ジャージのおじさんチート異世界探検記

ビッグバン

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頼もしき仲間チート能力の女魔法使い

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アマレットは急な展開にまたも頭が追いつかなかった。なぜ、私が魔王軍の幹部だったこの女と魔王を倒す旅に出ているのか。アマレットは放心状態になっていた。体には幹部だった女が抱きついている。 

なぜ、こんな事になったのかとアマレットは回想を始めた。時は数十分前にさかのぼる。それは村人達から勇者として、手厚い歓迎を受けていた時だった。突然村が魔王の幹部率いる軍団に襲われたのだ。

魔王の幹部の一人魔法使いのゼルモダは村人達に向かってこう脅迫した。

「お前達が魔王様に刃向かい勇者を召喚しょうとしている事は分かっている。大人しく投降すれば偉大なる魔王様は村人を皆殺しにはしないだろう。さあ投降するのだ。」

村人達はアマレットに言った。

「村をお救い下さい。勇者様あなただけが頼りなのです。」

アマレットは村人達の態度に少し腹を立てながらこう言った。

「村人達よ。よく聞きなさい。あなた方の態度は非常に不愉快です。なぜ、自分達で戦おうとしないのですか。敵が大勢いるからですか?それとも相手が強いとわかっているからですか。私の時は村人総出あんなに勇敢に戦ったというのに。あなた方は集団で少数の人達をいじめることしか出来ない卑怯者の集団なのですか?それとも、自分達より弱い相手としか戦えない腰抜け共の集まりですか?
違うというなら態度で示しなさい。貴方達が勇敢に戦いこの村を守ると言うなら、私も手を貸すのはやぶさかではありません。」
 
アマレットは優しい口調で村人達を諭すようにこう言った

「ですが、まず戦いは回避すべきです。双方に戦いは何の得もありません。未知なる者を恐れ恐怖する気持ちはよくわかります。しかし、それでは争いを生むだけです。恐怖を乗り越え和解するのです。今から私が魔王軍に掛け合い和解案を提示します。」

その時だった。後ろから拍手の音が聞こえ何とそこにはゼルモダが立っていた。

ゼルモダはアマレットに対してこう言った。 

「その必要はない。見た所、お前が勇者のようだか、私は魔王様にこう言われている。
勇者がもし召喚されていた場合、村人共を皆殺しにし、勇者の首を送り届けろとな。だが、気が変わった。勇者よ、貴様がその首を捧げると言うのなら。村人達をすくってやろう。どうする勇者よ。」

アマレットは答えた。流石に私も大人しく首をくれてやるほど紳士ではない。

首が欲しければ力ずくでかかってこい。

ゼルモダは嬉しそうに笑うとこう言った。

「あんたますます気に入ったよ。勇者よ、お前との戦いは正々堂々一対一で行おう。外に出ろ勇者よ。」

アマレットは外に出て、村人や魔物に邪魔されない野原にやってきた。

そして、魔王軍側からこの戦いの合図を知らせる。鐘の音が響いた。

勝負は一瞬だった。先行はゼルモダどんな相手も一撃で殺す即死魔法を放つがアマレットには通じない。
アマレットゆっくり近づくとゼルモダに寸止めでパンチを放った。ゼルモダは風圧で吹っ飛んだ。

こうして、アマレットは勝利を収めたのだった。しかし、それで終わりではなかった。魔王はゼルモダに負けた瞬間魔物になり、パワーアップする洗脳強化の呪いをかけていたのだ。ゼルモダは涙を流しながらアマレットに頼み込んだ。

「こんな醜い姿で生きるくらいならいっそ殺してくれと。」
 
アマレットは過去の自分も似たような事があった事を思い出した。そして、こう言った。
安心しろ。 そして、アマレットはこう思った。

皮肉な者だな、運命はかって、私も同じ立場に置かれていたというのに今度は救う立場になろうとは、アマレットはゆっくり彼女に近づくとヘルメットの機能を使い、洗脳を解き彼女を元の姿に戻した。

そして、その後、幹部の敗北を知った。魔王軍の残党は逃げ帰った。彼女をおいて。そして、結果彼女は今のようにアマレットにデレだのだった。

そして、当のアマレットも帰る所のない彼女を不憫に思い共に魔王討伐の旅に出るのだった。

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