廃墟の妖怪さん

お化け改革

なるほど。君達の言いたい事はわかった。
君達はただ、誰もいない場所で仲良く暮らしたいわけか。

鈴木はなるべく目線を合わせないように上を向きながらこう言った。

しかしね。君達、何の許可もなく建物に居座ってここを自分達の家だと言ってもそれは人間の世界では通用しないよ。

和服姿の女は震えながらこう言った。

なら、私達はどうすればいいんですか。私達は何百年もこの場所にいるんですよ。いまさら引っ越すなんてできません。

なるほど。ならば君達が納得のいく様にしようじゃないか。

簡単な話さ。君達が安心して暮らせる様にこの土地を買い取ればいいのさ。

ちょうど。よかった君達には俺が考えた金儲けに協力してもらうよ。君達は土地が欲しいんだろ。なら俺が考えた金儲けに協力してくれないか。

君達は土地、俺は金、お互い利益のあるいい話だろ。