23 / 92
第二十三話
しおりを挟む
ユオサイド
モヤモヤがチクチクにかわりドキドキになってしまった私はそんな自分自身に戸惑う。
純太くんとは出会ったばかりでまだ、何も知らない相手なのにドキドキしてしまっている。
私はまた、過去の嫌な記憶がザーッと波のように押し寄せてきて私を臆病にする。
美「いつまで携帯眺めてるつもりなの?いい加減返信しなよ。」
y「美沙さん…私…純太くんにご飯いつ行こっか?って誘われた…」
私の言葉を聞いた美沙さんはブーっとワインを勢いよく噴き出し咳き込みながら言った。
美「マジ?いきなり食事のお誘いとか純太くんもやるじゃん?どうせなら今日行けば?そうだよ!今日っ!!」
美沙さんは私より楽しそうな顔をしてそう言うが、私からしてみたらそんな簡単に純太くんとご飯に行くと決める勇気がなくて、焦りながら戸惑うばかり。
y「えっ!?いきなり今日!?心の準備が…私もう飲んじゃってるし…」
美「こういうのは早いほうが良いんだよ。夜までには酔いは冷める。早く連絡しな。今日はどう?っていれるだけじゃん?私がかわりに入れてあげようか?」
美沙さんはそう言うと私の手元にあるスマホを奪い取ろうとするので、さすがに私はそれを避けた。
y「だ…大丈夫です。自分で返信します。ってか…美沙さんも一緒に…行ってくれません?」
美「行くわけがない。」
y「ですよね~。」
私は分かりきっていた美沙さんの答えを聞いて肩を落とすと、胸をドキドキとさせながら勇気を振り絞って純太くんにメッセージの返信をした。
【トーク ユオ】
合格おめでとうございます。
例の件ですが本日の夜はどうですか?
私は震える親指でそう送り…
ドキドキからバクバクに変わってしまった心臓の動きを誤魔化すようにスマホをギュッと抱きしめた。
つづく
モヤモヤがチクチクにかわりドキドキになってしまった私はそんな自分自身に戸惑う。
純太くんとは出会ったばかりでまだ、何も知らない相手なのにドキドキしてしまっている。
私はまた、過去の嫌な記憶がザーッと波のように押し寄せてきて私を臆病にする。
美「いつまで携帯眺めてるつもりなの?いい加減返信しなよ。」
y「美沙さん…私…純太くんにご飯いつ行こっか?って誘われた…」
私の言葉を聞いた美沙さんはブーっとワインを勢いよく噴き出し咳き込みながら言った。
美「マジ?いきなり食事のお誘いとか純太くんもやるじゃん?どうせなら今日行けば?そうだよ!今日っ!!」
美沙さんは私より楽しそうな顔をしてそう言うが、私からしてみたらそんな簡単に純太くんとご飯に行くと決める勇気がなくて、焦りながら戸惑うばかり。
y「えっ!?いきなり今日!?心の準備が…私もう飲んじゃってるし…」
美「こういうのは早いほうが良いんだよ。夜までには酔いは冷める。早く連絡しな。今日はどう?っていれるだけじゃん?私がかわりに入れてあげようか?」
美沙さんはそう言うと私の手元にあるスマホを奪い取ろうとするので、さすがに私はそれを避けた。
y「だ…大丈夫です。自分で返信します。ってか…美沙さんも一緒に…行ってくれません?」
美「行くわけがない。」
y「ですよね~。」
私は分かりきっていた美沙さんの答えを聞いて肩を落とすと、胸をドキドキとさせながら勇気を振り絞って純太くんにメッセージの返信をした。
【トーク ユオ】
合格おめでとうございます。
例の件ですが本日の夜はどうですか?
私は震える親指でそう送り…
ドキドキからバクバクに変わってしまった心臓の動きを誤魔化すようにスマホをギュッと抱きしめた。
つづく
0
あなたにおすすめの小説
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
愛想笑いの課長は甘い俺様
吉生伊織
恋愛
社畜と罵られる
坂井 菜緒
×
愛想笑いが得意の俺様課長
堤 将暉
**********
「社畜の坂井さんはこんな仕事もできないのかなぁ~?」
「へぇ、社畜でも反抗心あるんだ」
あることがきっかけで社畜と罵られる日々。
私以外には愛想笑いをするのに、私には厳しい。
そんな課長を避けたいのに甘やかしてくるのはどうして?
Melty romance 〜甘S彼氏の執着愛〜
yuzu
恋愛
人数合わせで強引に参加させられた合コンに現れたのは、高校生の頃に少しだけ付き合って別れた元カレの佐野充希。適当にその場をやり過ごして帰るつもりだった堀沢真乃は充希に捕まりキスされて……
「オレを好きになるまで離してやんない。」
友達婚~5年もあいつに片想い~
日下奈緒
恋愛
求人サイトの作成の仕事をしている梨衣は
同僚の大樹に5年も片想いしている
5年前にした
「お互い30歳になっても独身だったら結婚するか」
梨衣は今30歳
その約束を大樹は覚えているのか
溺愛ダーリンと逆シークレットベビー
吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。
立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。
優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?
エリート警察官の溺愛は甘く切ない
日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。
両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉
溺婚
明日葉
恋愛
香月絢佳、37歳、独身。晩婚化が進んでいるとはいえ、さすがにもう、無理かなぁ、と残念には思うが焦る気にもならず。まあ、恋愛体質じゃないし、と。
以前階段落ちから助けてくれたイケメンに、馴染みの店で再会するものの、この状況では向こうの印象がよろしいはずもないしと期待もしなかったのだが。
イケメン、天羽疾矢はどうやら絢佳に惹かれてしまったようで。
「歳も歳だし、とりあえず試してみたら?こわいの?」と、挑発されればつい、売り言葉に買い言葉。
何がどうしてこうなった?
平凡に生きたい、でもま、老後に1人は嫌だなぁ、くらいに構えた恋愛偏差値最底辺の絢佳と、こう見えて仕事人間のイケメン疾矢。振り回しているのは果たしてどっちで、振り回されてるのは、果たしてどっち?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる