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第2章 始まりの地
第2話 死霊の還る場所レディベト
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少し俯いたのをよそ眼に面白いことを言った。
「でも、だからこそいい。いいかい、これから僕たちが向かうところの話をしておこう。今から僕たちはレディベトに向かう。そしてここの地下に保管されているある鍵をまず手に入れるんだ。この鍵の入手をロレッタ、君に一任したい」
一体何の鍵だろうか。それにその重要な役を私に……大役を任せてくれたことに驚きを感じつつも責任感の強いロレッタは素直に了承した。これは私を信用してくれている証なのだろうと心が高鳴った。
「一体なんの鍵なんですか?キーアイテムなら厳重に保管されてるのではないですか?」
「レディベトを廃村とした元凶となったお姫様の住む城に入るためのスペアキーだよ。彼女は首にワダツミの種を打ち込まれ狂ってしまった。元々優秀なネクロマンサーの家系でね、本当は優しいお嬢さんなんだけどある時、不治の病でご両親を亡くしてからは心を塞ぎ込んでしまってたんだ。その弱みを利用した黒魔導士は彼女を利用したってわけさ。とことん腐った連中さ」
拳を握りしめ虚空を見上げた。その後も色々話を聞くとアーデンシュレイン城のお姫様のリンネ=フォン=アーデンベルクが奴らの手に堕ちているらしい。そしてアシュトトは城の王家の墓守を担当し彼女との面識があるそうだ。
「そのお城のリンネさんを元に戻せば死霊は消えてもとに戻せるんですね」
「その通り、まずはレディベトで鍵を掻っ攫う。さあ行こう」
アシュトトは軽やかに歩み出した。霧は晴れ、雲の合間から日差しが降り注いでいた。
「でも、だからこそいい。いいかい、これから僕たちが向かうところの話をしておこう。今から僕たちはレディベトに向かう。そしてここの地下に保管されているある鍵をまず手に入れるんだ。この鍵の入手をロレッタ、君に一任したい」
一体何の鍵だろうか。それにその重要な役を私に……大役を任せてくれたことに驚きを感じつつも責任感の強いロレッタは素直に了承した。これは私を信用してくれている証なのだろうと心が高鳴った。
「一体なんの鍵なんですか?キーアイテムなら厳重に保管されてるのではないですか?」
「レディベトを廃村とした元凶となったお姫様の住む城に入るためのスペアキーだよ。彼女は首にワダツミの種を打ち込まれ狂ってしまった。元々優秀なネクロマンサーの家系でね、本当は優しいお嬢さんなんだけどある時、不治の病でご両親を亡くしてからは心を塞ぎ込んでしまってたんだ。その弱みを利用した黒魔導士は彼女を利用したってわけさ。とことん腐った連中さ」
拳を握りしめ虚空を見上げた。その後も色々話を聞くとアーデンシュレイン城のお姫様のリンネ=フォン=アーデンベルクが奴らの手に堕ちているらしい。そしてアシュトトは城の王家の墓守を担当し彼女との面識があるそうだ。
「そのお城のリンネさんを元に戻せば死霊は消えてもとに戻せるんですね」
「その通り、まずはレディベトで鍵を掻っ攫う。さあ行こう」
アシュトトは軽やかに歩み出した。霧は晴れ、雲の合間から日差しが降り注いでいた。
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