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陸前浜街道
栃木屋2
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五木寛之って誰?
早速Google先生で検索・検索っと。
ううん。
いまいち知った作品が無いなぁ。
あ、「青春の門」は名前だけ知ってる。
読んだことないけど。
まぁ私は社長の秘書をしている以外は、文学畑の人間じゃないしなぁ。
「ねぇ、お姉ちゃん。その作家先生って凄いの?…お姉ちゃん?」
お姉ちゃんが呆然としてiPhoneを握り締めているんだけど。
何なの何なの?
改めてwikipediaをチェックしてみよう。
あ、この人も早稲田OBだ。
「先生?何故、五木先生とご縁があるのですか?」
「んん?」
お姉ちゃん、食い付き過ぎですよ。
栃木屋に向かう道すがら、赤い自販機を見つけた社長は、お気に入りの練乳入り甘い甘い、要はMAXコーヒーを手に入れてご機嫌だ。
私はサイゼリヤのドリアでご満悦になる女子だけど、それよりも安い140円で全てを受け入れてくれる男性だったりする。ミラノ風ドリアは400円くらいだから、私より安い。
「とある劇団でね。著作紀行文の百寺巡礼とTBSラジオで昔放送していた''五木寛之の夜''って深夜放送をミックスさせた舞台を演ってね、その原案と脚本を請け負った事があるんだ。」
「百寺巡礼は、事務所の倉庫に本とDVDがありましたね。」
「テレビ朝日で日曜日に放送してたんだって。僕の父が朝方寝ぼけ眼で眺めていたんだそうだ。その後に薬師丸ひろ子がナレーションを務める食事・食材の番組があって、セットで週末のお楽しみにしてました、と。」
「はぁ。」
社長のお義父さんだけあって、その趣味の広さは私如きじゃ簡単に見渡せないよ。
その薫陶を受けた社長もまた似たもの同士だし。
「それで本は発売と同時に買い揃えたけど、DVDを買う程じゃないなって買い控えてたと。最近、ブックオフの500円コーナーで見かけて、売っている分だけまとめ買いしてました。」
「飛び飛びだったのは、そのせいですか。」
「NHKで放送していた、深田久弥の日本百名山とか、原作有りのドキュメンタリーは父の好物だからね。」
ところで、そのドキュメンタリーと深夜放送をミックスさせた舞台って何?
何をどうやってどうなったの?
うちの社長の事だから、奇妙奇天烈な奇行と共に形にしたんだろうけど。
「それで、権利の使用許可を劇団が貰いに行った流れで、対談の話が来たんだ。僕がちょうど永井荷風のエッセイを書いていたのと、五木寛之さんと永井荷風は市川に住んでいた事があったから。」
「話の中で、幸田露伴と幸田文も市川市に住んでいたことも出て来てね。もっと力を抜いた話だったんだけど、変に高尚になってしまって、舞台のパンフレットに載せる小さな対談のはずが月刊文芸誌に載っちゃった。」
「また軽~くとんでもない事しましたし、言いますね。ほら、お姉ちゃんを見て下さい。」
すっかり尊敬の眼差しが、シン・ゴジラのビーム並みに社長を貫いているから。
つうか、早稲田凄えな。
★ ★ ★
また世界に入り込みかけているお姉ちゃんの治し方を伝授しよう。
両手を握って、上下にぶんぶん振りましょう。
こうやって。
ぶんぶん。ぶんぶん。
「あら、ただいま。理沙。」
「おかえり、お姉ちゃん。」
ただし、よほど親しくならないと、お姉ちゃんの日本拳法の餌食になるから注意しましょう。
可愛い妹ちゃんからの忠告だよ。
★ ★ ★
栃木屋さんって、これ、料亭じゃないの。
私、料亭なんて入った事ないよ。
なのにまぁ、社長とお姉ちゃんは気軽に女将さん(って言って良いのかな。もっと格上の様な)と挨拶してるし。
お姉ちゃんは名刺を渡しているし。
私も名刺ならあるけど、社長が挨拶しかしてないのに、姿形ファッション全てがお子様ランチな私が出すのは頓珍漢なので出さない出さない。
(3ヶ月前の私なら、多分恥ずかしげもなく出しただろうなぁ)
「ランチではなくコースで宜しいのですね。」
「ええ、1番お高いコースで。」
「でしたら、お1人様14,800円が当店で1番高い特別なコースとなります。」
「そちらでお願いします。」
……ねぇ、お姉ちゃん?
女将さん?
なんかわざとらしく感じるのは何故かな。
あとお昼ご飯にイチマンゴセンエンですか?
さっきも言いましたけど、私は400円のドリアで動いている女ですよ。
…大体、お品書きにあるランチメニューの松花堂、3,300円て書いてあるんですけど。
………
たまには接待の場所に出掛けて行くし、居酒屋や小料理屋で食べる事もあるらしい社長は、鮑の香草焼きだの、松茸の土瓶蒸しだの、サシで真っ白な半生牛肉の石焼だのを何の気なしに食べてるけど。
私はこんなん、家族旅行で行った旅館飯でしか縁がないので、なんか口の中で溶けてく快感だけ味わいました。
社長の素材感を徹底的に活かした料理は病み付きにされてる私ですが、たまにはプロの料理人が作る、お高い料理を食べる事も大切だと思いました。まる。
……こんな環境の家に嫁に行って、まともな料理が出来るのか。私。
………
「こちらでどんなお話をされていたんですか?」
「永井荷風は戦前に自宅を偏奇館と名付けて独り暮らしをしていた事はご存知ですか?」
「麻布の方ですよね。ペンキを塗ったから、ペンキから偏奇と付けたって事は知っています。確か空襲で焼けたとか。」
おやおや。
大切なお嫁さんと妹を放り出して、何やら小難しい話を始めるようですよ。
情け無い話だけれど、現役の学生の分際で、永井荷風と言われても全く知識が足りない。
ええと、なんか日記を書いてたね。
あと、向島だかどこかの花街の物語は知ってる。
「戦後、永井荷風は市川市に終の住処を構えます。今の京成線菅野駅の近所ですね。」
「隣の駅ですねぇ。…なんか文豪と呼ばれている方が、急に身近になりました。」
「永井荷風は菅野から浅草に通ったんです。彼は江戸趣味というか、近代化で失われた景色を求めて戦後は放浪するんです。元々、小石川の生まれですから、それこそモダンボーイだったんだけどね。」
「小石川…私の会社だと神田川の向かいです。ますます身近になりました。」
お姉ちゃんの会社…あぁ、小石川って後楽園か。
社長とプロレスを観に行った事あるね。
しかも女子プロレス。
私は格闘技方面はさっぱりだけど、パンツ丸出しで演舞する空手ガールが友達にいるので、あらかじめ観に行く団体(たくさんあって、どこがどこだかわからない)のおススメ選手を教えてもらったけど、印象に残ったのは私でも知ってるアジャコング選手が灯油缶片手に大暴れして観客席に傾れ込んで。
……招待席で涙目になって社長にしがみついていると、近寄って来たアジャ選手が、急に淑女になって社長に挨拶して、リングに戻って行った事だ。
……うちの社長はなんなんだろう。
「幸い、市川市のこの辺りは昔から続く御屋敷街だったので、永井荷風が好む昔がまだ残っていたんですよ。」
「確かに。JR沿いは近代的なデザインハウスかタワーマンションが多いですが、京成線から北は結構坪数の広いお屋敷がまだありますね。さぞかしお高いんでしょうね。」
「おや、葛城さん、住みたいですか?」
「通勤には便利そうですが、混むから嫌です。」
それはまぁ、わかる。
けど、その発言の裏には、「結婚して専業主婦になったら、その限りではありません」って意思が見え隠れしてしまうのは、姉妹ゆえの不幸だ。
「プロゴルファーも住んでいたとか。」
「あぁ、ジャンボ尾崎さんね。」
誰それ?
いつもなら社長の言う事でわからない事は、直ぐに検索するのだけど。
飯が美味くて、そんな気にならねぇ。
「あと、ジャガーさん。」
ゴホッ。
何を言い出すお姉ちゃん?
食べたのが高野豆腐でよかった。
全部口の中で収まった。
「ジャガー星に帰っちゃったね。」
しや、社長?
何言ってるの?
「僕は昔、本八幡の古本屋にぶらりと立ち寄ったら、あの格好のジャガーさんがCDを漁っているところに出くわしたよ。」
「私は千葉テレビでしか見た事ありません。羨ましいなぁ。」
………
「小林信彦って言う作家が居てね。テレビ放送初期は放送作家もやってて、渥美清や植木等と親交のあった人。」
「お名前だけは。確か文春でエッセイを連載されていた方ですね。」
その人は、お義父さんが愛読してるね。
「日本の喜劇人」とか、書いた人だ。
「その人が、ある時に総武線の快速だか各駅だかのホームで電車待ちをしていたら、向かいのホームに永井荷風がいたそうだよ。例のパナマ帽を被っていたから、直ぐわかったって。」
「作家さんなら、永井荷風先生の人相をご存知でしょうしねぇ。」
「ついでに身長が180センチあった人だから、まだ小柄な日本人の中でも頭ひとつ抜きん出ているから、やたら目立ったって。浅草に行くか、帰るかだったんだろうねぇ。」
なるほど。
今でこそ対面に座るはお姉ちゃんだけど。
例え相手取るのが五木寛之さんだとしても、これだけ無駄知識が途切れないと話も盛り上がるし、小欄だけで発表するのはもったいなくもなるよね。
うまうま。
早速Google先生で検索・検索っと。
ううん。
いまいち知った作品が無いなぁ。
あ、「青春の門」は名前だけ知ってる。
読んだことないけど。
まぁ私は社長の秘書をしている以外は、文学畑の人間じゃないしなぁ。
「ねぇ、お姉ちゃん。その作家先生って凄いの?…お姉ちゃん?」
お姉ちゃんが呆然としてiPhoneを握り締めているんだけど。
何なの何なの?
改めてwikipediaをチェックしてみよう。
あ、この人も早稲田OBだ。
「先生?何故、五木先生とご縁があるのですか?」
「んん?」
お姉ちゃん、食い付き過ぎですよ。
栃木屋に向かう道すがら、赤い自販機を見つけた社長は、お気に入りの練乳入り甘い甘い、要はMAXコーヒーを手に入れてご機嫌だ。
私はサイゼリヤのドリアでご満悦になる女子だけど、それよりも安い140円で全てを受け入れてくれる男性だったりする。ミラノ風ドリアは400円くらいだから、私より安い。
「とある劇団でね。著作紀行文の百寺巡礼とTBSラジオで昔放送していた''五木寛之の夜''って深夜放送をミックスさせた舞台を演ってね、その原案と脚本を請け負った事があるんだ。」
「百寺巡礼は、事務所の倉庫に本とDVDがありましたね。」
「テレビ朝日で日曜日に放送してたんだって。僕の父が朝方寝ぼけ眼で眺めていたんだそうだ。その後に薬師丸ひろ子がナレーションを務める食事・食材の番組があって、セットで週末のお楽しみにしてました、と。」
「はぁ。」
社長のお義父さんだけあって、その趣味の広さは私如きじゃ簡単に見渡せないよ。
その薫陶を受けた社長もまた似たもの同士だし。
「それで本は発売と同時に買い揃えたけど、DVDを買う程じゃないなって買い控えてたと。最近、ブックオフの500円コーナーで見かけて、売っている分だけまとめ買いしてました。」
「飛び飛びだったのは、そのせいですか。」
「NHKで放送していた、深田久弥の日本百名山とか、原作有りのドキュメンタリーは父の好物だからね。」
ところで、そのドキュメンタリーと深夜放送をミックスさせた舞台って何?
何をどうやってどうなったの?
うちの社長の事だから、奇妙奇天烈な奇行と共に形にしたんだろうけど。
「それで、権利の使用許可を劇団が貰いに行った流れで、対談の話が来たんだ。僕がちょうど永井荷風のエッセイを書いていたのと、五木寛之さんと永井荷風は市川に住んでいた事があったから。」
「話の中で、幸田露伴と幸田文も市川市に住んでいたことも出て来てね。もっと力を抜いた話だったんだけど、変に高尚になってしまって、舞台のパンフレットに載せる小さな対談のはずが月刊文芸誌に載っちゃった。」
「また軽~くとんでもない事しましたし、言いますね。ほら、お姉ちゃんを見て下さい。」
すっかり尊敬の眼差しが、シン・ゴジラのビーム並みに社長を貫いているから。
つうか、早稲田凄えな。
★ ★ ★
また世界に入り込みかけているお姉ちゃんの治し方を伝授しよう。
両手を握って、上下にぶんぶん振りましょう。
こうやって。
ぶんぶん。ぶんぶん。
「あら、ただいま。理沙。」
「おかえり、お姉ちゃん。」
ただし、よほど親しくならないと、お姉ちゃんの日本拳法の餌食になるから注意しましょう。
可愛い妹ちゃんからの忠告だよ。
★ ★ ★
栃木屋さんって、これ、料亭じゃないの。
私、料亭なんて入った事ないよ。
なのにまぁ、社長とお姉ちゃんは気軽に女将さん(って言って良いのかな。もっと格上の様な)と挨拶してるし。
お姉ちゃんは名刺を渡しているし。
私も名刺ならあるけど、社長が挨拶しかしてないのに、姿形ファッション全てがお子様ランチな私が出すのは頓珍漢なので出さない出さない。
(3ヶ月前の私なら、多分恥ずかしげもなく出しただろうなぁ)
「ランチではなくコースで宜しいのですね。」
「ええ、1番お高いコースで。」
「でしたら、お1人様14,800円が当店で1番高い特別なコースとなります。」
「そちらでお願いします。」
……ねぇ、お姉ちゃん?
女将さん?
なんかわざとらしく感じるのは何故かな。
あとお昼ご飯にイチマンゴセンエンですか?
さっきも言いましたけど、私は400円のドリアで動いている女ですよ。
…大体、お品書きにあるランチメニューの松花堂、3,300円て書いてあるんですけど。
………
たまには接待の場所に出掛けて行くし、居酒屋や小料理屋で食べる事もあるらしい社長は、鮑の香草焼きだの、松茸の土瓶蒸しだの、サシで真っ白な半生牛肉の石焼だのを何の気なしに食べてるけど。
私はこんなん、家族旅行で行った旅館飯でしか縁がないので、なんか口の中で溶けてく快感だけ味わいました。
社長の素材感を徹底的に活かした料理は病み付きにされてる私ですが、たまにはプロの料理人が作る、お高い料理を食べる事も大切だと思いました。まる。
……こんな環境の家に嫁に行って、まともな料理が出来るのか。私。
………
「こちらでどんなお話をされていたんですか?」
「永井荷風は戦前に自宅を偏奇館と名付けて独り暮らしをしていた事はご存知ですか?」
「麻布の方ですよね。ペンキを塗ったから、ペンキから偏奇と付けたって事は知っています。確か空襲で焼けたとか。」
おやおや。
大切なお嫁さんと妹を放り出して、何やら小難しい話を始めるようですよ。
情け無い話だけれど、現役の学生の分際で、永井荷風と言われても全く知識が足りない。
ええと、なんか日記を書いてたね。
あと、向島だかどこかの花街の物語は知ってる。
「戦後、永井荷風は市川市に終の住処を構えます。今の京成線菅野駅の近所ですね。」
「隣の駅ですねぇ。…なんか文豪と呼ばれている方が、急に身近になりました。」
「永井荷風は菅野から浅草に通ったんです。彼は江戸趣味というか、近代化で失われた景色を求めて戦後は放浪するんです。元々、小石川の生まれですから、それこそモダンボーイだったんだけどね。」
「小石川…私の会社だと神田川の向かいです。ますます身近になりました。」
お姉ちゃんの会社…あぁ、小石川って後楽園か。
社長とプロレスを観に行った事あるね。
しかも女子プロレス。
私は格闘技方面はさっぱりだけど、パンツ丸出しで演舞する空手ガールが友達にいるので、あらかじめ観に行く団体(たくさんあって、どこがどこだかわからない)のおススメ選手を教えてもらったけど、印象に残ったのは私でも知ってるアジャコング選手が灯油缶片手に大暴れして観客席に傾れ込んで。
……招待席で涙目になって社長にしがみついていると、近寄って来たアジャ選手が、急に淑女になって社長に挨拶して、リングに戻って行った事だ。
……うちの社長はなんなんだろう。
「幸い、市川市のこの辺りは昔から続く御屋敷街だったので、永井荷風が好む昔がまだ残っていたんですよ。」
「確かに。JR沿いは近代的なデザインハウスかタワーマンションが多いですが、京成線から北は結構坪数の広いお屋敷がまだありますね。さぞかしお高いんでしょうね。」
「おや、葛城さん、住みたいですか?」
「通勤には便利そうですが、混むから嫌です。」
それはまぁ、わかる。
けど、その発言の裏には、「結婚して専業主婦になったら、その限りではありません」って意思が見え隠れしてしまうのは、姉妹ゆえの不幸だ。
「プロゴルファーも住んでいたとか。」
「あぁ、ジャンボ尾崎さんね。」
誰それ?
いつもなら社長の言う事でわからない事は、直ぐに検索するのだけど。
飯が美味くて、そんな気にならねぇ。
「あと、ジャガーさん。」
ゴホッ。
何を言い出すお姉ちゃん?
食べたのが高野豆腐でよかった。
全部口の中で収まった。
「ジャガー星に帰っちゃったね。」
しや、社長?
何言ってるの?
「僕は昔、本八幡の古本屋にぶらりと立ち寄ったら、あの格好のジャガーさんがCDを漁っているところに出くわしたよ。」
「私は千葉テレビでしか見た事ありません。羨ましいなぁ。」
………
「小林信彦って言う作家が居てね。テレビ放送初期は放送作家もやってて、渥美清や植木等と親交のあった人。」
「お名前だけは。確か文春でエッセイを連載されていた方ですね。」
その人は、お義父さんが愛読してるね。
「日本の喜劇人」とか、書いた人だ。
「その人が、ある時に総武線の快速だか各駅だかのホームで電車待ちをしていたら、向かいのホームに永井荷風がいたそうだよ。例のパナマ帽を被っていたから、直ぐわかったって。」
「作家さんなら、永井荷風先生の人相をご存知でしょうしねぇ。」
「ついでに身長が180センチあった人だから、まだ小柄な日本人の中でも頭ひとつ抜きん出ているから、やたら目立ったって。浅草に行くか、帰るかだったんだろうねぇ。」
なるほど。
今でこそ対面に座るはお姉ちゃんだけど。
例え相手取るのが五木寛之さんだとしても、これだけ無駄知識が途切れないと話も盛り上がるし、小欄だけで発表するのはもったいなくもなるよね。
うまうま。
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