上 下
2 / 15

転生先は ‥‥‥ 貧乏

しおりを挟む
眼が覚めた。
うす汚れた部屋……
かろうじてベッドといえるものに寝ていた。
どこだろう、ここ‥‥‥

先ほどまでの真っ白の空間とは正反対な場所。
隣には、別の誰かが寝てる、
くさい……なんかくさい!!
アジアの田舎町の匂い??それも違う…
すぐ横には小さい子供が寝ている。

うん?
私も小さくないか??

などと、考えると急激に頭が動き出した。

「は!!」

思わず声をあげると、

隣で寝ていた妹が寝がえりを打った。

そう、妹だよ。
で、向こうでイビキをかいているのが兄2人。

私 アリア3歳。
貧乏の子だくさん。
兄弟は、兄2人に私と妹の4人。
ファミリーネームなんて、ない。はずだ。うん。

転生した。
添乗の仕事をしている時に事故にあい、
人を沢山、助けたからだって……

うん。うん。覚えている。
いや、思い出した………

特典に、お金持ちをお願いしなかったからかなぁ‥‥
サービスはないんだね。
は、は、貧乏だわ。

はぁ~
ため息をつく、26歳の記憶を持つ3歳児って‥‥‥
イヤじゃない??
さて、どうしよう。

とりあえず、ベッドを出てダイニング……なんて良いものではないが、
水を飲みに行く。

水もなぁ~
まぁ、アフリカに比べれば井戸から汲むし、
今まで飲んできたんだから免疫もついているよね。
甕にためていたコップに入れ、飲んでいると

父と母の声が聞こえてくる

「……まだ、早いか……」

「そうね3歳じゃね、あと3,4年後くらいが良いんじゃない?」

3歳って、私の事だよね?
何が早いんだろう。

「まぁ、他に3人もいるし。一人いても、いなくても一緒だしな、
でも外には出さない方が良いんじゃないか?
変な虫がつくだけならまだしも、攫われてもこまるし」

うん??

「まさかねぇ~、3歳の子を売ってほしい。なんて、大金だす人がいるとわね
……たしかに、アリアはこの辺りじゃ見ない器量だけど………
でも、このまま行けば、キレイになるのは確実だし、
もう少し育った方が高く買ってくれる人がでてくるんじゃないかしら?」

えっ、なんだって??
私を売る相談??

娘だよ……

前世よりも命は軽いし、人権もない世界なのどろうけど………
貧乏
と、言っても、何とか食べていけるぐらいだよね??

「じゃ、アリアは、外に出さないようにして育てて値段をつりあげよう」

あれ、決定事項??

チートで美貌を貰ったけど……
ダメじゃん、この世界。

とりあえず、ベッドに戻っていた方が良いよね?
聞かれたのが知れたら、すぐに売られそうだし。
……あと3年は猶予があるはず。うん。

たしか、魔法も運動神経も貰ったはず。
明日から鍛えよう。
いざという時に逃げて生活できるように。
とりあえず頑張ってみよう!!

今、記憶が戻ったのも、きっと神様からのギフトだ

努力は身を助ける。
前もそうだった!!
うん、やれば出来る子だもん私
しおりを挟む
1 / 2

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

なんか転生して神様からチート能力もらったけど俺雑魚じゃね?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:7pt お気に入り:1

追いかけっこを日暮れまで

ミステリー / 完結 24h.ポイント:42pt お気に入り:3

私のヒーロー達は可愛い

ライト文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

処理中です...