きちんと転生しなさいよっ

Neet42

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ニートは目立ちたくない

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ドラゴンを倒した俺たちはギルドに帰ってきた

倒したドラゴンはアイテムボックスるに入れて持ってきた

「おまえら こいつがドラゴンを倒した男だぞ」

ギルド長が大きな声でギルド内のみんなにふれまわっていた

スミスさんやドランさんも知り合いの冒険者たちにふれまわっていた

あんまり目立ちたくはないんだけどな とはいえドラゴンはB級クラスのモンスターで

それを退治したのではしょうがない

「ほら ソロ ドラゴンを見せてやれ」

3人が集まりドラゴンを出してやれと促してくるので

外に出て 広い場所にドラゴンをアイテムボックスから出してやる

「ほら みろ これが俺たちが倒したドラゴンだ 嘘じゃないだろう」

流石にみんな 実物を見ないうちはドラゴンを倒した事を信じていないようで

3人が触れ回っていたのを嘘だと言わるドラゴンををみんなに見せる事になったらしい

外に出したドラゴンはやっぱり大きかった よくこんなモンスターを狩れたと感心する

「すごいな ニート おまえ よくこんなドラゴンを倒せたな」

「ソロさん すごいです ドラゴンを倒すなんて このギルドじゃ初めてですよ」

「いえ 僕一人の力じゃないですよ ギルド長やみんなのおかげですよ」

「そう謙遜するな とどめはお前が刺したのは間違いないし 俺たちはそれほど活躍してないさ」

ギルド長がそうフォローしてくれるが俺一人じゃドラゴンの前に立つなんて勇気は出なかっただろう

「ドラゴンキラーのニートに乾杯」

「ドラゴンキラーのニートに乾杯」

ギルド内は冒険者やギルド関係者であふれかえっていた

お祝いムード一色で酒を飲む 飯を食べる パーティー状態だった

「おい おまえら 今日は祝いだ 俺たちのおごりだから 好きなだけ飲んで食べろ」

「おお 今日はドラゴン退治の記念日だ ドラゴンとニートに乾杯」

ギルド長やスミスさんがみんなをあおってパーティーを演出していく

だから出来るだけ目立ちたくないんだって そう言える雰囲気ではないし

俺が言えるわけもないんだけどね でも端っこでジュースでも飲んでいよう

みんなが飲みに飲んで酔っ払っていると 端っこで飲んでいた俺に声をかけてきた

「そんな端っこで何やってるんですか ニートさん 主役なんですから真ん中にいないと」

ギルド職員のミトさんが酒を持って近寄ってきた

「主役はみんなですよ 俺一人じゃ倒せなかったですから」

「でもでも ギルド長はニートさんの一撃がこうドラゴンの頭を叩き割った

 もう それはすごかったってみんなに触れ回っていますよ」

あのギルド長め なんてことを 帰るときにみんなで倒した事にしましょうって言ったのに

「最後の一撃は自分ですけど それまではギルド長やスミスさん ドランさんがいたから出来たんです」

「そんな謙そんしないでください スミスさんやドランさんもニートさんが活躍したって

 他の冒険者の方々に酒を飲みながら語っていましたよ」

だからどうして人のいう事を聞かないんだ、あの人たちは

「いや本当の子をというと 目立ちたくないんですよ ドラゴンを倒したなんてみんなに

 噂されると間違いなく目立つでしょう それが嫌なんですよ」

もうしょうがないミトさんにぶっちゃけた 目立ちたないことや噂されることが苦手な事をはなした

「そうなんですか でももう無理ですよ ギルド中にもうニートさんの名前を知らない人はいないと思います」

「そんなぁ」

絶望したような声を出したがもうどうしようもないらしい

くそ あきらめた やけくそになった俺はまだ16歳なのに酒を飲んでやった

まぁこの世界は日本ではないから年齢制限があるかはわからないから別にいいんだが

特に今日は飲みたい気分だった 元の世界でもあまり飲む機会がなかったが

いや僕ニートだったからね

やけになった俺は強かった ギルド長にくってかかったのだ

「ギルド長 どうしてしゃべっちゃたんですか みんなで退治した事にしようっていったじゃないですかぁぁ

 聞いてるんですかぁ 俺はですねぇ 目立ちたいくないんですよぉ わかってるんですかぁぁあ」

話しかけてみるものの相手も酔っ払っているのでも話が通じるはずもない

このギルド内で素面の人は一人もおらず飲んで騒ぐだけの場所と化していた

色んな意味で明日からの事に頭が痛くなる今日であった





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