アスペでADDな母娘

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自閉症児 in Canada

【感覚過敏】

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悩める自閉症児達。

感覚過敏は私もあります。
私は味覚過敏です。
カナダにいる今でも
例えば特定のメーカーの牛乳はまずくて飲めません。


そしてアンナにもチャーリーにも感覚過敏はあります。
アンナは頭が感覚過敏で髪の毛を梳かすことができません。痛いのでしょう。これはしかたないので本人のコンディションがいい時に少し梳かす程度にとどめています。


チャーリーは手と足が感覚過敏です。
遊び盛りの2歳児ならなんでも手で触って確かめます。
しかしチャーリーは手が過敏なせいで物に触りたがりません。
食べ物も一切触らず、スプーンもなかなか触ることができない。これはとても発達によくないです。


なのでチャーリーはまずシリコンのおもちゃなど
手触りのいいもので遊ばせて
たくさん色んなものに触ってもらうようにしています。

問題なのは靴と靴下が苦手。
ただ、履くのは嫌がらない。
靴下を見せればすっと足を出してくる。
履くということはわかっている。
でもすぐにムズムズするのか、チクチクするのか
本人がどう感じているのかはわからないですが
スポッと脱いでしまうのです。


外がマイナスの極寒だろうと靴と靴下を脱ぎ、
さらにブランケットをかけてもそれさえ押しのけて足を出す。
足に何かがかぶさる感覚がどうもダメなようです。


しかしこれでは寒さから守ってあげられません。
チャーリーを寒い外に連れ出すことはとても難しいことです。
寒ければ無論癇癪を起こし、
でも靴も靴下も履けずブランケットも被れない。
さらに言葉も通じない。

そのためベビーカーは常に
レインカバーをかけ、中を暖かく保つしかありません。



感覚過敏は普通の人にはありません。
このくらい我慢しなさい、といつしつけは
自閉症児達をとても苦しめることになります。

だからこそ、とても難しい課題です。

幸いにも
アンナとチャーリーには聴覚過敏がないため、
掃除機も洗濯機もし放題。
誰も気にしません。

むしろ掃除機をかけ始めると
ソファの上でピョンピョン跳ねながら喜びます。
しかも、ふたりとも。
これは部屋が散らかっていて掃除したい時に
正直とても助かります。


感覚過敏は歳を重ねるにつれよくなる傾向があります。
小さいうちは本人に無理はさせず
できる限りの事はしてあげるのがいいのでしょう、きっと。
ただしあくまでも常に大人が主導権を握る。


いくら感覚過敏でも
髪は結びます。
アシュリーの意向でアンナの髪はとてもロング。
食事の時は結ばないと髪に食べ物がついてしまいます。

これに関してはアンナは我慢ができるようになりました。
途中歩き回ったり、
頭をグラグラさせたりしながら唸る時はありますが、
それでもなんとかがんばって乗り切ります。
本当に素晴らしいことです。
こうなるのにきっと長い年月がかかったことでしょう。

こちらも強く引っ張らないよう細心の注意を払うので、

思ったよりも痛くなかった
という経験が重なったのかもしれません。


どちらにせよ
感覚過敏は長い年月をかけて
よくなるもので、本人次第と言えるでしょう。
これからもアンナとチャーリーを見守っていきたいと思います。
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