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本音は?
しおりを挟む「やあ、宰相!ご機嫌いかがかな?」
彼は後ろから聞こえてきた声に殺意を覚えながら
「ご機嫌麗しく、王太子殿下。」
と努めて冷静に返す。
「酷いねぇ。僕と君の仲じゃないか、そんな他人行儀にしなくても良くないかい?」
「いえ、私と王太子殿下の間には天と地よりも間が空いておりますので。」
「そんな風に言わないでよね。幼馴染でしょう?僕ら。」
「どっかの誰か様が帝国を落としてくれやがった所為で宰相が倒れ若輩者の私に宰相の地位が巡って来たことに殺意を覚えている訳では有りませんから。」
「本音は?」
「彼女との時間が減った。」
「………。それはごめん。」
王太子は悪いことしたなぁと謝るが
彼はにっこり悪魔と呼ばれている笑顔で
「いえいえ、殿下が帰って来たら書類を山に成る程執務机に置いて
置くだけの事ですから。」
「………。酷くないかなぁ。それ。」
「幼馴染でしょう?
これでもまだ良い方です。
これから王女殿下の国に行って正式にプロポーズをして一応、国同士の約束になっているから、結婚式にそのあとは王冠を戴く。それなら、書類も増えて当然ですよね。」
「………。はい。僕の姫との時間が………。」
「私だって減っている。
おかげで気づくのはやらかす直前だぞ。」
「まあ、うん。あの子だから。」
「知っている。」
と諦めたように男二人はため息をもらした。
王太子は思い出したように
「そういえば、元帝国の姫を君の嫁にどうかという話が来ていて、あの子が君に相応しくない、元帝国の姫こそが相応しい。という噂が流れていたよ。」
彼は凄絶な笑みを浮かべると
「元帝国の後始末をつけたのは私なのだがな。
属国の癖に分不相応だと思わないのか?
殿下、ありがとう。
帝国の元皇族用の予算2割カットして置いてその分を殿下の結婚式の代金に上乗せして国民への祝い金を増やして置く。」
王太子はふんわりと王子様のような笑みで目だけは殺意を浮かべながら
「うん。それが良いと思うよ。
僕の姫を悲しませて、あの子まで悲しませようとするんだもの。
生温いような気がするけどね。」
彼は苦笑いをしながら
「キレるなよ。後始末をつけるのは私なんだからな。」
「りょーかい!」
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