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本編
17 ♡
挨拶もなしに訓練されているオメガへ近寄ろうとした僕を、ベータであるポチとその他4人が全力で止めてから何時間か分からない時が過ぎた。
普段はへなちょこな僕はどうやら第二性の前では人並み以上に力が出てしまう質で5人がかりじゃないと抑えられないみたいだ。
「あ、がうっ、あ、だ、ぃ?」
完全に言語を話せないくらいに理性は飛び、獣化としていた。いくら訓練されたオメガでも怖いものは怖いようでガタガタと震えている。それに保護欲がそそられるのはアルファとしての本能だろう。
そんな時だった。
いつも肌見放さず持っていた、初めてのクリスからの手紙についていた香入りの袋が漏れて落ちてきた。鼻が効く今はその匂いが痛いくらいに脳に突き刺さる。
「ぁ?、え、く、クリス?」
そう思った瞬間今まで何故暴れていたのかよく分からないくらい全身から力が抜けた。意識は飛んでないが、立つことはできないし、でも目の前のその子を襲う気力も消し飛んだ。
「あっぶねえ、」
ポチが肩で息を切らしながら、あの日以来普段敬語で聞きなれない言葉を吐き捨てた。チラっと見るとポチと騎士4人の手は震えていて限界だったことがよく伝わった。
「殿下。本日はもうお休みくださいませ。一度乗り越えられたら耐性がついたことを意味します。しかし油断は禁物ですよ。理性は簡単に剥がれてしまいます。」
「……うん。」
「また期間を開けて訓練しますので、どうか今の感覚をお忘れな………殿下?」
すぅと寝息を立てる殿下に気がついたポチは何度か起きるかどうかを確認してそして周りを人払いしてから、そっと額にキスをした。果たしてそれは親愛からなのか、それとも………
普段はへなちょこな僕はどうやら第二性の前では人並み以上に力が出てしまう質で5人がかりじゃないと抑えられないみたいだ。
「あ、がうっ、あ、だ、ぃ?」
完全に言語を話せないくらいに理性は飛び、獣化としていた。いくら訓練されたオメガでも怖いものは怖いようでガタガタと震えている。それに保護欲がそそられるのはアルファとしての本能だろう。
そんな時だった。
いつも肌見放さず持っていた、初めてのクリスからの手紙についていた香入りの袋が漏れて落ちてきた。鼻が効く今はその匂いが痛いくらいに脳に突き刺さる。
「ぁ?、え、く、クリス?」
そう思った瞬間今まで何故暴れていたのかよく分からないくらい全身から力が抜けた。意識は飛んでないが、立つことはできないし、でも目の前のその子を襲う気力も消し飛んだ。
「あっぶねえ、」
ポチが肩で息を切らしながら、あの日以来普段敬語で聞きなれない言葉を吐き捨てた。チラっと見るとポチと騎士4人の手は震えていて限界だったことがよく伝わった。
「殿下。本日はもうお休みくださいませ。一度乗り越えられたら耐性がついたことを意味します。しかし油断は禁物ですよ。理性は簡単に剥がれてしまいます。」
「……うん。」
「また期間を開けて訓練しますので、どうか今の感覚をお忘れな………殿下?」
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