5 / 136
4
しおりを挟む
放課後。
いつもの様に理科室へ・・・・・・じゃなかった、部室へ向かって歩いていると既にふーみんが入り口の前で待っているのが見えた。ソワソワと廊下を行ったり来たりしている。
彼女がこちらに気付き満面の笑みに・・・・・・かと思えば突然怒りだした。
「おそいっ!そっちから誘っておいて、今日は来ないかと思ったじゃない」
本日もツンデレ全開だな。この娘の性格が掴めてきた気がする。
高校2年生ともなれば、誰が誰と仲がいいとか大体グループ分けが固まっているものだ。アタシと、はなっちと、かいちょの3人は大概いつも一緒に行動している。クラスの中での位置づけはおとなしい小グループの1つといったところか。
対してふーみんはどのグループにも顔を突っ込んでいくタイプ。オタクのアタシには到底マネできないよ。人当たりも良く(アタシにはなぜか刺々しいけど)クラスの中でもその人気は高い。だからアタシにちょっかいかけてくるのも、ちょっとした挨拶程度で気にも止めてないんだと思ってた。
「ごめん、ごめん。かいちょが生徒会室に寄っていくって言うもんだからさぁ」
「すいません。風香さん。お待たせしてしまって」
「ホントよ!今日こそは最後まで話聞いてあげようと思って早く来てたのに。私だって放課後は色々あるんだからねっ」
(本当かなぁ?昨日も同じ様な事言ってたけど、どうせ暇してるんじゃないの?)そんな事は思っていても口には出さない。
「すいません。副会長に捕まっていたもので。なかなか開放してくれず」
「生徒会があるなら言ってよぉ」
「申し訳ありません」
かいちょが平謝りしているうちにアタシはポケットから素早く部室のカギを取り出し、ふーみんには見えないよう体で隠して開錠した。続けて「ゾン研」と書いた手描きの紙を「ていっ!」とジャンプいちばん、理科室の名札へ上から張り付ける。
最後に張り紙に向かって人差し指を差し、片足を上げて言った。
「ヨシ!」
「さあ、今日こそは最後まで話してもらうわよ」
ふーみんが先陣を切って入っていく。かいちょはいいとして、はなっちまでスタスタと中に入ってしまった。
誰もアタシがボケてるのに拾ってくれない。現〇猫、知らないのかな?別にいいけど。カギの事は不審に思われなかったみたいだから。
「さて、」と一言置いて今日も議題を書いた。
『第3回 ゾンビが街に溢れた時の対処法について』
一同を見渡し、ふーみんに狙いを定めて聞く。
「一般人へ広く浸透し、1つのジャンルとして確立したゾンビ。次にゾンビに求められるモノは何だと思う?」
「求められるモノ?」
分からないといった表情のふーみんへ向かって自信たっぷりに答える。
「リアリティさ」
「それ、また映画の話?アンタ脱線しすぎよ」
流石に彼女も3回目ともなればアタシの事が掴めてきたか。オタクというのは話が細かく、そして長いものなのだよ。覚悟して聞きたまえ。
「まあ、まあ」となだめ、続ける。
「初期のゾンビ映画というのはビックリするほど低予算で作られていたんだよ。メイクなんかで言えば顔を灰色に塗って血糊さえつけておけばいいんだし、衣装もボロボロで良かったんだから。しかし!一度注目が集まると次回作ではそうはいかない。お客さんはより質の高いものを求めてくる」
はなっちが「ああ」と思い当たる様に言った。
「月光ちゃんとこの前見たゾンビドラマ、本当にリアルで怖かったもんねー」
「肉がただれている所なんか特にねー」
コレを聞いて、かいちょが顔を引きつらせた。彼女はどんな想像をしているんだろう?頭の中のお花畑で小鳥が飛び回っている様なピュアなかいちょの事だから、あまりたいした事なさそうだけど。
「あのドラマも、もう10年以上続く人気作だからね。あの手この手で飽きさせない様、涙ぐましい努力がされているよ。こうしてよりお客さんが熱狂するようなものが作られ、人気が出る。人気が出ればそれにあやかってゾンビを題材にした創作物がまるで木の枝が分かれるように発生していく事になったのさ。アタシがこの前見たアニメで言うと「ゾンビ〇ンド・○ガ」なんてゾンビになった女子高生がアイドル目指したりしているからね」
「なんでもありね。益々ゾンビなんてただの空想の産物じゃない」
「ふむ。空想の産物か・・・・・・ふーみんはこんな言葉を知ってるかな?『事実は小説より奇なり』」
「イギリスの詩人、バイロン卿ですね」
即座に応えたのはかいちょだった。
「彼の代表作『ドン・ジュアン』の一節から取られたものだったはず」
「流石、かいちょ」
不満そうにふーみんが言う。
「で?」
「小説に映画、ドラマやアニメ。それらあまたの創作物によってゾンビにはありとあらゆる可能性が与えられていった。その可能性というのは勿論、人が考え出した創作だけど人の思考というものは現実からの投影であるから、バイロン卿が言っているように小説より現実の方が凌駕する事が起きるのさ」
「何が言いたいのよ」
「リアリティ。それを追求していく過程でゾンビには更にある特徴が備わった」
アタシははなっちに聞いた。
「はなっちはゾンビに噛まれた人がなんでゾンビになるんだと思う?」
「え?噛まれたら、傷口からウイルスが入って感染するからじゃないの?」
「そう!思い出してみて、噛まれてゾンビ化するのは元々ヴァンパイアの特徴から取ったものだったんだよ?」
「だから、それも創作でしょ?」と、ふーみん。
「重要なのはウイルスという要素が新たに加わった事。例えばヴァンパイアに噛まれるなんてそれこそ創作物の中の話に感じるけど、ゾンビのウイルスによって感染すると聞くと現実にありえそうじゃない?今や未知のウイルスによって瞬く間に世界中でゾンビが溢れ出すなんて話はお約束みたいなものになってる。それはリアルな共通認識として受け入れられたって事さ」
「だとしても、それもリアルってだけで作りものでしょ」
「創作が現実になろうとしてるんだよ。事実は小説より奇なり!」
ぐ~ぅ・・・・・・
誰か、お腹が鳴っていますよ?誰だったかは直ぐに分かったけど。はなっちが「えへへ」と照れ笑いしている。
「お腹が空いちゃって」
カバンからお菓子を取り出し食べ始めるはなっち。
「みんなも食べる?」
ポリポリと仲良く分け合って摘まみ始めた3人。
ゾンビが溢れてしまった世界では食料の共有は重要になってくる。それを体現してみせたというのか、はなっちよ。そんなワケないか。
アタシは「オホン」と咳払いした。
かいちょが気を遣い、今までの話を簡単にまとめてくれた。
「まだ確認はされていないけど、未知のウイルスによってゾンビが誕生する可能性はある。と言いたいのでしょうか?」
「まあ、ね」
「月光さん。それは話が飛躍し過ぎなのでは?」
「突拍子もない事を喋っているつもりなんて無いよ。ウイルスの脅威を改めて人類は体験したじゃないか。コ○ナウイルスのパンデミックによってね」
「確かにコ○ナウイルスは世界規模で流行したわ。だとしたってウイルスはウイルスよ。それにかかった人がゾンビになるなんて馬鹿げてる」
チッチッチッと指を振ってみせる。
「私が考えるゾンビは、更に進んでいるのさ」
「どういう事よ?」
「つまり、」
キーン、コーン、カーン、コーン・・・・・・
「もーーーっ!またぁ?」
「あーあ、今日も全部話せなかったかぁ」
「アンタの話、細かいし、長いし、途中で変なポーズしたり、なんなのよっ!全然終わらないじゃない!面白いけどねっ」
けなしてるのソレ? でも、楽しんでくれてたんだ。ありがとう。
ふーみんがスッと立ちあがり、さっさと歩いていく。
「また明日も来てあげるから。じゃあねっ!」
今日は誘ってもいないのにすんなり帰ってしまった。本当に放課後は用事があるのかな?
いつもの様に理科室へ・・・・・・じゃなかった、部室へ向かって歩いていると既にふーみんが入り口の前で待っているのが見えた。ソワソワと廊下を行ったり来たりしている。
彼女がこちらに気付き満面の笑みに・・・・・・かと思えば突然怒りだした。
「おそいっ!そっちから誘っておいて、今日は来ないかと思ったじゃない」
本日もツンデレ全開だな。この娘の性格が掴めてきた気がする。
高校2年生ともなれば、誰が誰と仲がいいとか大体グループ分けが固まっているものだ。アタシと、はなっちと、かいちょの3人は大概いつも一緒に行動している。クラスの中での位置づけはおとなしい小グループの1つといったところか。
対してふーみんはどのグループにも顔を突っ込んでいくタイプ。オタクのアタシには到底マネできないよ。人当たりも良く(アタシにはなぜか刺々しいけど)クラスの中でもその人気は高い。だからアタシにちょっかいかけてくるのも、ちょっとした挨拶程度で気にも止めてないんだと思ってた。
「ごめん、ごめん。かいちょが生徒会室に寄っていくって言うもんだからさぁ」
「すいません。風香さん。お待たせしてしまって」
「ホントよ!今日こそは最後まで話聞いてあげようと思って早く来てたのに。私だって放課後は色々あるんだからねっ」
(本当かなぁ?昨日も同じ様な事言ってたけど、どうせ暇してるんじゃないの?)そんな事は思っていても口には出さない。
「すいません。副会長に捕まっていたもので。なかなか開放してくれず」
「生徒会があるなら言ってよぉ」
「申し訳ありません」
かいちょが平謝りしているうちにアタシはポケットから素早く部室のカギを取り出し、ふーみんには見えないよう体で隠して開錠した。続けて「ゾン研」と書いた手描きの紙を「ていっ!」とジャンプいちばん、理科室の名札へ上から張り付ける。
最後に張り紙に向かって人差し指を差し、片足を上げて言った。
「ヨシ!」
「さあ、今日こそは最後まで話してもらうわよ」
ふーみんが先陣を切って入っていく。かいちょはいいとして、はなっちまでスタスタと中に入ってしまった。
誰もアタシがボケてるのに拾ってくれない。現〇猫、知らないのかな?別にいいけど。カギの事は不審に思われなかったみたいだから。
「さて、」と一言置いて今日も議題を書いた。
『第3回 ゾンビが街に溢れた時の対処法について』
一同を見渡し、ふーみんに狙いを定めて聞く。
「一般人へ広く浸透し、1つのジャンルとして確立したゾンビ。次にゾンビに求められるモノは何だと思う?」
「求められるモノ?」
分からないといった表情のふーみんへ向かって自信たっぷりに答える。
「リアリティさ」
「それ、また映画の話?アンタ脱線しすぎよ」
流石に彼女も3回目ともなればアタシの事が掴めてきたか。オタクというのは話が細かく、そして長いものなのだよ。覚悟して聞きたまえ。
「まあ、まあ」となだめ、続ける。
「初期のゾンビ映画というのはビックリするほど低予算で作られていたんだよ。メイクなんかで言えば顔を灰色に塗って血糊さえつけておけばいいんだし、衣装もボロボロで良かったんだから。しかし!一度注目が集まると次回作ではそうはいかない。お客さんはより質の高いものを求めてくる」
はなっちが「ああ」と思い当たる様に言った。
「月光ちゃんとこの前見たゾンビドラマ、本当にリアルで怖かったもんねー」
「肉がただれている所なんか特にねー」
コレを聞いて、かいちょが顔を引きつらせた。彼女はどんな想像をしているんだろう?頭の中のお花畑で小鳥が飛び回っている様なピュアなかいちょの事だから、あまりたいした事なさそうだけど。
「あのドラマも、もう10年以上続く人気作だからね。あの手この手で飽きさせない様、涙ぐましい努力がされているよ。こうしてよりお客さんが熱狂するようなものが作られ、人気が出る。人気が出ればそれにあやかってゾンビを題材にした創作物がまるで木の枝が分かれるように発生していく事になったのさ。アタシがこの前見たアニメで言うと「ゾンビ〇ンド・○ガ」なんてゾンビになった女子高生がアイドル目指したりしているからね」
「なんでもありね。益々ゾンビなんてただの空想の産物じゃない」
「ふむ。空想の産物か・・・・・・ふーみんはこんな言葉を知ってるかな?『事実は小説より奇なり』」
「イギリスの詩人、バイロン卿ですね」
即座に応えたのはかいちょだった。
「彼の代表作『ドン・ジュアン』の一節から取られたものだったはず」
「流石、かいちょ」
不満そうにふーみんが言う。
「で?」
「小説に映画、ドラマやアニメ。それらあまたの創作物によってゾンビにはありとあらゆる可能性が与えられていった。その可能性というのは勿論、人が考え出した創作だけど人の思考というものは現実からの投影であるから、バイロン卿が言っているように小説より現実の方が凌駕する事が起きるのさ」
「何が言いたいのよ」
「リアリティ。それを追求していく過程でゾンビには更にある特徴が備わった」
アタシははなっちに聞いた。
「はなっちはゾンビに噛まれた人がなんでゾンビになるんだと思う?」
「え?噛まれたら、傷口からウイルスが入って感染するからじゃないの?」
「そう!思い出してみて、噛まれてゾンビ化するのは元々ヴァンパイアの特徴から取ったものだったんだよ?」
「だから、それも創作でしょ?」と、ふーみん。
「重要なのはウイルスという要素が新たに加わった事。例えばヴァンパイアに噛まれるなんてそれこそ創作物の中の話に感じるけど、ゾンビのウイルスによって感染すると聞くと現実にありえそうじゃない?今や未知のウイルスによって瞬く間に世界中でゾンビが溢れ出すなんて話はお約束みたいなものになってる。それはリアルな共通認識として受け入れられたって事さ」
「だとしても、それもリアルってだけで作りものでしょ」
「創作が現実になろうとしてるんだよ。事実は小説より奇なり!」
ぐ~ぅ・・・・・・
誰か、お腹が鳴っていますよ?誰だったかは直ぐに分かったけど。はなっちが「えへへ」と照れ笑いしている。
「お腹が空いちゃって」
カバンからお菓子を取り出し食べ始めるはなっち。
「みんなも食べる?」
ポリポリと仲良く分け合って摘まみ始めた3人。
ゾンビが溢れてしまった世界では食料の共有は重要になってくる。それを体現してみせたというのか、はなっちよ。そんなワケないか。
アタシは「オホン」と咳払いした。
かいちょが気を遣い、今までの話を簡単にまとめてくれた。
「まだ確認はされていないけど、未知のウイルスによってゾンビが誕生する可能性はある。と言いたいのでしょうか?」
「まあ、ね」
「月光さん。それは話が飛躍し過ぎなのでは?」
「突拍子もない事を喋っているつもりなんて無いよ。ウイルスの脅威を改めて人類は体験したじゃないか。コ○ナウイルスのパンデミックによってね」
「確かにコ○ナウイルスは世界規模で流行したわ。だとしたってウイルスはウイルスよ。それにかかった人がゾンビになるなんて馬鹿げてる」
チッチッチッと指を振ってみせる。
「私が考えるゾンビは、更に進んでいるのさ」
「どういう事よ?」
「つまり、」
キーン、コーン、カーン、コーン・・・・・・
「もーーーっ!またぁ?」
「あーあ、今日も全部話せなかったかぁ」
「アンタの話、細かいし、長いし、途中で変なポーズしたり、なんなのよっ!全然終わらないじゃない!面白いけどねっ」
けなしてるのソレ? でも、楽しんでくれてたんだ。ありがとう。
ふーみんがスッと立ちあがり、さっさと歩いていく。
「また明日も来てあげるから。じゃあねっ!」
今日は誘ってもいないのにすんなり帰ってしまった。本当に放課後は用事があるのかな?
1
あなたにおすすめの小説
終焉列島:ゾンビに沈む国
ねむたん
ホラー
2025年。ネット上で「死体が動いた」という噂が広まり始めた。
最初はフェイクニュースだと思われていたが、世界各地で「死亡したはずの人間が動き出し、人を襲う」事例が報告され、SNSには異常な映像が拡散されていく。
会社帰り、三浦拓真は同僚の藤木とラーメン屋でその話題になる。冗談めかしていた二人だったが、テレビのニュースで「都内の病院で死亡した患者が看護師を襲った」と報じられ、店内の空気が一変する。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件
遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。
一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた!
宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!?
※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
青春
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。
甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。
平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは──
学園一の美少女・黒瀬葵。
なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。
冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。
最初はただの勘違いだったはずの関係。
けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。
ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、
焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
百の話を語り終えたなら
コテット
ホラー
「百の怪談を語り終えると、なにが起こるか——ご存じですか?」
これは、ある町に住む“記録係”が集め続けた百の怪談をめぐる物語。
誰もが語りたがらない話。語った者が姿を消した話。語られていないはずの話。
日常の隙間に、確かに存在した恐怖が静かに記録されていく。
そして百話目の夜、最後の“語り手”の正体が暴かれるとき——
あなたは、もう後戻りできない。
■1話完結の百物語形式
■じわじわ滲む怪異と、ラストで背筋が凍るオチ
■後半から“語られていない怪談”が増えはじめる違和感
最後の一話を読んだとき、
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる