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第4章 呪われた森 編
第116話 命なき者
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難敵である『梟』のメンバーを拘束することができた。
それが『豪華客船』や『砂漠の神殿』で、幾度となく対峙している因縁の相手。
ウォルトとパメラとあって、ほぼ何もしていないレイヴンは、大活躍のソフィアに感心するのだった。
ただ、その間、何も仕掛けてこなかった『死霊魔術師』のウィードのことは、不気味に感じる。
アンナの『鎮魂歌』で抑えられているとはいえ、命なき森の民たちに指示を送っている様子すらないのだ。
何を企んでいるのか、狙いがどこにあるのか、まったく分からない。
罠をはっている可能性も否定はできないが、このまま、手をこまねいている訳にはいかなかった。
標的はただ一人。
『死霊魔術師』である彼を、討ち取ることに成功すれば、『命なき者』の呪縛を解き放つことができるはずだからだ。
森の民たちを土に還し、安らかな眠りへと連れ出した後から、この瘴気が発生している原因を突き止めればいい。
もうゴールは、間近に迫っていると言ってよかった。
レイヴンは、振りかぶった『炎の剣』に力を入れる。
「駄目よ。普通にウィードを倒しても意味がないわ」
「ん!・・・どういう意味だ?」
狙いを絞る黒髪緋眼の青年に予期せぬ言葉がかけられた。その相手は、『魔人化』で『吸血鬼』と化しているソフィア。
戦闘が終了してもスキルを解いていないのは、彼女自身が瘴気から肉体を守っているためらしい。
精霊の力を宿した『ガンダーンダ』を持たずに、ウォルトたちを追って、『森の神殿』から外に出てしまったソフィアだが、昏倒しかけたところ、彼女の体を守ったのがこのスキルだ。
防衛本能として、内に秘めた『魔人化』を発動させて、身体強化を図る。
見事に奏功し、瘴気の中での活動はおろか、狼男を凌駕するまでに至った。
まぁ、これは、後々になって理解する話。今はそれより、先ほどの発言の説明を求める方が先だ。
「『命なき者』となってしまった森の民たちを止めるためにも、ウィードを倒す必要があるんじゃないのか?」
「いいえ、違うわ。それは逆効果よ」
「逆効果?」
ますます意味が分からない。『死霊魔術師』の支配から解放することが、どうして逆効果に繋がるのだろうか?
ここまで言い切るという事は、ソフィアにしか知らない秘密があるのかもしれない。
「すまないが、分かっている事を全て話してくれ」
「そもそも『命なき者』生んでいるのは、何かって話なの」
即座に返ってきた彼女の答えにレイヴンは考え込む。
当然、『死霊魔術師』であるウィードが、アンデット系モンスターを創り出しているとばかり、決めつけていた。
しかし、ソフィアの話しぶりでは、まるで違うと言いたげである。
だが、『命なき者』を生み出す者など、『死霊魔術師』以外に思いつきやしなかった。
なかなか答えが見つからず、口を閉ざしているレイヴンにヒントが言い渡される。
「順番が逆なのよ」
「えっ?何の順番だ・・・まさか」
黒髪緋眼の青年が行きついた解答と答え合わせをするかのように、ソフィアが頷くと真相を話し始めた。
「ファヌス大森林で『命なき者』を生み出しているのは、周囲に漂うこの瘴気が原因よ」
「なるほど。そう言う事か」
生ある者を拒絶するような瘴気は、実は死者を眠りから呼び起こすものだったのである。
瘴気は、ファヌス大森林の外にもあふれ出ていたが、グレースの街で『命なき者』の話は、一切、聞かなかった。
それは、『命なき者』となるためには、一定の濃度が必要なのではないかと推測する。
とはいえ、いつ、その条件を満たすかは誰にも分からない問題だ。
早めの対処が必要なのは言うまでもなく、ここに至っては、メントフ王国の判断もあながち間違いではなかったと思えてくる。
いずれにせよ、ウィードよりも優先すべき事項が生じた事になった。
ただ、だとすると・・・
「じゃあ、ウィードは、『死霊魔術師』は何の役割を担っているんだ?」
「それは・・・」
ソフィアは視線を落とした。
なぜ、こんな大切な事を今まで忘れていたのか?
この『吸血鬼』の姿になって、全てを思い出した時、森の民の長としての矜持に胸が締めつけられる。
そして、逃げ出した自分の不甲斐なさを・・・
「それは、これ以上、森の民同士で傷をつけあわせないため・・・『命なき者』化した同胞をコントロールするためだったの」
そう言われれば、レイヴンたちが避けていたのもあったが、森の民たちと遭遇はしても、戦闘にまで至った事はなかった。
ファヌス大森林で戦ったアンデット系モンスターは、野獣系もしくは他からファヌス大森林に迷い込んだ成れの果てばかりである。
事情を聞かされると、ソフィアの話には納得できる部分はあった。しかし、やはり、疑問点は残る。
その話が事実なら、ウィードにはレイヴンと協力する道もあったはずだ。
置かれた状況を説明してくれていれば、もしかしたら解決に話は進んでいたかもしれない。
森の民の長の思考、行動を理解することは難しかった。
「彼の意識は、今、闇の中にあるわ。『死霊魔術師』の力を行使するためには、より多くの瘴気を取り入れないと駄目なの。それに・・・」
「それに?」
「多分、ウィードはこの闇の力を与えた者に操られている」
『操られている』
この言葉を飲み込んだ時、レイヴンはある事を思い出した。
それは『森の神殿』で、初めて会った時の様子である。
避難していた森の民たちのためにレイヴンが救援物資を提供した際、涙を流さんばかりに感動し、心底感謝の気持ちを示していた。
本当に優しいリーダーのイメージを彼に抱いたのである。
あれから、森の民の集落。物見櫓の上で会った時のウィードの表情や感じる雰囲気には、違和感しかなかった。
『森の神殿』で見せたのがウィードの本当の姿で、今、目の前にいるのが、その何者かに操られている姿だとすると、頷ける部分は確かにある。
「それで、その操っている奴に心当たりはあるのか?」
「ええ。私もその人に、この能力を与えられたのだから・・・」
ソフィアの『魔人化』とウィードの『死霊魔術師』。
いずれも強力なスキルと言って、差し支えなかった。
そんな能力を、簡単に与えられる人物・・・
その時、レイヴンは海の民で、『魔獣使い』となったディアンの顔が思い浮かぶ。
彼女もある人物から力を授かったと話していた。
「まさか、二コラ博士か?」
「よく知っているわね」
ズバリ、ビンゴ。
それにしても、ここまで、強力な能力を与えることができる二コラ博士とは、一体、何者なのだろうか?
ミューズ・キテラとも因縁があるようで、その人物への興味が湧いてくる。
「その二コラ博士とソフィアは、どこで知り合ったんだ?」
『吸血鬼』は、遠くを見つめるような目となった。
彼女は、数年前の記憶を呼び起こしている。
そして、ソフィアは、『梟』に襲撃され、『森の神殿』から『風の宝石』が奪われた直後の事を、ゆっくりと語り始めるのだった。
それが『豪華客船』や『砂漠の神殿』で、幾度となく対峙している因縁の相手。
ウォルトとパメラとあって、ほぼ何もしていないレイヴンは、大活躍のソフィアに感心するのだった。
ただ、その間、何も仕掛けてこなかった『死霊魔術師』のウィードのことは、不気味に感じる。
アンナの『鎮魂歌』で抑えられているとはいえ、命なき森の民たちに指示を送っている様子すらないのだ。
何を企んでいるのか、狙いがどこにあるのか、まったく分からない。
罠をはっている可能性も否定はできないが、このまま、手をこまねいている訳にはいかなかった。
標的はただ一人。
『死霊魔術師』である彼を、討ち取ることに成功すれば、『命なき者』の呪縛を解き放つことができるはずだからだ。
森の民たちを土に還し、安らかな眠りへと連れ出した後から、この瘴気が発生している原因を突き止めればいい。
もうゴールは、間近に迫っていると言ってよかった。
レイヴンは、振りかぶった『炎の剣』に力を入れる。
「駄目よ。普通にウィードを倒しても意味がないわ」
「ん!・・・どういう意味だ?」
狙いを絞る黒髪緋眼の青年に予期せぬ言葉がかけられた。その相手は、『魔人化』で『吸血鬼』と化しているソフィア。
戦闘が終了してもスキルを解いていないのは、彼女自身が瘴気から肉体を守っているためらしい。
精霊の力を宿した『ガンダーンダ』を持たずに、ウォルトたちを追って、『森の神殿』から外に出てしまったソフィアだが、昏倒しかけたところ、彼女の体を守ったのがこのスキルだ。
防衛本能として、内に秘めた『魔人化』を発動させて、身体強化を図る。
見事に奏功し、瘴気の中での活動はおろか、狼男を凌駕するまでに至った。
まぁ、これは、後々になって理解する話。今はそれより、先ほどの発言の説明を求める方が先だ。
「『命なき者』となってしまった森の民たちを止めるためにも、ウィードを倒す必要があるんじゃないのか?」
「いいえ、違うわ。それは逆効果よ」
「逆効果?」
ますます意味が分からない。『死霊魔術師』の支配から解放することが、どうして逆効果に繋がるのだろうか?
ここまで言い切るという事は、ソフィアにしか知らない秘密があるのかもしれない。
「すまないが、分かっている事を全て話してくれ」
「そもそも『命なき者』生んでいるのは、何かって話なの」
即座に返ってきた彼女の答えにレイヴンは考え込む。
当然、『死霊魔術師』であるウィードが、アンデット系モンスターを創り出しているとばかり、決めつけていた。
しかし、ソフィアの話しぶりでは、まるで違うと言いたげである。
だが、『命なき者』を生み出す者など、『死霊魔術師』以外に思いつきやしなかった。
なかなか答えが見つからず、口を閉ざしているレイヴンにヒントが言い渡される。
「順番が逆なのよ」
「えっ?何の順番だ・・・まさか」
黒髪緋眼の青年が行きついた解答と答え合わせをするかのように、ソフィアが頷くと真相を話し始めた。
「ファヌス大森林で『命なき者』を生み出しているのは、周囲に漂うこの瘴気が原因よ」
「なるほど。そう言う事か」
生ある者を拒絶するような瘴気は、実は死者を眠りから呼び起こすものだったのである。
瘴気は、ファヌス大森林の外にもあふれ出ていたが、グレースの街で『命なき者』の話は、一切、聞かなかった。
それは、『命なき者』となるためには、一定の濃度が必要なのではないかと推測する。
とはいえ、いつ、その条件を満たすかは誰にも分からない問題だ。
早めの対処が必要なのは言うまでもなく、ここに至っては、メントフ王国の判断もあながち間違いではなかったと思えてくる。
いずれにせよ、ウィードよりも優先すべき事項が生じた事になった。
ただ、だとすると・・・
「じゃあ、ウィードは、『死霊魔術師』は何の役割を担っているんだ?」
「それは・・・」
ソフィアは視線を落とした。
なぜ、こんな大切な事を今まで忘れていたのか?
この『吸血鬼』の姿になって、全てを思い出した時、森の民の長としての矜持に胸が締めつけられる。
そして、逃げ出した自分の不甲斐なさを・・・
「それは、これ以上、森の民同士で傷をつけあわせないため・・・『命なき者』化した同胞をコントロールするためだったの」
そう言われれば、レイヴンたちが避けていたのもあったが、森の民たちと遭遇はしても、戦闘にまで至った事はなかった。
ファヌス大森林で戦ったアンデット系モンスターは、野獣系もしくは他からファヌス大森林に迷い込んだ成れの果てばかりである。
事情を聞かされると、ソフィアの話には納得できる部分はあった。しかし、やはり、疑問点は残る。
その話が事実なら、ウィードにはレイヴンと協力する道もあったはずだ。
置かれた状況を説明してくれていれば、もしかしたら解決に話は進んでいたかもしれない。
森の民の長の思考、行動を理解することは難しかった。
「彼の意識は、今、闇の中にあるわ。『死霊魔術師』の力を行使するためには、より多くの瘴気を取り入れないと駄目なの。それに・・・」
「それに?」
「多分、ウィードはこの闇の力を与えた者に操られている」
『操られている』
この言葉を飲み込んだ時、レイヴンはある事を思い出した。
それは『森の神殿』で、初めて会った時の様子である。
避難していた森の民たちのためにレイヴンが救援物資を提供した際、涙を流さんばかりに感動し、心底感謝の気持ちを示していた。
本当に優しいリーダーのイメージを彼に抱いたのである。
あれから、森の民の集落。物見櫓の上で会った時のウィードの表情や感じる雰囲気には、違和感しかなかった。
『森の神殿』で見せたのがウィードの本当の姿で、今、目の前にいるのが、その何者かに操られている姿だとすると、頷ける部分は確かにある。
「それで、その操っている奴に心当たりはあるのか?」
「ええ。私もその人に、この能力を与えられたのだから・・・」
ソフィアの『魔人化』とウィードの『死霊魔術師』。
いずれも強力なスキルと言って、差し支えなかった。
そんな能力を、簡単に与えられる人物・・・
その時、レイヴンは海の民で、『魔獣使い』となったディアンの顔が思い浮かぶ。
彼女もある人物から力を授かったと話していた。
「まさか、二コラ博士か?」
「よく知っているわね」
ズバリ、ビンゴ。
それにしても、ここまで、強力な能力を与えることができる二コラ博士とは、一体、何者なのだろうか?
ミューズ・キテラとも因縁があるようで、その人物への興味が湧いてくる。
「その二コラ博士とソフィアは、どこで知り合ったんだ?」
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