一瞬の永遠を

朱雀

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教科書の落書き王

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授業中。

暇で暇でしょうがない時がある。

教壇で話す先生の言葉も聞き飽きて、

しかし、寝るほどでも無い。

そんな時、

暇を持て余した手が、

無意識にペンを走らせる。







教室の扉がガラッとうるさく鳴った。

雑談をしていた八神と立花は音がした方に顔を向ける。

視線の先には河本がキョロキョロと教室内を物色、

し始めたと思えば

二人の姿を見つけ、パッと笑顔で駆け寄ってきた。

「教科書貸して!」

どうかしたのかと二人が尋ねる前に河本が食い気味に要件を述べた。

「……なんの教科?」

「世界史!!」

いつもの事なので特に驚きもせず八神が対応する。

「……ん?世界史?」

カバンに片手を入れたまま少しフリーズ。

何も取らずに体制を戻し河本を見る。

「今日、世界史無いわ。」

「えぇぇぇ!!!」

オーバーなリアクションをしている河本にすまんと手を軽くあげる八神。

絶望した顔の河本の目の前に"世界史"と書かれた本が差し出された。

「はい。」

いきなり現れた世界史の教科書と

河本が来てから何も喋らずニコニコと笑っていた立花を見比べる。

「やったぁぁー!ありがとう!」

「はぁい。」

大喜びで教科書をもって飛び出していく河本に

ひらひらと手を振る立花。




「……なんで持ってたの?」

「毎日教科書を持って帰る真面目ちゃんなんて大輔くらいだよ」

ニコニコと笑いながら頬ずえをつく立花を横目に

少し腑に落ちない顔の八神は次の授業の準備をした。








この後、授業が終わってすぐに八神達の教室へ戻ってきて、

教科書を貸してくれた立花に文句を言う河本は

先生からの呼び出しを食らった。





なんでも、

授業中、教科書をみてずっと爆笑していたらしい。


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