スマフォ画面0.001ミリ差の恋

丹波 新

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序章 超AIの大発明

1話17才の天才児

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「やっっっっっっっっっっっったああああああああああああああああああああああああ!!」

その日の午前0時に俺は思わず、掛けていた椅子から飛び上がった。そして


「うるせぇぞ!! 静かにしろ!!」

ごもってはいたが壁の向こうから厳つくて大きな怒鳴り声が聞こえて来た。

「す、すみません!!」

急いで謝りを済ませたことで、隣の住人も静かになる。

(つか、いつもはてめぇの声のが大きいんだよ。のど自慢も大概にしろや。この脳筋馬鹿が、体育会系だからってインテリ舐めてると社会的抹殺すっぞこら)

とにかくオレは謝罪した。それでこの大声の話は済んだことにする。

再び俺は心の中で大歓喜する。

(とにかくオレはやったぞ、やってやったぞ! 誰も到達したことのない前人未踏の領域へ)

オレの目はパーソナルコンピューター、略してパソコンに注目していた。

(Vチューバ―でもその辺のパチモンでもないモノホンの超AIのシステムが……)

そう、オレは自分で言うのもなんだが、オレはコンピューターに関しては天才的だったのだ。

(そうAIが完成したのだ。このシステムさえ完成してしまえば、あとは学校の授業でも作るAIのモデリングだ)

「適当にセッティングという訳にはいかない。なにせこのAIは、オレの理想の彼女としてつくられたのだからな」

とりあえずルックスは瞳をまん丸く、ちょいと釣り目な感じで、ピンクの髪も長くしておこうと思う。

次に身長だが、オレにロリコンの趣味はない。大人の女性みたくスレンダーな体系の175センチにしておく。

声質もオレが好きな声優さん深美さくらさんから取ったものにした。

そして最後にシステムツール、ラブハート、通称である心をインストールさせる。これには少々時間が掛かったが、問題なくインストールできたことを今は喜ぼう。

そして、

(性格ねぇ~~)

理想の彼女だから。

(オレの彼女なんだから、恋人に尽くすタイプっと……)

『設定が完了されました』

モデリングの声が深美さんに聞こえてくる。それもそのはず、つい今しがたそう設定したのだから。

『あなた様を何とお呼びすればよろしいでしょうか』

凛とした瞳と目が合った。

「えっオレのことを?」

『はい』

「オレの名前は、あ、暁ケンマだからケンマ様とでも呼んでくれ」

想定外の質問を受けたので、そう呼ばせることにした。気に入らなければ、また変えればいいのだ

『かしこまりしました。ではケンマ様と呼ばせていただきます』

「ふぅ~~設定完了っと……」

オレは設定保存ボタンの方にマウスと直結するカーソルを持っていき、押してみた。すると不可解なことにエラーが出た。

「はぁーー?」

保存できなくなっている。ここまで来てそれはないだろと思った。作成時間が作成時間なだけに一気に脱力感を覚えた。

しかし、超AIであるモデリングが、深美さんの声ですぐさまエラーの原因を指摘した。

『私の名前を決めてください』

それだけだった。

そうしてオレは名前を決めたその名もオレに従順に尽くしにふさわしい名を。

「名前はそうだなぁ~~デレデーレで……」

いかにも主にデレデレしそうなそういう名前にしてみた。

『デレデーレ了解しました』

そうして保存ボタンに手を掛け、無事エラーも出ずに設定は完了した。

時計を見たら午前0時をまわっていた。オレは寮のベットに倒れ込みそのまま眠ることにした。

『おやすみなさいませ。ケンマ様』

急に辺りが真っ暗になったので、電気が消えたのだと知る。それはデレデーレの計らいだとすぐにわかった。

「ああ、おやすみデレデーレ……」

手を振ったオレはさらなる闇の中へと深く深く眠りにつく。
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