4 / 94
君と自己紹介
しおりを挟む
「隣に座ってもいいですか?」美桜が聞いてきた。
「ああ、いいよ」俺はバスの窓側に席を詰める。どうやら、まだ友達は出来ていないようだ。人見知りなのだろう。
「あー、美桜ちゃんおはよう!」女の子が美桜に声をかけてくる。
「おはよう……」美桜が返答をする。なんだちゃんと友達がいるじゃないか。
「あの女の子と一緒に座らなくていいの?」どうせなら知り合いと楽しく時間を過ごしたほうが良かろうと謂ってみる。
「ううん、ここでいいです」美桜は顔を赤らめながら下を向く。そうか実はあの女の子とは仲が悪いのか。少し不味いことを聞いてしまったと反省する。なんだか少し気まずい感じがする。
「あっ、そうだ。これ食べる?」俺はカバンからお菓子を出す。
「あっ、それ付けてくれてるの?」美桜が俺の鞄を指差した。そこには彼女のくれた交通事故のお守りがぶら下がっていた。
「ああ、せっかく貰ったからね。また交通事故にあったら困るからね」とんでもないことだ。「はい」俺は彼女にキャラメルを数個手渡した。
「わぁ、ありがとう」とても嬉しそうに微笑む。よっぽどキャラメルが好きなのだなと感心した。今時、キャラメルでここまで喜ぶ娘《こ》も珍しかろう。
しばらくしてからバスが発車する。一つ学年が上の女性がバスガイド代わりにマイクを握る。
「みなさーん、おはようございます!」彼女は自分の耳に手を当てる。
「おはようございます……」皆、恥ずかしそうな小さな声であった。
「元気がないぞ!おはようございます!」大きな声で再度挨拶をする。
「おはようございます……!」ひとまず、皆さん大きな声を出した。
「私は、二回生の篠原《しのはら》昌子《しょうこ》と言います。皆さん仲良くしてくださいね!仲良くしてくれないとお仕置きよ!」昌子は指を二本目のところに当てて微笑む。それはもしかしてセー○ームーンですか?あーこっぱずかしい。
「それではオリエンテーションの説明です」昌子は段取りを説明し始めた。
「まず、昼食を高速道路のインターチェンジで取ります。一時間ほどの休憩の後に、再びバスで移動して観光です。夜はホテルでオリエンテーションの予定です。そして明日は自由行動で、夜はキャンドルサービス、で三日目の朝にバスで移動して夕方解散でーす」昌子はざっくりと予定を説明した。
「はーい」皆さん元気に返事が出来るようになったようだ。
「それでは、少し時間がありますので、順番に自己紹介していきましょうか!」昌子が提案した。
「それでは、まず私から行きますね。先程も言いましたが名前は篠原昌子といいます。経済学部二回生です。出身は兵庫県の神戸です。ちなみに彼氏募集中ですので、ヨロシク!」昌子はウインクした。
「先輩は年下もオーケーなんですか?」一年生の男子が手を上げて質問する。
「年下も年上もウェルカムよ」言いながら手招きするような仕草をする。
「ヒュー!」なんだか男子のテンションが上がっているようだ。
マイクを順番に回していく。俺の番がやって来た。
「あっ、えーと、経済学部、名前は瀧山亮介です。趣味は……バイク弄りと、空手を少々……です」恥ずかしくなり、俺はマイクを後ろに渡した。
「亮介さん、オートバイ好きなんですか?」美桜が聞いてくる。俺に話を合わそうとしてくれている優しい娘《こ》だ。
「ああ」実際あの事故の後、バイクに乗れていないので完全にバイク弄りが趣味になっている。
「今度、乗せてくださいね」小さな声で言ってきた。
「ああ、いいよ」まだ、一人でも乗ったことないんですが、社交辞令として受け取っておこう。
「次は、あなたよ」美桜の番が回ってきた。
「名前は、梵美桜といいます。あっ経済学部です。趣味は……歌を、いえ、カラオケです」恥ずかしそうに、美桜は座った。
「二人は恋人同士なのかなぁ?」昌子が美桜の自己紹介の後、突っ込んでくる。
「違います」俺は間一髪入れずに答えた。そんな訳ないだろう。男と女が並んで座ったら恋人なら、今まで何人恋人がいたか解らんわ!俺はそのまま窓の外を見た。
あっ、旅行日和のいいお天気だわ。
「ああ、いいよ」俺はバスの窓側に席を詰める。どうやら、まだ友達は出来ていないようだ。人見知りなのだろう。
「あー、美桜ちゃんおはよう!」女の子が美桜に声をかけてくる。
「おはよう……」美桜が返答をする。なんだちゃんと友達がいるじゃないか。
「あの女の子と一緒に座らなくていいの?」どうせなら知り合いと楽しく時間を過ごしたほうが良かろうと謂ってみる。
「ううん、ここでいいです」美桜は顔を赤らめながら下を向く。そうか実はあの女の子とは仲が悪いのか。少し不味いことを聞いてしまったと反省する。なんだか少し気まずい感じがする。
「あっ、そうだ。これ食べる?」俺はカバンからお菓子を出す。
「あっ、それ付けてくれてるの?」美桜が俺の鞄を指差した。そこには彼女のくれた交通事故のお守りがぶら下がっていた。
「ああ、せっかく貰ったからね。また交通事故にあったら困るからね」とんでもないことだ。「はい」俺は彼女にキャラメルを数個手渡した。
「わぁ、ありがとう」とても嬉しそうに微笑む。よっぽどキャラメルが好きなのだなと感心した。今時、キャラメルでここまで喜ぶ娘《こ》も珍しかろう。
しばらくしてからバスが発車する。一つ学年が上の女性がバスガイド代わりにマイクを握る。
「みなさーん、おはようございます!」彼女は自分の耳に手を当てる。
「おはようございます……」皆、恥ずかしそうな小さな声であった。
「元気がないぞ!おはようございます!」大きな声で再度挨拶をする。
「おはようございます……!」ひとまず、皆さん大きな声を出した。
「私は、二回生の篠原《しのはら》昌子《しょうこ》と言います。皆さん仲良くしてくださいね!仲良くしてくれないとお仕置きよ!」昌子は指を二本目のところに当てて微笑む。それはもしかしてセー○ームーンですか?あーこっぱずかしい。
「それではオリエンテーションの説明です」昌子は段取りを説明し始めた。
「まず、昼食を高速道路のインターチェンジで取ります。一時間ほどの休憩の後に、再びバスで移動して観光です。夜はホテルでオリエンテーションの予定です。そして明日は自由行動で、夜はキャンドルサービス、で三日目の朝にバスで移動して夕方解散でーす」昌子はざっくりと予定を説明した。
「はーい」皆さん元気に返事が出来るようになったようだ。
「それでは、少し時間がありますので、順番に自己紹介していきましょうか!」昌子が提案した。
「それでは、まず私から行きますね。先程も言いましたが名前は篠原昌子といいます。経済学部二回生です。出身は兵庫県の神戸です。ちなみに彼氏募集中ですので、ヨロシク!」昌子はウインクした。
「先輩は年下もオーケーなんですか?」一年生の男子が手を上げて質問する。
「年下も年上もウェルカムよ」言いながら手招きするような仕草をする。
「ヒュー!」なんだか男子のテンションが上がっているようだ。
マイクを順番に回していく。俺の番がやって来た。
「あっ、えーと、経済学部、名前は瀧山亮介です。趣味は……バイク弄りと、空手を少々……です」恥ずかしくなり、俺はマイクを後ろに渡した。
「亮介さん、オートバイ好きなんですか?」美桜が聞いてくる。俺に話を合わそうとしてくれている優しい娘《こ》だ。
「ああ」実際あの事故の後、バイクに乗れていないので完全にバイク弄りが趣味になっている。
「今度、乗せてくださいね」小さな声で言ってきた。
「ああ、いいよ」まだ、一人でも乗ったことないんですが、社交辞令として受け取っておこう。
「次は、あなたよ」美桜の番が回ってきた。
「名前は、梵美桜といいます。あっ経済学部です。趣味は……歌を、いえ、カラオケです」恥ずかしそうに、美桜は座った。
「二人は恋人同士なのかなぁ?」昌子が美桜の自己紹介の後、突っ込んでくる。
「違います」俺は間一髪入れずに答えた。そんな訳ないだろう。男と女が並んで座ったら恋人なら、今まで何人恋人がいたか解らんわ!俺はそのまま窓の外を見た。
あっ、旅行日和のいいお天気だわ。
0
あなたにおすすめの小説
俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい
沢尻夏芽
恋愛
自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。
それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。
『様子がおかしい』
※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。
現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。
他サイトでも掲載中。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。
甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。
平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは──
学園一の美少女・黒瀬葵。
なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。
冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。
最初はただの勘違いだったはずの関係。
けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。
ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、
焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
マカロニ
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
サンスクミ〜学園のアイドルと偶然同じバイト先になったら俺を3度も振った美少女までついてきた〜
野谷 海
恋愛
「俺、やっぱり君が好きだ! 付き合って欲しい!」
「ごめんね青嶋くん……やっぱり青嶋くんとは付き合えない……」
この3度目の告白にも敗れ、青嶋将は大好きな小浦舞への想いを胸の内へとしまい込んで前に進む。
半年ほど経ち、彼らは何の因果か同じクラスになっていた。
別のクラスでも仲の良かった去年とは違い、距離が近くなったにも関わらず2人が会話をする事はない。
そんな折、将がアルバイトする焼鳥屋に入ってきた新人が同じ学校の同級生で、さらには舞の親友だった。
学校とアルバイト先を巻き込んでもつれる彼らの奇妙な三角関係ははたしてーー
⭐︎第3部より毎週月・木・土曜日の朝7時に最新話を投稿します。
⭐︎もしも気に入って頂けたら、ぜひブックマークやいいね、コメントなど頂けるととても励みになります。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
※この作品はフィクションであり、作中に登場する人物、団体等は全て架空です。
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる