またですか

第一章 千代

前の自分？？

お風呂とお米の準備をして部屋に戻ると、ハイジのクリクリした目とぶつかる。
いっぱい寝て、ご機嫌な様子。

抱きかかえて1階に降りてリビングからつながるウッドデッキに出る。
ノートとペンはもってきたので、デッキにあるローテーブルにセットして、キッチンからアイスティーとハイジ用の水を持ってくる。
ハイジをデッキから階段で降ろし、芝生の庭で遊ばせながら、深呼吸ひとつしてからノートに向かう


前の私
リリアーヌ・ブランカ・ド・フランドルン

えっと
侯爵のフランドルンさん家の白魔法が得意なリリアーヌちゃん
スゴいな名前だけで個人情報ダダ漏れだね。これ。

うん？？
魔法？
あっ！！前世では魔法使えたのか？？
って事は、地球外生物？異次元？
だんだん妄想くさくなってきた。
私って電波系なのか？

家族:父(アラン)
　　  母(セリーヌ)

父:  家族ラブ。親バカ
　　侯爵。茶魔法、緑魔法が得意
　　魔法を生かし領地開拓に成功。
　　剣が得意
　　
母:  王家から降嫁
　　騎士をしていた父に惚れて押し掛け女房になった
　　父より12歳下。
　　普段ボケとしているが、熱い人。
　　白魔法が得意
　　社交は嫌い

婚約者:クリストフ・ドルタニア
　　　  ドルタニア王国の第三王子
　　　  結婚後は婿入り予定
　　　  血筋的には従兄弟
　　　 (王と母は異母兄弟)
　　 　 赤魔法が得意

うん。
突っ込みどころ満載

なんだろう。
この記憶。
思い出そうとすると、そこからワラワラと映像が出てくる。
さっきまで、名前すら頭になかったのに、キーワードを与えるとタンスの引き出しを開けたように小出し思い出す？
子供の頃のアルバムを見てる感じに近いかも。

って、事は
このノートやっぱり有効だわ

しかし、魔法かぁ～
もしかして、今も使えちゃう？？

試してみるのも悪くないよね。

ちょっとだけ。

やってみちゃおう