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第二部 淡水の王者と虫の王者
入会希望
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「それでは、当初の本題に入らせて頂きます。新規入会希望者が、
居ますので、いつものように投票によって、可否を決めたいと思います。」
サポート協議会の加入条件は、副GMと女性である事。
あとは、挙手による投票で2/3の賛成者が居れば無事、入会となる。
今迄から言っても、入会できなかった前例はない。
「入会希望者に、ワンデーゲストキーを渡していますので、
今から皆さんの前で、挨拶をして頂きます。
質問がある方は、挙手をして、質問してください。」
ターヤの説明が終わると、一人の女性が、会議ルームに入ってきた。
「皆さん初めまして、ギルド「バラサン」の副GMのローラです。」
彼女が登場した瞬間、多くの者がその美しさに心を奪われた。
ある者は、憧れ、ある者は嫉妬し、ある者は、呆然とした。
ローラの軽い挨拶が終わると、会議ルームはざわついた。
「なんで、今更?」
「今頃になって?」
「お静かに、質問がある方は挙手をしてどうぞ。」
ターヤが、言った。
一人が挙手をして聞いた。
「VFGX最大のギルドのローラさんが、何故に今更、入会を希望したいのか教えてください。」
現在、バラサンのギルメンは、上限マックスの250名。
更に50名以上の入隊希望者が居るという。
閉ざされた門が開けば、ギルドの上限人数が上がるという噂がある。
その噂を信じて、50名以上は、待ち続けているのだが。
「ごもっともな意見かと。私たちが思うに、閉ざされた門が
解放されるのは遠くないと考えております。」
「「「なっ。」」」
「そんな情報あった?」
「初耳・・・。」
会場がざわついても、ターヤは静めようとしなかった。
ターヤ自身も驚いていたからだ。
「先日、釣りにおいて、あと1種を除いて、99匹以上の達成者が出ました。」
VFGXは、魚を釣ると何匹釣ったかカウントされる。
今の所、上限はわかってないが、4ケタ以上は確認されている。
その魚リストだが、99匹釣ると星がつくようになっている。
前から、全種99匹釣ったら、何かがあるとは言われていたが、
層の存在が知られておらず、海の1、2、3層(川でいう4,5,6
層)の魚が、殆ど釣れないので、半分諦めていたのだ。
一人が挙手をした。
「釣りが閉ざされた門に関係すると?」
「私どもはそう思ってます。」
「馬鹿らしい。そんな事がありえますか?」
ベルラインが挙手をした。
「ありえなくはない。虫の洞窟もあったしな。」
ベルラインの言葉に、全員が虫の洞窟を思い出した。
陰鬱な森の中に、封印された洞窟があった。
当初は、皆が競って、封印を解くのにやっきになっていたが、
検討がまったくつかず、早々に諦めてしまった。
たまたま、虫好きの人間が、陰鬱な森の虫を全部標本にした時に
封印された洞窟が、解放された。
以来、彼はインセクトドクター(ID)と呼ばれるようになったのだが。
「確かに、現在達成して無いような事は、釣りぐらいですが・・・。」
「まったく無関係というわけではないかもしれん。で、@1種は、
いつ頃、99匹達成できそうなんだ?」
ベルラインが聞いた。
「それが一番の問題です。@1種は、シマアジなんですが、
彼も苦戦してるようです。」
「仙人をもってしても、シマアジは厳しいんだ。」
誰かが挙手もせずポツリと言った。
「あの人は、とっくにシマアジは99匹達成してますよ。」
「あの人ねえ。」
パルコが、冷やかすように言った。
「ならば、仙人に達成して貰ったらどうなんです?」
ターヤが聞いた。
「それが、最近、鯉の記録更新に夢中なようで・・・。」
「何やってんだか・・・。」
パルコが呆れて言った。
「そのシマアジというのは、難しいんですか?」
別の一人が聞いた。
「そうですね。一番難しいと思います。」
「それでは、達成はいつになるかわからないな・・・。」
ベルラインが言った。
「彼も動くみたいです。仙人に接触するような事を聞いてます。」
「ちなみにその人は、バラサンの人なの?」
誰かが聞いた。
「いえ、ギルド「ツレルン」のGMです。」
黒い炎に身を焦がし、心の中で何度も、ギルバルトの名前を復唱してた
ルビアがここで、ようやく挙手をした。
「閉ざされた門の事はわかりました。それでローラさんが
入会したいという理由を教えて頂きたい。」
「門が開いた場合、私どものギルドだけでは、門まで行く事は到底不可能です。」
「陰鬱な森を抜けるサポートが欲しいという事ですね?」
「そうです。最近は、女性の方々から、当ギルドは、あまり良く思われていない節があるようで。」
「堅松樹事件あったしね・・・。」
誰かがボソッと言った。
「それだけならいいのですが、攻略ギルドの方々からも、あまり良く思われてないらしく。」
「それは仕方ありません。あなたが持ってるロッドは異常ですので。」
ルビアが言った。
「R6の武器すら、殆ど無いというのに、たかが釣竿になんて。」
誰かが嫌味で言った。
「まったくないと言う訳でもないでしょ?パルコさんは持ってらっしゃるようですし。」
「うっ・・・。」
ローラから、突っ込まれるとは思いもしてなかったパルコは絶句した。
しかし、この会議ルームに、かの狂乱に文句を言えるものは一人も居なかった。
「ライトカーボンメタルを掘るには、護衛が必要になってくる。
その護衛を一人で受けてるのが、カラットだ。同じギルドのパルちゃんが
ライトカーボンメタルを回してもらっても、何の問題もないだろう。」
ベルラインが釈明した。
「私も鋼の翼のタイマーさんから、頂いたものですので。」
「まあ、いずれにしても、うちの馬鹿共(ギルメン)は、何があろうと
バラサンに協力するだろうがな。」
ベルラインが言った。
「うちの男どもも・・・。」
「間違いないでしょうね・・・。」
ギルメンに男がいるギルドの人間は、皆、同じ意見だった。
「これ以上、変な軋轢をうみたくないと思ってます。」
「他に質問がある方はいらっしゃいますか?」
ターヤが、全員に確認した。
誰も、質問が無く。
「それでは、ローラさんの入会に参加の方は挙手をお願いします。」
満場一致で、ローラの入会が決定した。
居ますので、いつものように投票によって、可否を決めたいと思います。」
サポート協議会の加入条件は、副GMと女性である事。
あとは、挙手による投票で2/3の賛成者が居れば無事、入会となる。
今迄から言っても、入会できなかった前例はない。
「入会希望者に、ワンデーゲストキーを渡していますので、
今から皆さんの前で、挨拶をして頂きます。
質問がある方は、挙手をして、質問してください。」
ターヤの説明が終わると、一人の女性が、会議ルームに入ってきた。
「皆さん初めまして、ギルド「バラサン」の副GMのローラです。」
彼女が登場した瞬間、多くの者がその美しさに心を奪われた。
ある者は、憧れ、ある者は嫉妬し、ある者は、呆然とした。
ローラの軽い挨拶が終わると、会議ルームはざわついた。
「なんで、今更?」
「今頃になって?」
「お静かに、質問がある方は挙手をしてどうぞ。」
ターヤが、言った。
一人が挙手をして聞いた。
「VFGX最大のギルドのローラさんが、何故に今更、入会を希望したいのか教えてください。」
現在、バラサンのギルメンは、上限マックスの250名。
更に50名以上の入隊希望者が居るという。
閉ざされた門が開けば、ギルドの上限人数が上がるという噂がある。
その噂を信じて、50名以上は、待ち続けているのだが。
「ごもっともな意見かと。私たちが思うに、閉ざされた門が
解放されるのは遠くないと考えております。」
「「「なっ。」」」
「そんな情報あった?」
「初耳・・・。」
会場がざわついても、ターヤは静めようとしなかった。
ターヤ自身も驚いていたからだ。
「先日、釣りにおいて、あと1種を除いて、99匹以上の達成者が出ました。」
VFGXは、魚を釣ると何匹釣ったかカウントされる。
今の所、上限はわかってないが、4ケタ以上は確認されている。
その魚リストだが、99匹釣ると星がつくようになっている。
前から、全種99匹釣ったら、何かがあるとは言われていたが、
層の存在が知られておらず、海の1、2、3層(川でいう4,5,6
層)の魚が、殆ど釣れないので、半分諦めていたのだ。
一人が挙手をした。
「釣りが閉ざされた門に関係すると?」
「私どもはそう思ってます。」
「馬鹿らしい。そんな事がありえますか?」
ベルラインが挙手をした。
「ありえなくはない。虫の洞窟もあったしな。」
ベルラインの言葉に、全員が虫の洞窟を思い出した。
陰鬱な森の中に、封印された洞窟があった。
当初は、皆が競って、封印を解くのにやっきになっていたが、
検討がまったくつかず、早々に諦めてしまった。
たまたま、虫好きの人間が、陰鬱な森の虫を全部標本にした時に
封印された洞窟が、解放された。
以来、彼はインセクトドクター(ID)と呼ばれるようになったのだが。
「確かに、現在達成して無いような事は、釣りぐらいですが・・・。」
「まったく無関係というわけではないかもしれん。で、@1種は、
いつ頃、99匹達成できそうなんだ?」
ベルラインが聞いた。
「それが一番の問題です。@1種は、シマアジなんですが、
彼も苦戦してるようです。」
「仙人をもってしても、シマアジは厳しいんだ。」
誰かが挙手もせずポツリと言った。
「あの人は、とっくにシマアジは99匹達成してますよ。」
「あの人ねえ。」
パルコが、冷やかすように言った。
「ならば、仙人に達成して貰ったらどうなんです?」
ターヤが聞いた。
「それが、最近、鯉の記録更新に夢中なようで・・・。」
「何やってんだか・・・。」
パルコが呆れて言った。
「そのシマアジというのは、難しいんですか?」
別の一人が聞いた。
「そうですね。一番難しいと思います。」
「それでは、達成はいつになるかわからないな・・・。」
ベルラインが言った。
「彼も動くみたいです。仙人に接触するような事を聞いてます。」
「ちなみにその人は、バラサンの人なの?」
誰かが聞いた。
「いえ、ギルド「ツレルン」のGMです。」
黒い炎に身を焦がし、心の中で何度も、ギルバルトの名前を復唱してた
ルビアがここで、ようやく挙手をした。
「閉ざされた門の事はわかりました。それでローラさんが
入会したいという理由を教えて頂きたい。」
「門が開いた場合、私どものギルドだけでは、門まで行く事は到底不可能です。」
「陰鬱な森を抜けるサポートが欲しいという事ですね?」
「そうです。最近は、女性の方々から、当ギルドは、あまり良く思われていない節があるようで。」
「堅松樹事件あったしね・・・。」
誰かがボソッと言った。
「それだけならいいのですが、攻略ギルドの方々からも、あまり良く思われてないらしく。」
「それは仕方ありません。あなたが持ってるロッドは異常ですので。」
ルビアが言った。
「R6の武器すら、殆ど無いというのに、たかが釣竿になんて。」
誰かが嫌味で言った。
「まったくないと言う訳でもないでしょ?パルコさんは持ってらっしゃるようですし。」
「うっ・・・。」
ローラから、突っ込まれるとは思いもしてなかったパルコは絶句した。
しかし、この会議ルームに、かの狂乱に文句を言えるものは一人も居なかった。
「ライトカーボンメタルを掘るには、護衛が必要になってくる。
その護衛を一人で受けてるのが、カラットだ。同じギルドのパルちゃんが
ライトカーボンメタルを回してもらっても、何の問題もないだろう。」
ベルラインが釈明した。
「私も鋼の翼のタイマーさんから、頂いたものですので。」
「まあ、いずれにしても、うちの馬鹿共(ギルメン)は、何があろうと
バラサンに協力するだろうがな。」
ベルラインが言った。
「うちの男どもも・・・。」
「間違いないでしょうね・・・。」
ギルメンに男がいるギルドの人間は、皆、同じ意見だった。
「これ以上、変な軋轢をうみたくないと思ってます。」
「他に質問がある方はいらっしゃいますか?」
ターヤが、全員に確認した。
誰も、質問が無く。
「それでは、ローラさんの入会に参加の方は挙手をお願いします。」
満場一致で、ローラの入会が決定した。
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