箱入りの魔法使い

しゅん

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転入生

転入生

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決闘からそんなに日にちのたたない今日。
僕は相変わらずオカルト学部で魔法を極めてます。

1位を隠していた?クロさんは今日も隣で寝ています。
さっき凄いですね!って言ったら「ありがとー」で会話は終了してしまった。

3年の先輩(名前はハヤシ)は1人でオカルトを極めている。

前、ハヤシも決闘していたが、一瞬で負けてた。

決闘の勝ち点で僕も多少、番号が上がって今は205番だがもちろん希望の学科に移動できる成績ではない。

当分先になりそうだ。

「失礼ー!」

するとすこしチャラめの女子が2人部屋に入ってきた。
そしてコソコソと話した後「よろー」と言って出ていった。

ハヤシはため息をついて立ち上がった。

いつもは僕が呼んでも嫌な顔1つしないのに。

「どうかしたんです?」

「あ、き、君も来る?集会」

集会?

───

僕はその集会のために会議室に向かっている。

「あの二人さ、オカルト学部の、し、姉妹学部なんだよね、だから、め、面倒事よくお、押し付けられるの」

「嫌なら断れば──」

「無理、無理だよ」

その言葉には何だか重みがあった。

この人は自分が無理をしてしまうタイプなんだ。色んな人がいるんだな、と思った。

───

会議室に着いた。

荘厳な物かと予想していたがだいぶ異なり、本当に大人数で会議するために作られたような設計だ。

会議室だから当たり前だろうけど。

既に色んな学部が座っており僕みたいな付き添いがその近くに立っている。

「座りたい?」

ハヤシが気を利かせるが、流石に断る。

しばらくすると司会が座りそうな席にナツさんが来た。

「今日は集まってくれてありがとう、今日は転入生が来た話をしたい」

転入生?と周囲がザワつく。

「入学式やったばかりなのに、と思うやつはいるかもしれない。だが彼らの事情を我々が知る必要は無い、とりあえず今日は顔合わせだ、入ってきて」

ナツさんはパンパンと手を叩いた。

すると後ろからゾロっと4人が出てくる。

...4人もいるんだ.....。

男女2人ずつのその転入生達は自己紹介をし始めた。

「1年、番号391番、クエルタ」

「同じく1年、392番!サフィでーす!」

まるで正反対の性格の女子達がまず自己紹介した。
次は男子の番である。

「2年、274番ウラマ」

「3年、301番のパーティだぁ、よろしくぅ」

ウラマという人は中々強面で、パーティは癖がとても強い。

「彼女たちが転入生だ、皆にこれから仲良くするよう言っておいてくれ」

ナツさんの言葉でその集会は終わった。

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