18 / 94
君と新婚生活(仮)
しおりを挟む
リビングでのんびりとテレビを見ている。カウンターキッチンの向こう側からカレーのいい臭いがしてくる。
「なんか手伝わなくていいのか?」なんだか一人座っているのが少し申し訳なく感じた。
「あのね……、カレーは、この香りがしてきたら、ほぼ段取りは終わりなの。そうね、皿とスプーンを用意してくれるかしら」ご飯もすでに炊けているようである。カレー用の皿二枚もスプーンを棚の中から取り出した。「あっ、ついでに自分の好きな量のご飯を盛っておいて」言われるままに、ご飯を盛る。これはもう子供のお手伝いレベルであろう。
「本当に作れるんだな……。いい香りだ」
「馬鹿にしてるの?カレーなんて料理の内に入らないわよ。まあ、粉から作るなら別だけどね」鍋をかき回している。おたまで少量のカレー掬《すく》うと小皿に移して、味を確認して納得するように頷いた。
「なんだか、俺達新婚の夫婦みたいだな」なんだか適当に口からその言葉がでた。
「えっ!馬鹿……」昌子が珍しく赤くなった。これはおたまで殴られるかも思ったがそれは無かった。
「いただきます」ダイニングテーブルに乗せたカレーをたべる。きちんと福神漬とラッキョウが添えられている。その心遣いに感動すら覚える。「旨いわ!これ!母さんが作った奴より旨いわ!!」
「あ、ありがとう……」昌子もスプーンを使ってカレーを食べる。彼女のカレーの横にはビール缶が置かれている。ちなみに、俺の所にはコーラの缶が置かれていた。やっぱり子供のようだ。
「今日はお疲れ様でした!」プルトップを持ち上げると彼女は乾杯をしてからビールを口に運んだ。「あー、美味しい!一杯目のビールはやっぱり格別よ!お子ちゃまには解らないでしょうけどね」ケタケタ笑いながら会話を続ける。「そういえばこの前、バイクで2人乗りしてたようだけど、後ろに乗っていたのは……、もしかして……美桜ちゃんだった?」いつの間に見られたのか解らずにビックリする。
「ああ、そうだよ」コーラを飲み込む。あまり冷えていないので、冷蔵庫へ移動して氷をコップに入れて、その中にコーラを注いだ。少しだけ薄くなるのだが、正直いうと俺には少し炭酸が飛んだほうが好きなのであった。
「なによ……、付き合ってないって言ったくせに……、こそこそ会ってるんじゃない……」小さな声で彼女は何かを呟いたようだが、俺は聞き取る事が出来なかった。
「何だって?」
「いいえ、なんでもございません」またビールを飲み込む。結構なペースで飲まれるんだと感心する。二ヶ月前に成人された割には、適応能力がすごいのか。
カレーを美味しく頂いたあと、食器洗いは自分がするから風呂を洗ってくるように指示される。一番風呂は自分が入るそうだ。俺の後は変なものが浮いてそうなので嫌だと言われた。
「そう言えば、風呂の掃除なんて何年ぶりやねん」子供の頃は手伝いでなんどかやった事はあるが、大きくなってからは母親まかせであった。キチンと洗うと結構な重労働になるのである程度簡単にする。
ついでにお湯も貯めておこう。
「出来たぞ!」
「あっ、お疲れ様。こっちも片付いたから、お風呂の用意してくるわ」エプロンを外すと冷蔵庫の前にあるフックにそれをかけた。何だか機嫌よさそうに鼻唄を歌いながら二階に登っていった。
俺はテレビのリモコンでチャンネルを変える。どこを点けても正直の同じような番組だらけなので見る気が無くなった。
「それじゃあ、先に入るわね」着替えの衣服が見えないように隠しているようだ。
「あっ」
「なに、一緒に入りたいの!?」細い目をして軽蔑するような視線を浴びせてくる。
「馬鹿!違うわ!……カレーありがとうな。本当に美味しかった」俺は素直に感想を言った。
「うふ、また美味しいものつくるからね……、それから覗いちゃ駄目よ」彼女は嬉しそうに浴室に向かっていった。
なんじゃ、この雰囲気は……、また騙されてるのか?泣かされるのか、俺……。
「なんか手伝わなくていいのか?」なんだか一人座っているのが少し申し訳なく感じた。
「あのね……、カレーは、この香りがしてきたら、ほぼ段取りは終わりなの。そうね、皿とスプーンを用意してくれるかしら」ご飯もすでに炊けているようである。カレー用の皿二枚もスプーンを棚の中から取り出した。「あっ、ついでに自分の好きな量のご飯を盛っておいて」言われるままに、ご飯を盛る。これはもう子供のお手伝いレベルであろう。
「本当に作れるんだな……。いい香りだ」
「馬鹿にしてるの?カレーなんて料理の内に入らないわよ。まあ、粉から作るなら別だけどね」鍋をかき回している。おたまで少量のカレー掬《すく》うと小皿に移して、味を確認して納得するように頷いた。
「なんだか、俺達新婚の夫婦みたいだな」なんだか適当に口からその言葉がでた。
「えっ!馬鹿……」昌子が珍しく赤くなった。これはおたまで殴られるかも思ったがそれは無かった。
「いただきます」ダイニングテーブルに乗せたカレーをたべる。きちんと福神漬とラッキョウが添えられている。その心遣いに感動すら覚える。「旨いわ!これ!母さんが作った奴より旨いわ!!」
「あ、ありがとう……」昌子もスプーンを使ってカレーを食べる。彼女のカレーの横にはビール缶が置かれている。ちなみに、俺の所にはコーラの缶が置かれていた。やっぱり子供のようだ。
「今日はお疲れ様でした!」プルトップを持ち上げると彼女は乾杯をしてからビールを口に運んだ。「あー、美味しい!一杯目のビールはやっぱり格別よ!お子ちゃまには解らないでしょうけどね」ケタケタ笑いながら会話を続ける。「そういえばこの前、バイクで2人乗りしてたようだけど、後ろに乗っていたのは……、もしかして……美桜ちゃんだった?」いつの間に見られたのか解らずにビックリする。
「ああ、そうだよ」コーラを飲み込む。あまり冷えていないので、冷蔵庫へ移動して氷をコップに入れて、その中にコーラを注いだ。少しだけ薄くなるのだが、正直いうと俺には少し炭酸が飛んだほうが好きなのであった。
「なによ……、付き合ってないって言ったくせに……、こそこそ会ってるんじゃない……」小さな声で彼女は何かを呟いたようだが、俺は聞き取る事が出来なかった。
「何だって?」
「いいえ、なんでもございません」またビールを飲み込む。結構なペースで飲まれるんだと感心する。二ヶ月前に成人された割には、適応能力がすごいのか。
カレーを美味しく頂いたあと、食器洗いは自分がするから風呂を洗ってくるように指示される。一番風呂は自分が入るそうだ。俺の後は変なものが浮いてそうなので嫌だと言われた。
「そう言えば、風呂の掃除なんて何年ぶりやねん」子供の頃は手伝いでなんどかやった事はあるが、大きくなってからは母親まかせであった。キチンと洗うと結構な重労働になるのである程度簡単にする。
ついでにお湯も貯めておこう。
「出来たぞ!」
「あっ、お疲れ様。こっちも片付いたから、お風呂の用意してくるわ」エプロンを外すと冷蔵庫の前にあるフックにそれをかけた。何だか機嫌よさそうに鼻唄を歌いながら二階に登っていった。
俺はテレビのリモコンでチャンネルを変える。どこを点けても正直の同じような番組だらけなので見る気が無くなった。
「それじゃあ、先に入るわね」着替えの衣服が見えないように隠しているようだ。
「あっ」
「なに、一緒に入りたいの!?」細い目をして軽蔑するような視線を浴びせてくる。
「馬鹿!違うわ!……カレーありがとうな。本当に美味しかった」俺は素直に感想を言った。
「うふ、また美味しいものつくるからね……、それから覗いちゃ駄目よ」彼女は嬉しそうに浴室に向かっていった。
なんじゃ、この雰囲気は……、また騙されてるのか?泣かされるのか、俺……。
0
あなたにおすすめの小説
俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい
沢尻夏芽
恋愛
自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。
それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。
『様子がおかしい』
※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。
現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。
他サイトでも掲載中。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
隣の家の幼馴染と転校生が可愛すぎるんだが
akua034
恋愛
隣に住む幼馴染・水瀬美羽。
毎朝、元気いっぱいに晴を起こしに来るのは、もう当たり前の光景だった。
そんな彼女と同じ高校に進学した――はずだったのに。
数ヶ月後、晴のクラスに転校してきたのは、まさかの“全国で人気の高校生アイドル”黒瀬紗耶。
平凡な高校生活を過ごしたいだけの晴の願いとは裏腹に、
幼馴染とアイドル、二人の存在が彼の日常をどんどんかき回していく。
笑って、悩んで、ちょっとドキドキ。
気づけば心を奪われる――
幼馴染 vs 転校生、青春ラブコメの火蓋がいま切られる!
俺にだけツンツンする学園一の美少女が、最近ちょっとデレてきた件。
甘酢ニノ
恋愛
彼女いない歴=年齢の高校生・相沢蓮。
平凡な日々を送る彼の前に立ちはだかるのは──
学園一の美少女・黒瀬葵。
なぜか彼女は、俺にだけやたらとツンツンしてくる。
冷たくて、意地っ張りで、でも時々見せるその“素”が、どうしようもなく気になる。
最初はただの勘違いだったはずの関係。
けれど、小さな出来事の積み重ねが、少しずつ2人の距離を変えていく。
ツンデレな彼女と、不器用な俺がすれ違いながら少しずつ近づく、
焦れったくて甘酸っぱい、青春ラブコメディ。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
マカロニ
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件
こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。
サンスクミ〜学園のアイドルと偶然同じバイト先になったら俺を3度も振った美少女までついてきた〜
野谷 海
恋愛
「俺、やっぱり君が好きだ! 付き合って欲しい!」
「ごめんね青嶋くん……やっぱり青嶋くんとは付き合えない……」
この3度目の告白にも敗れ、青嶋将は大好きな小浦舞への想いを胸の内へとしまい込んで前に進む。
半年ほど経ち、彼らは何の因果か同じクラスになっていた。
別のクラスでも仲の良かった去年とは違い、距離が近くなったにも関わらず2人が会話をする事はない。
そんな折、将がアルバイトする焼鳥屋に入ってきた新人が同じ学校の同級生で、さらには舞の親友だった。
学校とアルバイト先を巻き込んでもつれる彼らの奇妙な三角関係ははたしてーー
⭐︎第3部より毎週月・木・土曜日の朝7時に最新話を投稿します。
⭐︎もしも気に入って頂けたら、ぜひブックマークやいいね、コメントなど頂けるととても励みになります。
※表紙絵、挿絵はAI作成です。
※この作品はフィクションであり、作中に登場する人物、団体等は全て架空です。
クラスで1番の美少女のことが好きなのに、なぜかクラスで3番目に可愛い子に絡まれる
グミ食べたい
恋愛
高校一年生の高居宙は、クラスで一番の美少女・一ノ瀬雫に一目惚れし、片想い中。
彼女と仲良くなりたい一心で高校生活を送っていた……はずだった。
だが、なぜか隣の席の女子、三間坂雪が頻繁に絡んでくる。
容姿は良いが、距離感が近く、からかってくる厄介な存在――のはずだった。
「一ノ瀬さんのこと、好きなんでしょ? 手伝ってあげる」
そう言って始まったのは、恋の応援か、それとも別の何かか。
これは、一ノ瀬雫への恋をきっかけに始まる、
高居宙と三間坂雪の、少し騒がしくて少し甘い学園ラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる