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プロローグ
シオンの花束
しおりを挟む「親父、あんたが死んで今日で1年だ。」
一人の青年が墓の前で口を開く。
「あんた、なんで病気のこと黙ってた?そんなに俺は頼りなかったかそう
そう言う青年には少しの怒りと後悔のような表情が浮かべ、口を閉じた。
「これ、此処に来る前に花屋で買った。病気のこと俺に黙ってた罰だ。あの世に逝くまで俺の代わりにでもしとけ。」
再び口を開いた彼は軽く笑いながら言う。
「じゃあ、そろそろ帰るわ。また来る。」
しばらく墓の前で喋っていた彼は話し終わったのかそう言って墓に背を向け歩いて行った。
先ほど青年が顔を向けていただろう墓にはシオンの花束が置かれていた。
花束の近くは水滴が落ちたように濡れていた。
その日は雲一つ無いとても良い天気だった。
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