箱入りの魔法使い

しゅん

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ジュリ

億千の

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「ねぇ本当にあいつ一人で良かったの?」

パーティは開かれた。見慣れた顔が椅子に座って余り物をバクバク食べている。

ナツの意思を継ぐもの達。

ゴルガナが椅子に変な座り方をしながら聞いてきた。

あいつ1人、というのはリッカ達の足止めだ。

わざわざ足止めせず普通に招けば良いのだが、歯止めが聞きそうにないので行かせてあげた。

分かったかもしれないが足止めに行ったのはイチバンだ。

「新参者はこういうのじゃなきゃな」

過去にもこのようなことがあったな。

「俺はなんてったってリッカを下に見てる訳では無い。なんなら俺より強いかも。若いモンはそういうところニブイよな」

───

いつもは着ないコートに慣れないバックパック。

周りから見ればただのハイキングに来た旅行者か何かだろう。

僕達は順調にトンポリの街に向かっていた。

「まずは街の人達の避難、それが優先だ」

そんなことを言っていたら気配を感じる。
いや普通に草が動く音だ。

誰かが歩いている。すぐそこで。

しかも大量に、だ。

大胆に灯りを炊いて歩く集団の先頭にはミスノルフさんがいた。

そして言ってきた。

「リッカ!?何故ここに...まぁいいこいつらを安全な場所まで避難させて欲しい。俺は戻ってあの破壊野郎をやってくる」

それは本気の目だった。

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