レジェンドオーブ・ロード~物語に憧れて最強への道を歩み始めるオレは、魔王達の根源たる最魔の元凶を滅ぼし全ての異世界を平和へと導きます~

丹波 新

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第五章 絆をはぐくんだ三人はいざ戦いへ

第243話 三人の力を束ねる時

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 バシャッと水を掛けられたロードだった。

「気が付いたか……ロード」

「死んだのかと思った……大丈夫!?」

「ハズレ、スワン」

 意識を失い寝かされたロードだった。

「無理するな……酷い怪我だぞ」

「水飲める」

 スワンが竹筒を用意した。

「ハズレ」

「何だ?」

「スワン」

「見えてない!? ここにいる……」

「覚えている二人の事」

 ロードは満足そうに笑顔になって行った。

「痛――――!!」

 立ち上がろうとしたロードは片膝を落とす。

「ロード……」

 ハズレが静かな声で言って来た。

「ふぅ……安心したり痛みが出て来た」

 ロードは左腕を抑えていた。

 この時、
(あのロードでも、ここまで追い込まれるのか……魔王め)
 とハズレは思っていた。

「ロード無理しないで!!」

「ダメだ魔王を倒すまでこんなところで寝ていられない」

「そんな身体で戦えるわけ……」

「戦うんだ」

 ロードの目はまだ死んではいなかった。ズルズルと右腕だけで這いずるロード。

「スワン気遣いはむようだ。行かせてやろう」

「ハズレは何を……魔王の事、ロードに教えに来たって言ってたのに!!」

「教えなくてもロードは身をもって知ったさ、オレよりはるかに……」

「だったらどうして!! 無駄なのに負けたのに、そんな体で何ができるって――」

「そう言うのじゃないのさ……勝てるか負けるかの分かれ道じゃない――人を救うその一本道だけさ」

 ロードは身体を引きずっていく。

「スワンだってわかっているんだろ。ロードだけさ、勝てるとしたら……今戦っている人たち、放っておいたら全員命はない」

「それは、分かるけど……分かってる――でもロードは行かせない、わたしが戦う」

「スワン、オレも同じさ、同じ気持ちだ。けどお互いボロボロだから……」

 ロードの前にハズレとスワンが立ちふさがる。

「ロード――オレたちの力、使ってくれ」

「えっ?」

 二人を見上げるロード。

「オレたち二人の生命力を使えばロードはまだ戦えるそうだろ!?」

「悔しいけど、わたしたちでは……魔王には勝てない。だったらロードに上げられるモノなら全部上げる」

「そんなことをすれば二人の命が弱まるぞ、それは危険すぎる――うっ!!」

 ズキンと痛む身体。まともに戦えるわけがないだが……

「危険だから何だって言うんだ。キミが人の力になりたいように――オレたちだってキミの力になりたいんだ!」

「うん」

「……わかった」

 ロードは右手を向けた。そして二人はその手に重ねる。

「救おう三人でこの世界を……ハズレ、スワン」

「ああ」

「うん」

 そして数秒ロードはディホースの時の応用で力を吸収していく。

(全身から痛みが引いていく。力がみなぎる)

「「ハァ……ハァ……ハァ……ハァ……」」

 二人の息は絶え絶えだった。

「もういい、ハズレ、スワン十分だ!!」

「躊躇うな黙ってろ!」

「まだぁ行ける!」

「………………」

 生命力を吸収していくロード。


 ◆ ◆ ◆ ◆


 魔王との決戦場。
 ドドドドドドドドドオン!! 砲台から砲弾が飛んで行った。

「ふん」

 と地面をたたき割り盾とした。

 その隙にアカは魔王の肩を借りて上空に飛び立った。そしてそこから離し落とした。

 ズドーーーーン!! というだけでダメージは殆どなかった。

「くっ、おのれ魔王め!!」

 ギンゴ戦士長が下唇を噛む。

「何もかも壊れろ!! 粉骨砕身!!」

 その一撃は魔王ゴワドーンの必殺の一撃だった。ドゴゴゴゴゴゴーーーーン!! と砲台を構えていた塀を一気に崩す。砲台を使っていた人たちは崩落に巻き込まれ、ワーーーー!! ワーーーー!! と叫んでいた。

「お前たちは後だ……まず壊すのはオレの敵だ」

 カァーーーーっとある地点に光の柱が出来た。

「そこか」

 急いで向かう魔王ゴワドーン。


 ◆ ◆ ◆ ◆


 光り輝やくロードは立っていた。

「託したぞロード」

「信じてるから魔王を、やっつけて」

 ハズレとスワンは今にも意識を失いそうでいた。

「ああ」

 その時、ズドーンと魔王ゴワドーンが現れた。

「ここまでだ」

 サッと振り返るロード。

「ここからだ」

 ロードは宣言した。

 その時、時間切れなのかアカが剣の姿に戻ってロードの側に突き刺さった。

 「ロード……」「……」

 ハズレとスワンは気を失った。そして赤き剣を引き抜く。

「魔王ゴワドーン! 次の一撃でお前を破壊する!」

 光を纏ったロードが宣告した。
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