブまで現れた。
そして、その挨拶周りで、異世界芸能セレブたちが口々にするのは、
シャルルや西田佳代の絵も欲しいとの事だった。
たまに一緒に映っている写真もあったが、セレブ達は歌姫達の単体写真を欲しがっているのだった。
なので、まだ、撮影は始まってもいないが、
前田カメラマンと話していたシャルルをメインの写真集の企画構想も話しのネタに話すと、
多くの異世界芸術セレブ達がスポンサーになりたいと申し出てきた。
ので、またまた、僕はシャーロンとの社交挨拶によって異世界でのチャンスと、
実際にセレブ達の記念撮影写真配りだけなのに、
結局100枚の写真が日本円にして1億円以上の値が付いてしまった。
僕はシャーロンに、もはやシャーロンとの打ち合わせでは定番となったオルネラ店2階櫓(やぐら)で感謝の言葉を喋ると
「判って頂ければなにも問題はないんですよ。
ムート先生としては、大したことが無いことをしたと思っていて、
なにかと無償でクリエイティブなことを済ませようとしますけど、
この世界ではクリエイティブは世界で一番凄いことであり、
しかも実際にクリエイティブで人々の心を魂までも揺さぶる芸術家たちには最大級の賛美と報奨を与えるのが、
この世界の王家、貴族、豪商達の務めなのです。
ですから、ムート先生は、その辺の処は目を瞑(つぶ)り、私に全てお任せ下さい。」
「いや、しかし、僕は自分で歌の作詞作曲もしていないし、
いわば、他の作曲家や作詞家の作品を紹介しているだけだから・・・」
「いえいえ、その作品をムート先生はまずは評価し、それを私達の世界に紹介し、
それが今の私達に感動を与えたのですから、やはりムート先生がいなければ、
この世界でムート先生の世界でも厳選された名曲を聴かされなかったんですから、
やはり先にムート先生有りき、です」
久し振りにシャーロンによる熱弁に、熱い称賛に僕は思わず照れてしまった。
やはりというか、金髪でエメラルドグリーンのハリウッド女優並の美女に、
そんな事を言われましたら、そこでジ・エンドになります。
ので、僕は前回の報奨金だった金塊20gインゴット800枚にプラス200枚以上の金塊を渡されることとなり、
僕はまたまた豊洲ビルから台車を借りて、
金塊を積んで「よっこらしょ」と押して一応、豊洲ビルの片岡さん事務所に持ち帰った。
金塊は実に1500枚あり、日本円にして15億円以上頂いた計算になる。
こうなると、僕も完全に感覚が麻痺して来ます。
それに、この大金の大部分は僕と言うよりも前田カメラマンのモノですから、
まずは、前田カメラマンに事の経緯を報告することと、今は豊洲ビルに片岡さんが居なく、
だけど事務所の金庫内は残りの金塊と札束が詰まっていて、
とてもとても仕舞うことが出来ず、やはりというか、
3階の隣部屋、金塊の山がある部屋へと台車ごと置いておいた。
そうじゃないと、もしも片岡さんが取引先の社員やエキストラや登録している役者等に見られると、
色々とオカシナことになるので、そのようにした。
0
あなたにおすすめの小説
ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします
ランド犬
ファンタジー
異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは
――〈ホームセンター〉
壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。
気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。
拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
出来損ない貴族の三男は、謎スキル【サブスク】で世界最強へと成り上がる〜今日も僕は、無能を演じながら能力を徴収する〜
シマセイ
ファンタジー
実力至上主義の貴族家に転生したものの、何の才能も持たない三男のルキウスは、「出来損ない」として優秀な兄たちから虐げられる日々を送っていた。
起死回生を願った五歳の「スキルの儀」で彼が授かったのは、【サブスクリプション】という誰も聞いたことのない謎のスキル。
その結果、彼の立場はさらに悪化。完全な「クズ」の烙印を押され、家族から存在しない者として扱われるようになってしまう。
絶望の淵で彼に寄り添うのは、心優しき専属メイドただ一人。
役立たずと蔑まれたこの謎のスキルが、やがて少年の運命を、そして世界を静かに揺るがしていくことを、まだ誰も知らない。
【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!
HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。
跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。
「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」
最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!
『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』
チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。
気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。
「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」
「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」
最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク!
本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった!
「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」
そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく!
神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ!
◆ガチャ転生×最強×スローライフ!
無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!
ブラック企業でポイントを極めた俺、異世界で最強の農民になります
はぶさん
ファンタジー
ブラック企業で心をすり減らし過労死した俺が、異世界で手にしたのは『ポイント』を貯めてあらゆるものと交換できるスキルだった。
「今度こそ、誰にも搾取されないスローライフを送る!」
そう誓い、辺境の村で農業を始めたはずが、飢饉に苦しむ人々を見過ごせない。前世の知識とポイントで交換した現代の調味料で「奇跡のプリン」を生み出し、村を救った功績は、やがて王都の知るところとなる。
これは、ポイント稼ぎに執着する元社畜が、温かい食卓を夢見るうちに、うっかり世界の謎と巨大な悪意に立ち向かってしまう物語。最強農民の異世界改革、ここに開幕!
毎日二話更新できるよう頑張ります!
異世界転生日録〜生活魔法は無限大!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
☆感想の受付開始しました。
【あらすじ】
異世界に転生したルイは、5歳の高熱を境に、記憶を取り戻す。一度は言ってみたい「ステータス・オープン」で、ステータスを見れることに気付いた。スキル「生活魔法∞(無限大)」を発見。その意味を知るルイは、仄かに期待を抱いた。
それと同時に、今世の出自である農家の四男は、長男大事な両親の態度に、未来はないと確信。
家族に隠れて、ステータスにあったスキルの一つ「鑑定」を使い、村のお婆(薬師)相手に、金策を開始。
十歳の時に行われたスキル鑑定の結果を父に伝えたが、農家向きのスキルではなかったルイは「家の役には立たない」と判断され、早々に家を追い出される。
だが、追放ありがとう!とばかりに、生活魔法を知るべく、図書館がある街を目指すことにしたルイ。
最初に訪れた街・ゼントで、冒険者登録を済ませる。だがそのギルドの資料室で、前世の文字である漢字が、この世界の魔法文字だという事実を知ることになる。
この世界の魔法文字を試したルイは、魔法文字の奥深さに気づいてしまった。バレないように慎重に……と行動しているつもりのルイだが、そんな彼に奇妙な称号が増えて行く。
そして、冒険者ギルドのギルドマスターや、魔法具師のバレンと共に過ごすうちに、バレンのお師匠様の危機を知る。
そして彼に会いにいくことになったが、その目的地が、図書館がある魔法都市アルティメットだった。
旅の道中もさることながら、魔法都市についても、色々な人に巻き込まれる運命にあるルイだったが……それを知るのは、まだ先である。
☆見切り発車のため、後日変更・追記する場合があります。体調が不安定のため、かける時に書くスタイルです。不定期更新。
☆カクヨム様(吉野 ひな)でも先行投稿しております。
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる