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第1章 執着と躾
愛される者
しおりを挟む変な形の椅子に腕を縛られ、足をカエルのように開かされて固定されている瞬の股間の可愛い皮被りの陰経には手を触れず、榊は今どのくらい膀胱に尿が溜まっているかを手で探る。
まだ産毛しか無いつるんとした下腹部にその指先がグイッと押し込まれると、開かされて固定された瞬の足指がギュッと力が入り硬くなっていた。
「最後にトイレに行ったのはいつですか?」
榊の艶のある声にまた背筋がゾクッとするものが駆け上がるが、瞬は言われた事を必死に思い出しながら答える。
今が何時かはわからないが、自分が身支度を整えて迎えの車が到着する前に最後にトイレに行ったのは確か朝八時頃だった。
それから九時前に車が迎えが来て栄養剤を飲んで寝てしまい、気がつけばこの施設に到着していた。
あれから時計を見てはいなかったけれど昼ご飯を食べてはいなかったので、多少の空腹感もある。
だから昼頃かそれをちょっと過ぎたくらいじゃないかと瞬は思った。
「最後にトイレに行ったのは朝八時くらいです」
「今日は朝何を食べましたか?」
そんな食べ物の質問をされたら余計に空腹感を誘発させられてしまうじゃないかとは思っても、今は空腹感どころではない、おしっこが出したくて仕方がないのである。
それなのに榊は瞬の焦る気持ちに関わらず次々と関係のないことばかりを質問してくる。
「朝は普通にトーストとスクランブルエッグとサラダにウインナーでした」
そう答える瞬の股間に付いた小さなウインナーを榊がキュッと握り込んできた。
「ひっ!」
「まだ堪えられますね」
「嫌っ!もう無理です!トイレに行かせてください!」
「トイレは時期が来るまで使えないと思ってください。先程施設長からも説明があった通り、ここではある一定の過程をクリアできないと次の段階には進めないシステムになっています。
まず覚えて欲しい事は排泄は主人の許しが得られた時にのみ許される事だとその身体にしっかりと覚えていただきます」
言われている意味は理解できた。
だがそれは今まで瞬が生きてきた世界では到底理解し得ない事だった。
排泄なんて尿意を感じたら自由にできる事が当たり前だと思っていた。
勿論、トイレがなければあるところを探したり、見つけられるまでは漏らさないように我慢する事は普通の事だった。
だが、榊が言う事はトイレがそこにあろうとも、主人がダメだと言ったら出す事は許されない、そういう事だった。
瞬の全身からは冷たい汗がジワリと湧き出しはじめていた。
確かにまだ多少の我慢はできなくもないがさっきのように直接指で刺激を受けたらその自信はない。
ガタガタと細い足が震えていた。
そんな可愛い反応を示す生徒がまるで昔の自分を見ているようで榊は愛しささえ感じてしまいそうになるのだった。
勿論チューターが生徒に躾以外で手を出す事は契約違反になる。
榊のようにベテランの躾士がそんな軽はずみな事をする訳はないが、時々中には生徒に本気で惚れてしまう馬鹿な者もいる。
その場合はチューター自身がここで再教育を受け直さねばならない。
子供の躾と違い大人の躾は拷問にも近いものがある。
それに耐えきれない者はまた別の施設に送られるのだが、そこまでは榊でさえ深くは知らない。
自分はそうはならない自信もあったし、知る必要は無いと思ってもいた。
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