キミのとなり

樺純

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第二十三話

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ユオサイド

モヤモヤがチクチクにかわりドキドキになってしまった私はそんな自分自身に戸惑う。

純太くんとは出会ったばかりでまだ、何も知らない相手なのにドキドキしてしまっている。

私はまた、過去の嫌な記憶がザーッと波のように押し寄せてきて私を臆病にする。

美「いつまで携帯眺めてるつもりなの?いい加減返信しなよ。」

y「美沙さん…私…純太くんにご飯いつ行こっか?って誘われた…」

私の言葉を聞いた美沙さんはブーっとワインを勢いよく噴き出し咳き込みながら言った。

美「マジ?いきなり食事のお誘いとか純太くんもやるじゃん?どうせなら今日行けば?そうだよ!今日っ!!」

美沙さんは私より楽しそうな顔をしてそう言うが、私からしてみたらそんな簡単に純太くんとご飯に行くと決める勇気がなくて、焦りながら戸惑うばかり。

 y「えっ!?いきなり今日!?心の準備が…私もう飲んじゃってるし…」

美「こういうのは早いほうが良いんだよ。夜までには酔いは冷める。早く連絡しな。今日はどう?っていれるだけじゃん?私がかわりに入れてあげようか?」

美沙さんはそう言うと私の手元にあるスマホを奪い取ろうとするので、さすがに私はそれを避けた。

 y「だ…大丈夫です。自分で返信します。ってか…美沙さんも一緒に…行ってくれません?」

美「行くわけがない。」

 y「ですよね~。」

私は分かりきっていた美沙さんの答えを聞いて肩を落とすと、胸をドキドキとさせながら勇気を振り絞って純太くんにメッセージの返信をした。

【トーク ユオ】
合格おめでとうございます。
例の件ですが本日の夜はどうですか?

私は震える親指でそう送り…

ドキドキからバクバクに変わってしまった心臓の動きを誤魔化すようにスマホをギュッと抱きしめた。

つづく
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