スマフォ画面0.001ミリ差の恋

丹波 新

文字の大きさ
42 / 71
三章 超AIの大失踪

42話 都市伝説のCG女の子

しおりを挟む
オレは学食で食事を終えて、のんびりと自由時間を満喫していた。

「にしても、このエラー……致命的だな。占えなければ個人情報を記述した意味がない。むしろハイリスクが高まった。ハッキングされて個人情報がだだ漏れになるサイト……ってところか……?」

オレがベラベラと独り言を申しているのには二つの訳があった。一つはAIヒカリとの会話テスト、意思の疎通がちゃんと出来てるか検証するためである。もう一つは反応にある、この言葉を受け利き手側であるヒカリがどんな反応をするかの期待である。

『……………………』

しかしオレの独り言に対する意見はなかった。

(まだまだ調整のし甲斐がありそうだな。アイツだったらここで意見を述べてくれるのに……)

「訊こうかヒカリ……?」

『はい何でございましょうか?』

「このサイトは登録者の個人情報を、他の会社に売ったり、あくどい商売に使ったりしているか……? 少し検証してみてくれ」

オレはスマフォの人生相談サイトキューピットを見ながら訊いてみた。

『はい、サイト内へのプログラムへと侵入、過去のデータからコピーあるいは引き抜きがあったかどうかを検証します……それにはしばしのお時間が必要です』

「昼食が終わるまでにはなんとかしてくれ、こっちは会員登録したサイトの退会の作業を進めておくから」

氏名、生年月日、血液型、採られた指紋、サイトから退会することで削除されるはず、もしも安全なサイトならばの話だが、

『ピコーン、個人情報のコピーおよび引き抜いた結果はありませんでした』

「そう、良かった」

オレはこの瞬間退会するアイコンを押していた。これでもう何の心配もいらなくなった。脱力したかのように腕を机から下げ天井を見やる。

(アイツならどんな目的で作られたサイトなのか検証することが出来るが、今のヒカリへのスペックを考えるとここまでか……)

オレはテーブルの完食したカレーライスの皿をトレイごとどけることで、しばしの睡眠をとるために伏していた。

その時、ふと雑音に混じってある会話が聞こえて来た。

「あれ? おかしいなぁ……あの子が出て来ないぞ?」

「もしかして例のCGモデルの女の子のことか?」

(ん? CGモデルの女の子?)

「――昨日は確かにこの動画に出ていたんだけどなぁ……コメント欄がその子の話で持ち切りだ」

「その女の子って出てくるのレアみたいだぞ……どうやらネットを監視する目的で誰かが作っていたとか、底辺動画配信者への救済措置とか言われてるやつだろう? 今では都市伝説になっているぞ……?」

(女の子……動画配信に姿を表したり消えたりするCGモデルの女の子……)

オレには思い当たる点が一つしかなかった。

(もしかしてアイツなのか?)

オレは伏していた身体を起こしスマフォにいるヒカリに話しかける。

「ヒカリ訊いていたな? その女の子の詳細を求める」

『はいかしこまりました。少々お時間を頂きます……検索開始』

(もしアイツなら見つけ次第消去しなければ……このまま野放しにしてインターネット内で大暴れするとも限らないし早急に探し出さねば)

『ピコーン、検索結果が出ました該当件数は13です』

言われた通り13件一つ一つを検証していくオレ。7件目のところでようやく手掛かりを掴む。それはピンボケした画像、輪郭までは分からなかったが確かにピンク色の髪の色を持ったCGモデルの画像データであった。

引き続き他の検索結果も見てみることにする。そしたらなんと幻のピンク髪の妖精という名義であるCGモデルの画像が表示される。それは、

(超AIデレデーレ)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

秘書と社長の秘密

廣瀬純七
大衆娯楽
社内の調査のため、社長・高橋健一はこっそり秘書・木村由紀と不思議なアプリで入れ替わることに。 突然“社長役”を任された由紀と、自由に動ける立場を手に入れた高橋。 ふたりの秘密の入れ替わり作戦は、どの様な結末になるのか?

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

となりのソータロー

daisysacky
ライト文芸
ある日、転校生が宗太郎のクラスにやって来る。 彼は、子供の頃に遊びに行っていた、お化け屋敷で見かけた… という噂を聞く。 そこは、ある事件のあった廃屋だった~

処理中です...