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スキルの検証
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俺はギルド地下の訓練場に入る。
「誰もいない。」
ギルドの訓練場はほとんど使われる事がない、使うのは新人研修ぐらいだが実際の所それすら行われていなかった。
「まあ、都合がいいか。」
俺は習得したスキルを使ってみる。
剣術、体術など身体を動かすスキルは問題なく発動出来る。
「なるほど、スキルがあるのとないのじゃ動きがまったく違うものになるな。」
剣を振るうだけでも、スキルの有無で早さ、切れ味に差がある。
「さて、魔法だが・・・どうやるんだろ?」
取りあえず、土魔法を意識すると身体から何かが出ていく感じがして、土の塊が目の前に現れた。
「なるほど、イメージか?」
俺は土で椅子をイメージする。
すると、目の前に土の椅子が出来た。
「へぇー魔法ってこんな感じなんだ?」
それから俺は覚えた火魔法、水魔法も使ってみた。
「いいねぇ~なんか俺、凄くない?」
初めて使った魔法に俺は興奮していた。
「じゃあ、回復魔法を・・・使う相手がいない!」
俺は現在無傷、回復魔法を使っても意味はなかった。
「・・・怪我人を探そう。」
俺はギルド1階のロビーに行った。
何人か冒険者はいるが、怪我人をしている人はいなかった。
「リリーさん、少し町に行ってくるね。」
受付をしているリリーさんに声をかけて町に向かう。
町に出るとナジミの治療院に向かう。
ここは怪我人の面倒をみてくれる心優しい医者がいる。
昔から俺も愛用していたが。
「先生いる?」
「なんだ、アベルか、どうしたら、またケガしたのか?」
この医者はライフさん。魔法は使えないが医術の腕で病気や外傷を治してきた名医だ。
「またとか言わないでくださいよ、それに今日はケガしてません。」
「だったら、なんだ?ここは遊びにくる場所じゃないぞ。」
「実は話せば長くなるんですけど・・・」
「なんだ?」
「回復魔法覚えたんで使ってもいいですか?」
「みじか!それに覚えたってどういう事だ?」
「・・・いろいろあったんです。」
「まあ、いいさ。だがどれくらいかがわからないとどうしようもないな。」
「ケガ人を見たらわかるかなと思ってきたんですけど。」
「患者を実験台にされても困る。」
「そうですよね~」
そこに1人のじいさんがくる。このじいさんは雑貨屋の店長ウルマさんだ。
「話は聞かしてもらった、アベル、ケガ人がいるんじゃろ?」
「ウルマさん、そうなんですよ。でも、回復できるかはわからないので何とも。」
「なら、ワシの腰を治してくれんか?」
「いいんですか?」
「かまわん、先生の治療でも完治はせんからな、試すだけでもいいわい。」
「ウルマさん、それは年のせいだって言ってるじゃないですか。」
「先生を恨みはせんが治るならなおしたいじゃろ?それにアベルも実験台に金はとらんじゃろ?」
「もちろんですよ。それでは始めますね。」
「おう、やってくれ。」
俺は回復魔法を使ってみる。
といっても意識して魔力を集めるだけだか。
すると手のひらが熱くなってきた。
「おお、なんか熱い。てか光ってる。これを当てればいいのかな?」
ウルマさんの腰に当ててみる。
「おおおお~こりゃ効くわい。」
「ウルマさん、痛みとか違和感とかありません?」
「まったくないのぅ、それより、気持ちいいぐらいじゃ。」
暫くすると熱がおさまる。
「どうですか?」
「うむ、これは!治ってるぞ。腰の痛みがまったくない!」
「回復魔法とは凄いな。」
「先生も試してみますか?」
「そうだな、昔の古傷も消せるのか?」
「わかりません。試してみましょう。」
ライフは服を脱ぎ背中を見せる。
そこには肩から腰にかけて大きく斬られた跡があった。
「これは?」
「昔、治した相手に逆恨みされてな、後ろからバッサリやられたよ。あの時は死ぬかと思ったさ。」
「よく生きてましたね。」
「運良く、俺師匠の元に運ばれたからな。何とか命は取り留めたが傷跡は残ってしまってな。けせるものなら消したいのだが?」
「やってみますね。」
俺は回復魔法を使った 。
熱くなった手をライフの背中に当て、傷跡をなぞる。
「おお、すごいもんじゃの。傷跡が消えておるわ。」
ウルマさんはライフの背中を見ながら感心していた。
「しまった!背中だと見れない。どうなってるんだ?」
ライフは振り返ってなんとか見ようとするが、
「先生、動かないでください。治せません。」
ライフに動きを止めてもらう。
「ふう、終わりましたよ。傷跡はもうありません。」
「本当か?」
「本当じゃ、ワシが保証しよう。」
ウルマさんがライフに告げた。
「アベル、ありがとう!長年の悩みが消えたぞ。」
「いえ、俺も回復魔法を使えましたから。」
「しかし、すごいものだな。これだけで食べていけるぞ。」
「それほどですか?」
「傷で困っているものは多くいるからな、知り合いに話してもいいか?」
「かまいませんけど、治療をメインにはしませんよ。あくまで冒険者ですから。」
「もったいないのぅ。」
話していると昼を告げる鐘が鳴り響く。
「あ、もう昼だ、すいません、リリーさんと約束してますので行きますね。」
「ちょっと、アベル!」
ライフの制止も聞かず、アベルはギルドに走っていった。
「誰もいない。」
ギルドの訓練場はほとんど使われる事がない、使うのは新人研修ぐらいだが実際の所それすら行われていなかった。
「まあ、都合がいいか。」
俺は習得したスキルを使ってみる。
剣術、体術など身体を動かすスキルは問題なく発動出来る。
「なるほど、スキルがあるのとないのじゃ動きがまったく違うものになるな。」
剣を振るうだけでも、スキルの有無で早さ、切れ味に差がある。
「さて、魔法だが・・・どうやるんだろ?」
取りあえず、土魔法を意識すると身体から何かが出ていく感じがして、土の塊が目の前に現れた。
「なるほど、イメージか?」
俺は土で椅子をイメージする。
すると、目の前に土の椅子が出来た。
「へぇー魔法ってこんな感じなんだ?」
それから俺は覚えた火魔法、水魔法も使ってみた。
「いいねぇ~なんか俺、凄くない?」
初めて使った魔法に俺は興奮していた。
「じゃあ、回復魔法を・・・使う相手がいない!」
俺は現在無傷、回復魔法を使っても意味はなかった。
「・・・怪我人を探そう。」
俺はギルド1階のロビーに行った。
何人か冒険者はいるが、怪我人をしている人はいなかった。
「リリーさん、少し町に行ってくるね。」
受付をしているリリーさんに声をかけて町に向かう。
町に出るとナジミの治療院に向かう。
ここは怪我人の面倒をみてくれる心優しい医者がいる。
昔から俺も愛用していたが。
「先生いる?」
「なんだ、アベルか、どうしたら、またケガしたのか?」
この医者はライフさん。魔法は使えないが医術の腕で病気や外傷を治してきた名医だ。
「またとか言わないでくださいよ、それに今日はケガしてません。」
「だったら、なんだ?ここは遊びにくる場所じゃないぞ。」
「実は話せば長くなるんですけど・・・」
「なんだ?」
「回復魔法覚えたんで使ってもいいですか?」
「みじか!それに覚えたってどういう事だ?」
「・・・いろいろあったんです。」
「まあ、いいさ。だがどれくらいかがわからないとどうしようもないな。」
「ケガ人を見たらわかるかなと思ってきたんですけど。」
「患者を実験台にされても困る。」
「そうですよね~」
そこに1人のじいさんがくる。このじいさんは雑貨屋の店長ウルマさんだ。
「話は聞かしてもらった、アベル、ケガ人がいるんじゃろ?」
「ウルマさん、そうなんですよ。でも、回復できるかはわからないので何とも。」
「なら、ワシの腰を治してくれんか?」
「いいんですか?」
「かまわん、先生の治療でも完治はせんからな、試すだけでもいいわい。」
「ウルマさん、それは年のせいだって言ってるじゃないですか。」
「先生を恨みはせんが治るならなおしたいじゃろ?それにアベルも実験台に金はとらんじゃろ?」
「もちろんですよ。それでは始めますね。」
「おう、やってくれ。」
俺は回復魔法を使ってみる。
といっても意識して魔力を集めるだけだか。
すると手のひらが熱くなってきた。
「おお、なんか熱い。てか光ってる。これを当てればいいのかな?」
ウルマさんの腰に当ててみる。
「おおおお~こりゃ効くわい。」
「ウルマさん、痛みとか違和感とかありません?」
「まったくないのぅ、それより、気持ちいいぐらいじゃ。」
暫くすると熱がおさまる。
「どうですか?」
「うむ、これは!治ってるぞ。腰の痛みがまったくない!」
「回復魔法とは凄いな。」
「先生も試してみますか?」
「そうだな、昔の古傷も消せるのか?」
「わかりません。試してみましょう。」
ライフは服を脱ぎ背中を見せる。
そこには肩から腰にかけて大きく斬られた跡があった。
「これは?」
「昔、治した相手に逆恨みされてな、後ろからバッサリやられたよ。あの時は死ぬかと思ったさ。」
「よく生きてましたね。」
「運良く、俺師匠の元に運ばれたからな。何とか命は取り留めたが傷跡は残ってしまってな。けせるものなら消したいのだが?」
「やってみますね。」
俺は回復魔法を使った 。
熱くなった手をライフの背中に当て、傷跡をなぞる。
「おお、すごいもんじゃの。傷跡が消えておるわ。」
ウルマさんはライフの背中を見ながら感心していた。
「しまった!背中だと見れない。どうなってるんだ?」
ライフは振り返ってなんとか見ようとするが、
「先生、動かないでください。治せません。」
ライフに動きを止めてもらう。
「ふう、終わりましたよ。傷跡はもうありません。」
「本当か?」
「本当じゃ、ワシが保証しよう。」
ウルマさんがライフに告げた。
「アベル、ありがとう!長年の悩みが消えたぞ。」
「いえ、俺も回復魔法を使えましたから。」
「しかし、すごいものだな。これだけで食べていけるぞ。」
「それほどですか?」
「傷で困っているものは多くいるからな、知り合いに話してもいいか?」
「かまいませんけど、治療をメインにはしませんよ。あくまで冒険者ですから。」
「もったいないのぅ。」
話していると昼を告げる鐘が鳴り響く。
「あ、もう昼だ、すいません、リリーさんと約束してますので行きますね。」
「ちょっと、アベル!」
ライフの制止も聞かず、アベルはギルドに走っていった。
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