花の庭と実りの庭

mokia

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桃の効果を実感した

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 ルド様に促されて桃を食べる。甘いけど爽やかでとても美味しい。夢中で食べ終る。
 何となく何かを纏っている感じがする。これが魔力を纏わせるってことか。薄手のショールを肌寒い日にまとっているような安心感を感じる。そしてわかってしまった。閣下が纏っている威圧感の正体が、多分婦人の魔力をまとっているから見た目と相まって怖く感じるんだろう。
 父上が僕を見て何とも言えない顔をしている。

「しんどかったり、苦しかったりはしないか?」
 
「?、むしろ心地よいです」

 父上はそうかとだけ言って、大公殿下からもらった桃を食べる。色はかなり違うけど普通の桃なのかな?
 いや、違う見たいだ、父上が目を開いたあと元気になった。大公家の果実は王家が占領しているため余程の飢饉でもない限り貴族と言えど、国民が食べることはない。確かに簡単に出回れない効能が有りそうだ。

「美味しかった?気分は大丈夫そうだね。やっぱりレメントの血筋だからかな、それとも本物の婚約者だからか....」

 なぜか怖い事言ってる。しかし本当に殿下は6歳なんだろうか?ほぼ精霊だからかな、兄上と同じかそれ以上にしっかりしている気がする。前世の記憶が有っても知らない事が多い僕では殿下が病んでれ化してしまったらどうにも出来そうにない。すでに囲われる未来しか見えないけど、殿下が廃嫡とならないようにだけすれば良いのかな。
 しかし実の効果はいつまで続くのだろうか。さすがにいきなりこちらで過ごすのは、父上の言う節度をかなぐり捨てるのと同義な気がする。毎日来るには半日の距離は遠い。
 それに婚約式と婚約披露の準備をしないといけない。大公家の婚約式と婚約披露は王城で行う。大公家が特殊過ぎるので容易に他の貴族を入れるわ家には行かない。実の効果を知って実感した。王家で行われる大公家の行事と行事以外の社交が皆無な理由を。
 そして殿下から少し怖い話しをされた。実の取り扱いについて。
 僕の為に作った殿下の魔力で出来た実は僕以外食べたら駄目。殿下の魔力が毒に成る可能性があると....僕は毒に成るかもしれない実を食べたのか。そう言えば父上が聞いてたな。僕の為の実は特別な包装をして送ってくれるらしい。
 父上が食べた庭に有る実は誰でも食べて構わない、それも僕の実を送るついでに送ってくれる。家族と屋敷の皆で食べるように言われた。僕を守る為に周りを健康にするんだって。

 リボンは殿下は髪が長いから結わえるのに。僕は髪が伸びるまではネクタイ見たいにして使うことになったよ。殿下の髪に紅茶色のリボンが揺れるのはなんだかくすぐったい気分だ。

 その日は夕食をご馳走になって客室で休むように言われた。
 



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