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開けてはいけない玉手箱
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「……山崎百合子、リリアン。へえ、フォロアー数五万人? すごいな。今日の隣のお宅訪問に出ることをSNSでも宣伝しているな。いいねが三千件ついている。これはすごいな」
「わたしの帯を百合子は自分でリメイクしたと嘘ついているのに、晴海は誰の味方なの」
「もちろん花ちゃんだよ。だけど、自分でリメイクしたとも知り合いがリメイクしたとも受け取れる言い方だったような。素直にきけばリリアン自身がリメイクしたって受け取るんだろうなあ。頭いいんだろうな。それに、花ちゃんからもらった帯にすこしばかり手を加えているかもしれないし、そうなると自分で作ったというのもあながち嘘じゃなくなる。だから、相手にしたら駄目だよ。騒ぎたてれば逆に恨まれ、SNSで花ちゃんを名指しで、盗作の濡れ衣の難癖をつけられたと嘆かれたら、逆に花ちゃんが悪者になり、後ろ指さされることになるかもしれない。なにせ、五万人のフォロアーだからなあ」
晴海はスマホを片手にわたしをなだめにかかる。百合子がそんな人気者だったなんて知らない。百合子は高校から地味で目立たない存在だったのに。
「じゃあ晴海は、このまま泣き寝入りをしろっていうの?」
最も信頼し頼りにしている晴海の口からあきらめろと言われるなんて思わなかった。
くやしさと悲しさと怒りで涙が盛り上がってくる。
「花ちゃんが怒るのはもっともだけど、そもそも着物のリメイクは花が思いついたわけでもないだろ?他人の見栄に本気で怒れば、気持ちも時間も消耗するだけだって。捨て置くしかないよ。リリアンが嘘つきだっていうのは俺がわかっているから。番組的に盛っているのは大目に見てあげるしかないよ」
「わたしの帯を百合子は自分でリメイクしたと嘘ついているのに、晴海は誰の味方なの」
「もちろん花ちゃんだよ。だけど、自分でリメイクしたとも知り合いがリメイクしたとも受け取れる言い方だったような。素直にきけばリリアン自身がリメイクしたって受け取るんだろうなあ。頭いいんだろうな。それに、花ちゃんからもらった帯にすこしばかり手を加えているかもしれないし、そうなると自分で作ったというのもあながち嘘じゃなくなる。だから、相手にしたら駄目だよ。騒ぎたてれば逆に恨まれ、SNSで花ちゃんを名指しで、盗作の濡れ衣の難癖をつけられたと嘆かれたら、逆に花ちゃんが悪者になり、後ろ指さされることになるかもしれない。なにせ、五万人のフォロアーだからなあ」
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