CLOVER

猫町氷柱

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えいっと蛇口をひねり水でからだについた唐辛子を洗い流した。
はあ、散々な目に遭ったわ。
夜の公園は人影一つなく何だかもの寂しい。
そいいえば私も捨てられる前はよく公園に連れてきてもらったな。
懐かしい光景が脳裏に思い出された。

いやいや、私は今や怪異となったの。
人を脅かして贅沢生活を手に入れるのよ。
ぐっと握り拳を天に再び電話を掛けた。

「……………」
ガチャ、よし、来た。

「私、メリー今、公園にいるの」

「……………まさか、オニイチャンのことつけてるんじゃないよね」

……………私はマニュアル通り電話を切った。

これで相手の家は契約で特定できた。
後は徐々に近づいて再び、電話を掛ける。
そして、最後は相手の後ろで掛け恐怖心を煽るのがセオリーだ。

一点厄介なのは契約が成立してしまうとその相手の自宅に入るか
見つかってしまうまで破棄出来ないという点である。
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