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64話
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マハロside
いつもアナに対してあんな言い方をしないトウヤなのになんだか今日は様子がおかしい。
昨日もいきなりユナにアナの住所聞いたり、アナの家に向かっている時もなんか苛立ってるように俺は感じた。
俺はこれ以上場の空気が悪くなるのが嫌でトウヤを無理やり外へと連れ出した。
トウヤは不満気な顔して今、俺の横を歩いてる。
M「トウヤ…なんか今日おかしいよ?アナにいきなりあんな言い方してどうしちゃったの?」
俺はわざとおどけながら冗談っぽくトウヤに問いかけた。
するとトウヤの顔はさらに難しくなり余裕をなくす。
T「昨日、実はジョウキの家に行ったんだ。そしたら、たまたま…アナとジョウキが手を繋いで歩いてるところ…見た。」
トウヤは途切れ途切れになりながらそう言った。
M「手繋いでって…まさか~見間違いじゃない?」
T「手繋いでたのは見間違いだったとしても…アナはさっき言ってたじゃんジョウキと偶然会ったりしないって…って事は…あれは偶然じゃない…ってことだろ?」
確かにアナはトウヤの問いかけを否定していた。
しかも、アナはジョウキのファンで接点が繋がれば仲良くならない方がおかしい。
M「でも…それをアナに問い詰めた所で…」
T「分かってるよ…んなことっ!!」
珍しくトウヤがいきなり声を荒げた。
そして俺は気づく…
そんなにもトウヤの中でアナが大きな存在になっていることに。
M「トウヤ…アナのこと本気なんだね。」
T「当たり前だろ?でも…答えはアナを見てれば薄々気づいてるよ…そもそもアナはジョウキのファンだし…」
トウヤはそう言っては歩きながら視線を落とす。
M「俺にとったら…トウヤもジョウキも大切なメンバーで家族みたいなもんだよ?だから本当は女の事で揉めるなんてして欲しくないけど…途中で諦めるなんてもっとして欲しくないからね!」
俺の言葉を聞いたトウヤは不思議そうな顔をして俺をみた。
T「マハロ…?」
M「恋は正々堂々勝負しろってこと!あんな女々しい事言ってたらジョウキに負けるぞ!さぁさぁ!可愛い姫達のために美味しいスイーツ買って帰るぞ~!!」
俺はトウヤの肩をポンポンっと叩いてコンビニへと入った。
するとタイミングが良いと言うべきか悪いと言うべきか、見覚えある大きな筋肉質の背中が見え俺はギョッとなる。
M「…噂をすれば恋敵…」
ゆっくりと振りかえるその大きな背中は俺たちの存在を見つけて弟のような可愛い笑顔を見せる。
J「あれ?マハロくんとトウヤくん!」
そう言ったジョウキのその手には大きなビニール袋がぶら下がっていた。
つづく
いつもアナに対してあんな言い方をしないトウヤなのになんだか今日は様子がおかしい。
昨日もいきなりユナにアナの住所聞いたり、アナの家に向かっている時もなんか苛立ってるように俺は感じた。
俺はこれ以上場の空気が悪くなるのが嫌でトウヤを無理やり外へと連れ出した。
トウヤは不満気な顔して今、俺の横を歩いてる。
M「トウヤ…なんか今日おかしいよ?アナにいきなりあんな言い方してどうしちゃったの?」
俺はわざとおどけながら冗談っぽくトウヤに問いかけた。
するとトウヤの顔はさらに難しくなり余裕をなくす。
T「昨日、実はジョウキの家に行ったんだ。そしたら、たまたま…アナとジョウキが手を繋いで歩いてるところ…見た。」
トウヤは途切れ途切れになりながらそう言った。
M「手繋いでって…まさか~見間違いじゃない?」
T「手繋いでたのは見間違いだったとしても…アナはさっき言ってたじゃんジョウキと偶然会ったりしないって…って事は…あれは偶然じゃない…ってことだろ?」
確かにアナはトウヤの問いかけを否定していた。
しかも、アナはジョウキのファンで接点が繋がれば仲良くならない方がおかしい。
M「でも…それをアナに問い詰めた所で…」
T「分かってるよ…んなことっ!!」
珍しくトウヤがいきなり声を荒げた。
そして俺は気づく…
そんなにもトウヤの中でアナが大きな存在になっていることに。
M「トウヤ…アナのこと本気なんだね。」
T「当たり前だろ?でも…答えはアナを見てれば薄々気づいてるよ…そもそもアナはジョウキのファンだし…」
トウヤはそう言っては歩きながら視線を落とす。
M「俺にとったら…トウヤもジョウキも大切なメンバーで家族みたいなもんだよ?だから本当は女の事で揉めるなんてして欲しくないけど…途中で諦めるなんてもっとして欲しくないからね!」
俺の言葉を聞いたトウヤは不思議そうな顔をして俺をみた。
T「マハロ…?」
M「恋は正々堂々勝負しろってこと!あんな女々しい事言ってたらジョウキに負けるぞ!さぁさぁ!可愛い姫達のために美味しいスイーツ買って帰るぞ~!!」
俺はトウヤの肩をポンポンっと叩いてコンビニへと入った。
するとタイミングが良いと言うべきか悪いと言うべきか、見覚えある大きな筋肉質の背中が見え俺はギョッとなる。
M「…噂をすれば恋敵…」
ゆっくりと振りかえるその大きな背中は俺たちの存在を見つけて弟のような可愛い笑顔を見せる。
J「あれ?マハロくんとトウヤくん!」
そう言ったジョウキのその手には大きなビニール袋がぶら下がっていた。
つづく
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