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1 絶対絶命ゴーカート
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その頃、乙葉は久遠が去ってから、ずいぶん時間が経っても、小屋の床で、柚子が家から持ってきた寝袋の中に入ったまま、ぐっすりと眠っていた。
しかし、だんだんと小屋の中が蒸し暑くなってきていて、気持ちよく眠ることができなくなっていた。
「うう……暑い……」
寝袋の外に手を出した乙葉は、苦しくなって寝言をもらした。
額からは汗が出て、何度も寝返りを打った。
そんな状況のせいか、さすがに一度、目を覚ました乙葉だったが、それでもまだ起きたくなくて、ついには寝袋から体を出し、まだ半分寝ぼけた状態で起き上がって、寝袋の上に寝転がると、ふたたび、眠りの体勢に入った。
「お姉ちゃん」
突然、柚子が、眠ろうとしている乙葉に向かって、話しかけた。
乙葉は聞こえないふりをした。
それでも柚子はあきらめず、
「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と、何度も乙葉を呼んだ。
「うーん……」
まだ寝ているし、これからも寝たいというアピールをしたくて、乙葉は寝言をいうふりをした。
残念なことに、柚子には、乙葉のその意図が伝わらなかったのか、
「ねえ、お姉ちゃんってば」と、起きない乙葉にこりず、いまだ話しかけてきている。
しまいには、乙葉の体を揺さぶってきた。
それで乙葉は、もう寝たふりをすることは、柚子にはつうじないのだと思い、
「もう、なによー」と、仕方なく、目をつむったまま返事をした。
しかし、だんだんと小屋の中が蒸し暑くなってきていて、気持ちよく眠ることができなくなっていた。
「うう……暑い……」
寝袋の外に手を出した乙葉は、苦しくなって寝言をもらした。
額からは汗が出て、何度も寝返りを打った。
そんな状況のせいか、さすがに一度、目を覚ました乙葉だったが、それでもまだ起きたくなくて、ついには寝袋から体を出し、まだ半分寝ぼけた状態で起き上がって、寝袋の上に寝転がると、ふたたび、眠りの体勢に入った。
「お姉ちゃん」
突然、柚子が、眠ろうとしている乙葉に向かって、話しかけた。
乙葉は聞こえないふりをした。
それでも柚子はあきらめず、
「お姉ちゃん、お姉ちゃん」と、何度も乙葉を呼んだ。
「うーん……」
まだ寝ているし、これからも寝たいというアピールをしたくて、乙葉は寝言をいうふりをした。
残念なことに、柚子には、乙葉のその意図が伝わらなかったのか、
「ねえ、お姉ちゃんってば」と、起きない乙葉にこりず、いまだ話しかけてきている。
しまいには、乙葉の体を揺さぶってきた。
それで乙葉は、もう寝たふりをすることは、柚子にはつうじないのだと思い、
「もう、なによー」と、仕方なく、目をつむったまま返事をした。
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