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まるで蜘蛛の糸
しおりを挟むこの光景に、いつも冷静沈着で寡黙なヨコヤマさんも、思わず
「凄いな」と呟いたそうです。
ネズミ色の電線に絡め取られている数々の戦闘機を見て、
蜘蛛の糸に引っ掛かった羽虫に見えてきて、タカシ君はこの前、
小学校の国語で教えられた芥川龍之介の【蜘蛛の糸】という話しを思い出し、
まるで蜘蛛の糸のお話しと同じだな、と思うのでした。
丁度その時、
サングラスのパイロットに横須賀米軍基地からステルス攻撃機がタカシ君を亡き者とするべく発進されたと、陸上自衛隊座間駐屯地から連絡があり、
ヨコヤマさんの指示のもと、天国からのマイクの電線と平行に急上昇しました。
狙いは、
奇跡の電線によってステルス攻撃機と空対空ミサイルを、
絡め取ってもらう作戦でした。
最新のステルス攻撃機は横須賀米軍基地から、
地上スレスレを這いながらもマッハ1に近いスピードで接近して来て、
対してベルヘリコプターAH‐1Sも実用上昇限度3,960mを超えて、
なおも急上昇していました。
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