基本中の基本

黒はんぺん

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基本中の基本15……体節・体節・体節

(でも、わかりますよ。物語のような音楽ってあると思います。同じ構造を繰り返すと聞いてあたしが思い浮かべたのは生物でしたが。大昔の生物は小さかった。顕微鏡サイズ。多細胞になってからも、動物園にいるような巨大生物はなかなか現れなかった。生物の歴史のほとんどの期間、顕微鏡サイズワールドでした。パキタさんの好きなエディアカラの時代になって肉眼でもはっきりわかるような大きさになった。ただ内部構造のないシート状の生き物でした。彼らの暮らしぶりってなかなか想像できないです。多彩なカンブリアの時代で、いまのあたしたちの目からみても生き物らしい生き物が繁栄しますね。酸素の濃度が高まってきたことも原因のひとつでしょう。生物のボディープランとして、体節構造を編みだしたのも画期的といえましょう。体節構造というのは同じ作りの身体がいくつも長くつながったもの、ミミズやムカデをイメージしてください。また、南米などにはカギムシといって脚のたくさんあるミミズのような生き物がいます。さて彼らがなぜ画期的なのでしょう。DNAは生物のいわば設計図です、シンプルな設計図で少ない種類の部品をたくさん作って、それを長くつなげればとりあえず大きな身体を確保できます。大きな身体を持てればとりあえず生存に有利です。ミミズやゴカイは生命進化のジャンピングボードなのです、ぴょん)
 ぴょん……話が明後日の方向にジャンプしたような気がするが……いいよ続けて。
(ミミズのような環形動物から直接、節足動物へと進化したわけではないらしいのですが、つながりはあるんじゃないかなぁ、なんてあたしは思ってます。パキタさんの時代では今より進化の道すじが解明されてるんじゃないかしら。進化は体節の数を増やすだけでは満足しませんでした。充分に数を増やしたあとは、体節の形を変え機能を持たせたり、いくつかの体節を融合させ脚の数を整理して……身体能力の最もすぐれ勢力を伸ばしている生物が昆虫なのだそうです。数でも種類でも。あるいはいったん身体を大きくしたカギムシが体節を整理して、ダウンサイジングを果たした末に不死身になったのがクマムシです。まだ実際にお目にかかったことはないのですが、そっこら中にいるそうです。
 さてさて、先程あたしは大型生物の初期の原始的なものの代表のようにミミズさんをいいました。目もなければ脳もない、愛嬌もなければ愛想もない彼らですが、そう、まるで口と小腸と肛門だけみたいですが、意外にもひとの持つ臓器のほとんどを彼らも持っています。心臓も血管も。昆虫さんは毛細血管など持たない開放血管系です。小さな身体ではそれで充分なのですね。ところがミミズさん、閉鎖血管系。プロポーションはひたすらシンプルですが、なかなかに複雑な内部構造。実は彼らいったん大きく複雑な生物に進化してから再び単純な体型に戻ったのではないでしょうか。あくまであたしのもーそーですが……)
 おたく、ミミズが好きなんだなぁ。
(はっ……我に返るあたし。な、なにをおっしゃるパキタさん。あたしは花も恥じらう乙女でございますわよ。ミミズを愛してるわけ、ないでしょ。生物進化の本などぱらぱらひもといたりするのは好きだけど、ダーウィンさんなどは晩年ミミズをでてずいぶん研究されたそうですけど、あっフジツボなんかも、でも、あたしはそこまでマニアックな趣味の持ち主ではありませんので)
 
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