東西妖怪大戦争

ビッグバン

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第2章 主人公のいないストーリー

丹念

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その頃、千葉八幡の藪知らずふきんでは坊主達から独立した一人の祓屋が初戦闘をしていた。

八幡の藪知らず、そこは昔から人が立ち入ってはならない禁足地。広さとしては18メートル程で決して広くなく走れば10秒もかからず通り抜けられる程の広さだが足を踏み入れたが最後、神隠しに遭い決して帰ってこれなくなることから。街中にあるにも関わらず、今も壊される事なく残っている禁足地である。

そして、その実態は昼でも常に地獄の入り口が常に開き亡者達が常に溢れ出しているあの世につながる穴の様な場所だった。

普段は近くに立てられている神社のおかげで普段は亡者が溢れ出す事は無いが溜まりすぎよると溢れ出してくるため。
月に一回溜まった亡者達を送り返さなければならず、毎月凄腕で最悪帰ってこなくても困らない祓屋が派遣される場所なのた。

そして、今回派遣された祓屋はいつもと違っていた。まるでロボットの様な仏をイメージした黄金の鎧を見に纏い、千手観音の様に幾つもの手をはやしたその姿はまるで動く仏像のようだ。

ナビッと。勝利への最短距離を教えてくれ。

ナビは見たこともない人面犬をサイボーグにした様なデータにも無い異形の怪物の解析を始め答えを導き出した。

了解。右斜め方向溝落ちに55度の角度で拳を打ち込んでください

okい。やっぱ時代はハイテクしょ。あの坊主共のやり方は古くて時代遅れなんだよ。

京都の亡者迎撃僧兵集団鬼道衆をクビになったおれは従来の法力を込めた道具と機械の力による速度と正確さに目をつけたその結果生まれたのがこの悟りアーマ。

この鎧が完成した今、仲間など必要ない。どんな敵も機械のチカラで一撃で解決出来るからな。ここにいる亡者達を倒してそれを証明してやる。

そう考えている間にアーマが自動的に移動し法力のこもった拳を敵の弱点の箇所に的確に打ち込んでいた。

敵は一撃で地面にのたうち回り、戦闘不能になった。

今の時代はこれくらいスピディでスタイリッシュでないとな。

そんじゃあ。決めちゃいましょうか。
懐から封印の札を出した瞬間、サイボーグかされた怪物は急に喋り出した。

ふふっ。これで、終わると思うなよ。わたしはただの囮にすぎない。お前がこうしている間にも西洋妖怪の本隊は京都に攻め込んでいる。そして、油断したな。若僧。こうしてる間に毒ガスをお前に放った。身勝手な人間達に殺された痛み身をもって味わうがいい。

バカは。お前だ。機械に毒が通じるわけないだろ。それに、敵に情報を教える何て間抜けにも程がある。西洋妖怪とか言ったな。なるほど。そう言う事か。お前あれだな。京都に攻め込んだは良いが速攻であの坊主共にあの世に送り返されたザコだな。

なぜそれを。

図星かよ。なるほど。だとしたらほっとけないな。俺も京都に行こう。待ってろよ。坊主共。生まれ変わった私の実力にひれ伏すがいい。

こうして、科学と法力の使い手丹念が戦場に舞い戻るのだった。
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