ジャージのおじさんチート異世界探検記

ビッグバン

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オレンジの後悔前編

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またあの時の夢か。もうとっくに諦めがついたと思っていたのに心のどこかでまだ君を追いかけている様だ。

ツタ ムハンマドはベッドから飛び起き、顔を洗い、洗顔用品を塗りながらこう言った。
皮肉だわね。生きてる時は今ほど気にしていなかったのに死んでから大切だった事に気づくなんて貴方は天国からこんな私を軽蔑の目で見て笑ってるのかしら。

今思えば俺は酷い夫だった。仕事ばかりで育児もせず、むしゃくしゃしては妻や子供に八つ当たりばかり。

金は十分にあったはずなのに妻や子供には節約させ、自分はバカ高いゴルフクラブを何本も買っていたな。それに、妻や子供に仕事だと言って夜の街で遊び歩いたりしたな。

子供のおもちゃを見つけては妻と子供を呼び出し無駄使いだと喚き散らしおもちゃを破壊してゴミ箱に。

妻の化粧品も見つけるたびに浮気を疑って大声で喚き散らしたな。

そんな私が今や自分で化粧品使ってる何て貴方笑うかしら。それとも軽蔑するかしら。

ツタは懐に入れていた。妻の写真を出してこう言った。

そう言えば今日が貴方の命日だったわね。思い出すわね。あの日もこんな曇った日だったわね。ツタは目を閉じて昔を思い出し始めた。

メガネをかけたガリガリの男性新入社員のカルビンは部長のツタにこう尋ねた。
部長。珍しいですね。部長が定時上がり何て。

そうかね。

そうですよ。いつもは遅くまで残って僕達
新入社員の仕事手伝ってくれてるじゃないですか。今日も部長の手助け期待してたんですよ。

ケルビン君。いつまでも私に依存するんじゃない。子供ではないのだから。そもそも俺は君の教育係ではないのだぞ。分からない事は教育係に聞きたまえ。

はい。すいません。

分かればよろしい。

ところで部長。何で今日は定時何ですか。

はあ。俺が定時で帰るのがそんなに珍しいかね。今日は妻の誕生日なんだ。だから妻に花でも買って帰ろうと思ってね。

ああなるほど。だから。最近。女性を口説いてたんですね。

口説く。人聞きの悪い事を言わないでくれ。
私は花に詳しくないのでどの花が良いか実際に来てもらって。選んで貰った。だけだ。

えっ。本当ですか。部長。同僚の女性社員のマウナさん。部長に花を渡されて告白されてその後一緒に料理作ったって言ってましたけど。

全くの誤解だ。彼女とは。何ともない。

そんな事言って。本当は嬉しいんでしょう。マウナキレイですからね。その上スタイル抜群。

しつこいな。君。俺は妻一筋だ。あんまり上司をからかうんじゃない。

はい。すいません。

全く。素直なんだかひねくれてるのか分からん奴だな。君は。

ひねくれてるのはお互い様でしょ。部長。部長自分の気に入った人や大事な人ほど雑で乱暴に扱うくせに。

何か。言ったかね。

俺がいつものやりとりをしていると後ろから響き渡る様な澄んだ女性の声が聞こえて来た。

部長。遅いですよ。早く来てください。社員食堂の使用許可取って来ましたから早く行って下さい。奥さんに手料理持って帰って奥さん喜ばせるんでしょ。

そうだった。急がねば。ありがとう。マウナ君。

私は社員食堂に全力で走って言った。

部長も不器用だよね。そう思わない。マウちゃん。

そうですね。マウちゃんはやめて下さい。部長。奥さんの目の前では恥ずかしくて料理出来ないから。私の家で料理を作って店から持ち帰った事にして毎回料理を妻と子供に食べさせてるみたいなんですよ。

本当不器用ですよね。それが原因で妻からは私の料理より店の方が良いのとか言われてカッとなってケンカになってしまったとか言ってましたよ。

うわっ。不器用。本当に。あの人不器用ですね。

まあ。それが良いところでもあるんですけど。

その後俺はは料理を作り終えた私は玄関の前までやってきた。

ふふふ。デリポーン。喜ぶだろうな。君の好きなトムヤム揚げ作って来たんだ。それに今回はちゃんとマンランが好きなガパオライス
も作ってきたんだ。

俺はチャイムドキドキしながらを押した。ピンポンという音が響き渡る。

普通ならチャイム何て押さずにカギを開けて入るが今日は特別な日。ちょっとしたサプライズでも仕掛けようと思っての行動だった。

しかし、何度チャイムを押しても妻はカギを開けてはくれなかった。

何で開けてくれないんだ。

さては俺が普段この時間帰って来ないから。家事をサボって出かけているのか?帰ったら説教だ。

俺ははだんだんと腹が立って来た。俺が普段必死になって働いてる時間に妻は私の金を使って遊び歩いてると思うと感謝の気持ちが吹き飛び怒りが湧き上がって来た。

俺はイライラしながらドアを開けた。

その時、何故か寒くもないのに背筋が凍りつく様な悪寒を感じた。何となく見なくても何が起こったか理解できた。

それでも確かめずにはいられなかった。

リビングのドアを開けた時私は我が目を疑った。
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