花の庭と実りの庭

mokia

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大公家専用寮

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 やはり僕は大公家専用の寮に入ることになった。 
 昨日は1日ベッドで過ごした。腰が抜けて動けなかったのだ。本当は昨日のうちに少し様子を見に来たかったのに。

 入学式は午後から行われる。僕達は一足先に学園への転移陣を使って寮を見に来た。大公家専用の寮は小さな貴族低だった。
 使用人は既に入っており、全て精霊らしい。学園では専用の侍従や侍従をつけられない。同学年の下級貴族を雇うのが慣例だ。
 大公家専用寮には精霊の使用人を入れる事が可能、ただし側仕えは同学年から選ぶ。もちろん絶対側仕えをつけなければいけない訳ではない。

「ルド様、側仕えはどうするんですか?」

「大丈夫、もう決まっているから。」

 そうなんだ。意外かも。
 
 小説のルド様は側仕えを着けて居なかった。それに僕のルド様は常に穏やかで優しい。怒ってるとこ見たこと無い。

「ねぇ、ツツィもう少し時間があるんだけど、君に触れたいな。」

 耳元で囁く声に同意を示す。

 こめかみに口付けを一つ、うなじを撫でる手が首筋を飾るチョーカーをなぞる。

 肩を震わせながらすがり付いてしまう。。

「ルド様、足に力が入りません。」

 一人がけ用のソファーに座るルド様の膝に腰かける。口付けを交わしながら体を撫でられ、口付けの合間に零れる吐息。
 くたりと体を預けるとルド様が微笑む。

「ツツィ、可愛いい。」

 ルド様との濃厚なイチャイチャの後、軽い昼食を食べて、入学式に望む。

 大公家はここでも特別だった。婚約者を得た大公殿下は学園で学ぶものは何もない。そもそも精霊は人間社会で生きる時以外に社交を必要としない。
 大公家は精霊の血筋だ。人間の血が入ってるとはいえ、ほぼ精霊精霊で有るため、社交は必要としない。

 ならばなぜ学園に通うのか。

 国の心臓であると示すためだ。

 大公家がなければ国そのものが無い。近年、大きな不作もなく、平穏な時代が続いたため、大公の力を疑っているものが多くなった。

 そこで、精霊の愛し子であり、祝福を持つ婚約者を手に入れた大公殿下の力を見せつけるのである。

 正直僕も一緒に通う意味を良くわかって無いけど。そばに居るだけで、大公殿下の力を見せ付ける事が出きるらしい。

 入学式の大公殿下専用席にルド様が座る。その横の椅子に座ろうとしたところでルド様の膝の上にONされた。

「る、ルド様。さすがに式の最中は、」大丈夫、僕達はここに座ってるだけなんだから。今日はお父上もいないからね。」

 僕を抱え込んだルド様はすまし顔でイタズラしてくる。いくら他の人と離れてるとはいえ、目立つ席なので注目を集めている。羞恥に耐えられなくなった僕はルド様の肩に顔埋めた。

 イタズラな手に翻弄されているから、僕はルド様がこちらを見る目を威圧していることに気付かなかった。

 ルド様のせいで良くわからないまま入学式は終わった。
 大公家に戻る夫妻に挨拶をする。

「お義父様、お義母様体にお気をつけて、長期休みにはルド様と一緒に帰りますね。」

「フリッツィ、貴方もね。今日は上出来よ。これからも学園で存分に励みなさい。」

「そうだな。」

 僕は何かした覚えは無いです。

 困惑しながら夫妻を見送る。ルド様とも別れの挨拶をして二人は転移陣に消えて行った。




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